キャッシングの用語集
キャッシングの用語集です。用語の意味だけでなく、関連するコラムも一緒に書いています。
「あ」行の用語
「か」行の用語
「さ」行の用語
「た」行の用語
「な」行の用語
「は」行の用語
「ま」行の用語
「や」行の用語
「ら」行の用語
「英数字」の用語
アルバイト詐欺
アルバイト詐欺は「アルバイトと称して、借金をさせる」詐欺です。流れを書くと下の通りです。
- 「消費者金融の調査をしている」と、若者に持ちかける
- 「消費者金融で30万円、借り入れしてほしい」
- 「もちろん、返済は全部うちがします、すぐに」
- 「で、30万円借りてくれたら、2万円、バイト代で出します
こうした条件を提示するわけですね。世間知らずの大学生などは、飛びつくでしょう。しかし、下のようにも言えます。
- 2万円のバイト代、確かにくれる
- しかし「じゃあ、後は返済しておくから」と言ったまま、まったく返済しない
そして、どうなるかというと、下の通りです。
このアルバイト詐欺の怖いところは、「消費者金融から取り立てが来るまで、タイムラグがある」ということ。消費者金融は返済日を月に4つくらいの候補から選ぶことができる(ことが多い)のですが、その中で「一番遠い日」を設定すれば、「かなりの時間を稼げる」わけですね。
そして、騙されたことに気づいた被害者が詐欺業者に電話をする頃までには、もう完全に逃亡は完了している…ということです。(そもそも、携帯電話だって、ヤミ金の債務者に作らせたものなど、いつでも捨てられるような犯罪用ですしね)
これがアルバイト詐欺の手口です。実は私もカンボジアで「稼げる話」の詐欺に引っかかった人間なので、気持ちはよくわかりますが「自分の実力と関係ない話で、儲け話が持ち込まれた」という時は、大体怪しいと思ってください。
アドオン金利
アドオン金利とは、簡単に書くと、下のようになります。
「実際よりも低金利に見える」金利の決め方です。具体例を書くと下の通りです。
- 「2万円」借りる
- ここで「金利」を決めずに、「利息」を先に決める
こういうのがスタート。そして、たとえば「利息4000円」とします。そうすると下のようになります。
- 2万円に対する4000円なので、5分の1である
- つまり「20%」
そして、キャッシングは大体「年率」なので、この場合「実質年率20%」のように見えます。(実際は違うのですが)
そして、「20%だったら、法定金利の範囲内だな」と思って借りると、とんでもないことになるわけですね。
アドオン金利は詐欺である
アドオン金利は、ハッキリ言って詐欺です。箇条書きしましょう。
- もし「年率20%」だったら、月利は「1.6%」になる
- (20÷12)
こういうことで、まず「月利」が出ます。そして、下のように言えます。
- 「月々の利息」というのは、「その月の残高」に、この「月利」をかけたもの
これはいいですね。そして、上の例の場合、下のようになります。
- 「年率20%」と謳ったなら、「1年で完済」という契約になる
- つまり、「12回払い」である
こうなります。
- 2万円を、12回で払うなら、毎月「1666円」ずつ減っていく
- (2万÷12)
そのため、月が経過するごとに、借入残高は―。
- 0ヶ月目…20000円
- 1ヶ月目…18334円
- 2ヶ月目…16668円
- 3ヶ月目…15002円
このように徐々に減っていくわけです。これは当然ですね。そして、下のように言えます。
- この「徐々に減っていく元本」に対して、毎月「月利1.6%」をかける
- それで、「毎月の利息」が出る
そして、「毎月の利息」を出すと―。
- 1ヶ月目…320円
- 2ヶ月目…293円
- 3ヶ月目…267円
- 4ヶ月目…240円
- 5ヶ月目…213円
- 6ヶ月目…187円
- 7ヶ月目…160円
- 8ヶ月目…133円
- 9ヶ月目…107円
- 10ヶ月目…80円
- 11ヶ月目…53円
- 12ヶ月目…27円
で、合計すると「2081円」なんですね。これが「正しい利息」です。しかし、下のようにも言えます。
- 上の「アドオン金利」の計算では、利息は「4000円」になっていた(先に決めた)
- 一見「年率20%」に見えたが、本当の「年率20%」だと、このように、利息は「2081円」になる
じゃあ、自称「年率20%」だった、アドオン金利の「利息4000円」は、「本当の年率」で計算すると、どうなるのか。単純計算で―。
- 「2081円」の約2倍なので、年率「約40%」ということ
ですね。この「本当の年率」というのが「実質年率」のことですが、これが「正しい金利」なのです。
- アドオン金利は、「年率40%」とるような設定でも、「年率20%」に見えてしまう
実際より、低金利に見えるということです。
- 金利…低く見える
- 利息…高くなる
これが「アドオン金利」です。(ほぼ詐欺ですね)
実質年率と何が違うのか
違いは、「元本が減っていく」という前提が、あるかないかです。
- 実質年率…「減っていく」という前提
- アドオン金利…「減らない」という前提
当たり前ですが、「減っていく」に決まっているので、本来「実質年率」で計算しないといけないんですね。
じゃあ、何で「アドオン金利」があるのか?
これは「わかりやすい」からです。
- 「2万円」で、「実質年率20%」何て言われても、普通の人はわからない
これはいいですよね。一方―。
- 「2万円」で「4000円の利息」
- と言われると、わかる
これもいいですね。もちろん、「1日で4000円の利息」などと言われたら、『闇金ウシジマくん』の4倍の超暴利なので、これはひどいです。しかし、下のようにも言えます。
- 2万円借りて、1年で、4000円の利息
と言われたら、誰でも納得でしょう。そして先程の―。
- 2万円借りて、実質年率20%(実質年率)
こういう説明より「はるかに親切」に感じるはずです(実は、少し前までの私も、そう思っていました)。
でも、実際の利息で比べると、先に書いた通り、「実質年率20%」の方は、下のようになります。
- 2万円借りて、1年で、2081円の利息
計算してみたらこっちの方が、半分の利息だったということです。
でも、こんなの「計算しないと、絶対にわからない」ですよね。さっきは、月々の利息として―。
- 1ヶ月目…320円
- 2ヶ月目…293円
- 3ヶ月目…267円
- 4ヶ月目…240円
- …
こういう一覧だけを見せましたが、その前には―。
- 0ヶ月…20000円
- 1ヶ月…18334円
- 2ヶ月…16668円
- 3ヶ月…15002円
- 4ヶ月…13336円
- 5ヶ月…11670円
- 6ヶ月…10004円
- 7ヶ月…8338円
- 8ヶ月…6672円
- 9ヶ月…5006円
- 10ヶ月…3340円
- 11ヶ月…1674円
- 12ヶ月…8円
こういう計算もしています。つまり元本が、1年でどういう風に減るかというシミュレーションです。これをやった上で―。
- それぞれの月の元本に、月利「1.6%」をかけて、月々の利息を出す
こういう計算をしているわけです。しかも「月利1.6%」というのも、「年率を12で割る」というのを、知っている人でないと、出せないわけです。
なので、普通の人には、実質年率で利息がいくらになるかという計算は「できない」のです。最近はシミュレーションのサイトがネット上にありますが―。
- そういうサイトが運営されている理由は、大体「キャッシングの宣伝」なので、本当に正しく設定されているか、わからない
こういう疑念があります。最終的には、こういうものは「自分で計算した数値以外、絶対に信用してはいけない」のですが、多くの人はそういう訓練をしていないし、する時間もないので、結局「うやむや」になってしまうのです。
- だから、アドオン金利の方に飛びつく
- しかし、実際にはアドオン金利の方が、倍近い高金利
こういうことで「見事にカモになった」わけですね。(税金でも何でも、お金の計算や法律の勉強を面倒臭がると、こういうことになります。社会はそういう人をカモにするようにできています。『ドラゴン桜』の言うとおり)
ただ、さすがにこれは「消費者がかわいそう」だし、業者・銀行の側が汚い(主に分割払いで提供されていた)ので、アドオン金利は法律で禁止…となったのです。
暗証番号
暗証番号は、キャッシングでもクレジットカードでもそれ以外でも、「推測されにくい」番号にすることが重要です。避けるべき番号は―。
- 生年月日
- 自動車のナンバー
- 電話番号
- 1111などの連番
「4649」などはベタすぎて逆にバレないかも知れませんが、とにかく―。
- 自分だけにわかる「意味」のあるもので、他人から見たら、無意味な数字の羅列
にしましょう。「自分に取っても無意味」なものだと、完全に忘れてしまいますからね。
ちなみに、キャッシングでも年金生活者・年金受給者など、高齢者の方々がお金を借りることはよくありますが―。
- 高齢者の方々だと、複雑な暗証番号は覚えられないので、誕生日などの単純な数字にしていることが多い
こういう問題があります。当然、こういう設定にしていると詐欺被害にも遭いやすくなるので、高齢の親御さんがいる方は、何らかの対策が必要でしょう。
貸金業者
貸金業者とは、消費者・事業者を相手に融資する業者です。下の形態は除きます。
そして、何を除外したのかというと、まず預貯金を扱う金融機関です。
- 銀行
- 信用金庫など
ですね。協同組織金融機関というのは、下のように言えるからです。
などの金融機関です。要するに「ローカル」な金融機関ですね。(ローカルといっても、地方銀行は入っていませんが)
これで、上に書いた一覧の―。
- 銀行
- 協同組織金融機関
- 保険会社
- 短資業者
- 証券金融会社
のうち、上2つが消えました。残りを説明していきます。
「保険会社」の融資とは
これは「契約者貸付制度」というもの。保険会社のメイン業務は当然「融資」ではありませんが、「臨時の融資制度」があるのです。箇条書きすると下のようになります。
- その利用者が積み立ててきた、「解約返戻金」というお金を、その人本人に融資する
つまり自分のお金を借りる…ということです。そして、下のように言えます。
- 自分のお金なので、無審査でOK
- 金利も超低金利
一見いい条件のようですが―。
- 本来、こっちが保険会社に「貸している」ようなものなのに、それを「借り直して」しかも利息まで払う
こういうかなり「おかしな」状態です。もちろん、契約者貸付制度が悪いわけではなく、資金繰りに行き詰まった自分の責任です。何はともあれ、下のように言えます。
残りの2つ「短資業者」「証券金融会社」も見て行きましょう。
「短資業者」とは
短資業者(短資会社)は金融機関同士のお金の貸し借りを仲介する企業、です。
- 確かに「融資」を扱っている
- しかし、自ら「貸す」のではなく「仲介」である(メインの業務は)
- しかも、相手は「普通の会社」ではなく、みんな「金融機関」である
となるとこれも貸金業者ではない…というのはわかるでしょう。
「証券金融会社」とは
カンタンに言うと、「株・証券の会社」なのですが、具体的に業務を書きます。
- 証券会社(株を扱う会社@楽天証券など)に融資する
- 個人や法人に対して、「株券」などを担保にして、融資する
一応「融資」はしているのですが、下のように言えます。
- 「証券会社相手」というのはかなり特殊だし、「証券会社以外」の場合も「有価証券」(株など)を担保にとる
- …という点で、かなり特殊
こういうのはわかるでしょう。
- 「特殊」なので、貸金業法とは別の法律で借りする必要がある
- だから「金融商品取引法」で管理する
なので「融資」はしていても、「かなり特殊な融資」なので、「貸金業者」とは呼びませんよ、…ということですね。
このように、アドオン金利という用語一つの説明で、これだけ長くなってしまいましたが、だからこそ「アドオン金利がのさばることができた」わけです。私は無宗教ですが、まさに聖書の言葉通りです。
「狭き門より入れ。滅びに至る門は、広く大きい」
つまり、この場合、下のようになります。
- 狭き門…計算が面倒な「実質年率」
- 滅びに至る門…計算しなくていい「アドオン金利」
貸付条件
貸付条件とは、下のように言えます。
- 金利
- 限度額
- 返済方式
- 返済回数
などの、借入・返済に関する条件のことです。貸金業法では、これを「目立つように」「ハッキリわかるように」明示する…というルールがあります。
借入残高
借入残高とは、文字通り「借金残高」のことです。キャッシング残高などと、別の表現を使われることもあります。
そして、借入残高の計算について少々意外なのは―。
と言う時、日常生活の常識だと「借入残高ゼロ円」となるでしょう。しかし、下のようにも言えます。
- キャッシングの世界では、これは「50万円の残高」としてカウントする
こういうルールになっています。理由は下の通りです。
- この「50万円」の借入枠は、すぐに取り消すことができない
- 半年や1回に一度の「見直し審査」でもない限り、この50万円の借入枠は維持される
こういうことは、下のように言えます。
- うちが融資した後で、この人は、すぐ50万円キャッシングするかもしれない
- そうなったら、うちの返済は難しくなるかも知れない
このように業者・銀行は考えるわけですね。なので、最初から「50万円借り入れしている」という計算をするのです。なので、下のようになります。
カードローン
カードローンとは、決められて限度額の範囲内で、カードを使い、何度でも借り入れができるサービス、のことです。この定義についてポイントをまとめると、下のようになります。
つまりキャッシングとカードローンの違いというのは、ローンカードがあるかないか、なんですね。
- キャッシング…なくてもいい
- カードローン…なければいけない
カード発行をしないカードローンというのは、要するに「キャッシング」のことですから。
こう書くと、キャッシングの知識がある人だと、「いや、キャッシングでもローンカードは発行する」と思うかも知れません。確かに「大体発行します」が―。
- 必須ではない
- 実際「カードレス」のキャッシングも増えている
こういうことがいえます。カードレスのキャッシングというのは、たとえばオリックスクレジットの「カードレスVIP」などですが、そのサービスを利用する人は「全員、カード発行をしていない」というサービスですね。(なしでも借入・返済できる、という意味ではなく、最初から全員、カード発行をしないのです)
こういう「キャッシング」もあるので、キャッシングは「カード発行をしなくてもいい」というわけです。
キャッシングの一部として、カードローンがある
つまり、言葉の意味は「キャッシングの方が広い」のです。カードローンは「その中の一部」にすぎないわけですね。
また、よく書かれている説明で「返済方式が違う」というのがありますが、これは間違いです。返済方式の違いとして書かれるのは―。
- キャッシング…「一括払い」
- カードローン…「分割払い」
これらしかし、下のようにも言えます。
- キャッシングには「消費者金融」も含む
- 消費者金融は「リボ払い」が基本である
- クレジットカードのキャッシングでも、最近はリボ払いが増えた
- 増えたどころか「リボ払い専用」というカードまである
- つまり、キャッシングでも基本は「リボ払い・分割払い」である
そのため、上の「違い」の定義は間違いなのです。昔だったら下のようになります。
- クレジットカード以外はあまり「キャッシング」と呼ばれなかった
- また、クレジットカードのキャッシングは、ほとんど一括払いだった
こういう事実があります。なので、昔だったら上のような違いの説明も一理あったのですが、今では違います。(昔でも、厳密にはやはり違うのですが)
キャッシング
キャッシングとは、金融機関から個人・法人に対する融資。また、それを受けること。主に消費者金融から、提携ATMを通じてお金を借りることを言う。…というのが正しい定義です。それぞれ解説すると下のようになります。
- 「金融機関から」…個人間の貸し借りではない
- 「個人・法人」…これを入れないで「金融機関からの融資」とだけすると、「銀行からトヨタ自動車への融資」も含んでしまう
- ↑(法人については入れないと思っている人が多いが、法人向けのキャッシングというのもある)
- 「それを受けること」…融資というのは「貸し付け」の意味しかない。だから「借り入れ」の方も含めて書く
- 「主に消費者金融から」…キャッシングというのは、大体消費者金融からするものなので。クレジットカードのキャッシングも広義では消費者金融という
- 「提携ATMを通じて」…提携ATMを使わなくてもいいが、提携ATMを使うものが、一番「キャッシング」のイメージに近いので
これが、この定義になる理由です。逆に「キャッシングの定義」として間違っているものを書くと、下のようになります。
消費者金融などから、現金自動預払機でお金を借りること。
これはよく辞書に書かれているものですが、この間違いは下のようになります。
- 現金自動支払機(ATM)以外でもOKである
- キャッシングには「貸す」意味もある
ただ、「一番よく使われる意味」は、確かに上の一文の通りなので、最初に「主に」を付ければいいかも知れません。
法人向けのキャッシングというのはあるのか?
これは主に―。
- 法人向けのクレジットカードを発行すると、それに「キャッシング機能」がついている
このような点で「ある」といえます。それもたとえば「VISA法人カード ƒ [エフ]」などは「資金用途は、事業性資金に限る」と書かれていて、完全に「法人用・事業用」であることがわかります。
そういうカードで「キャッシング」と明言した機能を提供しているので―。
- 少数派とはいえ、一応「法人向け」のキャッシングもある
ただ、法人といっても「一定の規模以上」だと、もはや―。
- 「キャッシング」ではなく、普通の「企業融資」「銀行融資」なので、あくまで「小企業」のレベルまで
このような点は、補足が必要です。
「金融機関」について
金融機関というと、銀行や信用組合・信用金庫などに限られると思っている人がいるでしょう。しかし、下のようにも言えます。
- 消費者金融
- 保険会社
- 証券金融会社
などの業者も、すべて「金融機関」と言うんですね。「消費者金融」という単語にも「金融」が入っていますが、要は下の通りです。
- 「金融」に関する仕事をしていれば、みんな「金融機関」
「機関」という単語が入っているので、何か「公」というイメージがありますが、要は「金融機関=金融会社」ということなんですね。
銀行などは「預貯金取扱金融機関」である
そして、銀行や信用金庫などの組織がどう特別なのかというと、これは「預貯金取扱金融機関」というんですね。つまり、「預貯金の業務を扱う金融会社」ということです。(銀行は、三菱UFJ銀行でも三井住友銀行でも、みんな「株式会社」なので「会社」なんです。
そして、こういう「預貯金取扱金融機関」に該当するのが―。
ちなみに、上の一覧で「信用組合」より下の「ローカル」な金融機関を「協同組織金融機関」といいます。協同組織というのは、要は「助け合い」のようなイメージですね。その地域や、業界の人同士で助け合うための金融機関…という意味です。
キャッシングは提携ATMを利用するとは限らない
昔のキャッシングは「提携ATMを利用する」ものしかなかったのですが、今は「提携ATMを使わない」キャッシングが増えました。
こういう風ですね。つまり、すべてウェブ上で完結して「一度も提携ATMを使わない」というパターンが増えているのです。提携ATMを使うというのは、要するに、下のように言えます。
- 「紙幣」という現物を手にすること
- しかし、クレジットカードや携帯キャリア決済などで、「数字のやり取り」だけで支払いができるようになった現代では、「紙幣」という現物を、やり取りしなくてもよくなっている
- ということは「提携ATM」で「現物」を引き出す必要も、薄れている
ちなみに、私はいつも小銭をジャラジャラ出すのが面倒なので、クレジットカードやSuica(電子マネーカード)を使っていますが、こういう生活に切り替えてから、断然買い物が楽になりました。両手がふさがっていても、カード一枚ポケットから出すだけだったら、簡単ですからね。
ということで、「提携ATMを利用してお金を借りる」というキャッシングの定義は、だんだん古いものになっているわけです。
期限の利益
期限の利益とは、「借りたもの・お金を、期限まで返さなくていい権利」のこと。この「権利」を「利益」と呼んでいるわけですね。
「利益」という表現がいまいちピンと来ないかも知れませんが―。
- 期限までの間に、そのお金で株式投資をして、稼げるかも知れない
- 家賃が払えなくて追い出される所で、助かったかも知れない
こういうことで、何らかの「利益」を得ているのです。「期限まで返済しなくていい」というだけで。
そして、期限の利益は「一度でも、一日でも延滞・滞納すると、消滅する」というルールになっています。なので、クレジットカードや消費者金融の支払いで、1日でも遅延・延滞した人は、その時から全額返済を要求されても、文句は言えないわけですね。
もちろん、実際にはその程度で一括返済を要求されることはないのですが、とりあえず法的には、業者・銀行の側は「いつでも一括返済を要求できる立場にある」ということなのです。
貸します詐欺
貸します詐欺とは、好条件の融資をうたって、利用者を集め、暴利で融資したり、手数料をだまし取ったりする…という詐欺です。手口の流れを書くと下の通りです。
そして、そうやって集まってきた申込者に対して―。
- 信用できるかどうか確かめるために、「保証金」を、この口座に入金してください
などといって、数万円を払わせる。そして、そのまま逃げる…というのが1つ目の手口。もう一つは―。
- 「Aさん、あなたの借入状況だと、広告の金利ではダメですね」
- といって、ヤミ金としての「暴利」を提示する
ここで借りる借りないはAさんの自由ですが―。
こういうことで、しぶしぶ借りてしまうわけです。借りたが最後、完全に借金地獄に陥り、最終的には人身売買のような形で、いろんな労働を強制させられる…ということなんですね。
「紹介屋」としての手口もある
ここまで書いた2つの手口以外に、「紹介屋」になる貸します詐欺もあります。上の2つ目の「ヤミ金」に似ているのですが、下のように言えます。
- 「Aさんの状態じゃ、ちょっと貸せないね~」
- 「うちと関係のある業者を、紹介しますけど、どうです?」
このように「ヤミ金を紹介」するんですね。このやり方だと下のように言えます。
- その「紹介屋」自身は、法定金利を守っている
- だから警察などに取り締まられることがない
- ヤミ金の方は、定期的に潰して、新たに別の事務所を立ち上げればいい
ただ、これが通じたのは「昔」だけで、すぐに「紹介屋」も警察の取り締まりの対象になりました。ただ、警察の取り締まりの対象になっても、この方法が「申込者を集めるのに有効」なのは確かなので、今でも紹介屋は存在しています。
期限の利益の喪失
期限の利益というのは、「借りたものを、期限まで返済しなくていい権利」のこと。借金などのお金でもそうですし、レンタル品などの物品でもそうです。
期限まで返さない、というのの、何が「利益」なのかというと、たとえばそれがお金なら、運用して利益を増やすこともできるし、何か事業に投資して、将来的にお金を増やすこともできる―。このように「期限まで返済しなくていい」というだけでも、一種の「利益」なのです。そして、それを「喪失」するのが「期限の利益の喪失」です。
- ほとんどのキャッシングの契約は、一日でも、一円でも延滞したら、それで期限の利益が喪失することが決まっている
- だから、延滞した時点で、いつ一括返済を要求されても、文句は言えない
もちろん、一日遅延したくらいで、全額返済を要求してくるような金融機関はないですけどね。
検索の抗弁権
検索の抗弁権とは、保証人(普通の保証人=単純保証人)に認められている権利。
- 借りた本人が差し押さえされていないのに、自分(保証人)が差し押さえされることはない
「いや、当たり前でしょ」と思われるかも知れません。確かに普通の感覚だと当たり前なのですが、これは「連帯保証人だと、できない」のです。
- 連帯保証人は、「借りた本人」が一度でも滞納すると、即座に「いつ差し押さえされても、文句を言えない」状態になる
もしまだ本人が「滞納」していないなら―。
- 「この人は信用できる」と保証した内容が、「まだ生きている」ということで、「責任を問われる」ことはない
つまり、借りた本人が「滞納」をするまでは、連帯保証人には何の被害もないわけですね。業者・銀行が何を要求してきても、突っぱねる権利があります。
しかし、一度でも本人が滞納してしまうと、もうそこからは「一切の権利がない」のです。
- 検索の抗弁権
- 催告の抗弁権
の両方がないんですね。
- 検索~…いきなり差し押さえ(強制執行)されても、抵抗できない
- 催告~…本人を飛ばして、いきなり督促されても、抵抗できない
つまり、先に「催告」が来ます。その後で「検索(差し押さえ)」ですね。どちらの段階になっても、連帯保証人は抵抗できない…というわけです。
「債務の分担」もできない
もう一つ、連帯保証人が「失う」権利として「債務の分割」があります。
- Aさんが「100万円」借金した
- 5人の友達で、彼の「連帯保証人」になった
こういうケースでは、普通の感覚なら「1人あたり、20万円」の責任…と思うでしょう。しかし、下のようにも言えます。
- それは単純保証人(普通の保証人)の場合である
- 連帯保証人は、このように「債務を分割」することができない
- 全員が「100万円」まで責任を負う
このようになるわけです。
- Aさんが逃げて
- 他の連帯保証人も全員逃げたら
- あなたが「100万円」全額払う必要がある
こういうわけですね。もっと言うと、下のようになります。
- Aさんも逃げず(ただ滞納しただけ)
- 他の連帯保証人も逃げず
- なぜか業者が「あなただけ」に取り立てしてきたら―。
やはりあなたが「全額払う」ということです。そして、それをAさんや他の連帯保証人が「笑って見ている」ということですね。
「無茶苦茶な」と思うかも知れませんが、その通りで「連帯保証人は、無茶苦茶な制度」なのです(制度が悪いわけではなく、知らずになってしまうのが、悪いのですが)。
- 一度でも、Aさんが延滞した時点で
- もう連帯保証人は全員「借りた本人」と同じ扱いになる
- だから、他の人間を全員すっ飛ばして
- 「一人だけに、業者が取り立てにきた」としても、文句は言えない
- ↑(だって、借りた本人と同じだから)
借りた本人が「連帯保証人に取り立てろよ」といっても通じないように、もう借りた本人と「同じ扱い」になってしまった、連帯保証人は、何もいえなくなるのです。連帯保証人というのは、
これだけ怖い制度なので、よほどのことがない限り、なってはいけないんですね。
個人信用情報機関
個人信用情報機関というのは、個人の借入・返済の履歴を記録・保管している組織です。具体的に組織の名前を上げると―。
こういう3つがあります。これらが日本では指定信用情報機関として、法的に認められています。(貸金業法・銀行法・割賦販売法で)
ここで管理される個人信用情報は、2通りの内容に分かれます。
の2通りで、それぞれの意味は下のようになります。
これらの情報を総合して点数化する作業を「スコアリング」といい、それで算出されたスコアを「クレジットスコア」と言います。(そして、借入・返済の履歴のことをクレジットヒストリーと呼びます。)
こうしたクレジットスコアは個人信用情報機関がつけるわけではなく―。
- 個人信用情報を参考にしながら、それぞれのクレジットカード会社など、業者・銀行側が決める
クレジットスコアをつけるシステムは、それぞれのキャッシング業者・金融機関が完全に独自nものを持っていて、その仕組みは当然公にはされていません。
また、銀行カードローンの場合は「消費者金融を保証会社にしている」ことが多く、審査の業務は彼らがしています。なので、クレジットスコアを決める仕組みも、消費者金融のものを共有してる、ということdすね。
(あくまで「クレジットスコアの決め方」を共有しているだけで、「○○点必要」という審査通過の基準は、銀行カードローンの審査だけに厳しいものになっています。消費者金融が保証会社だからといって、消費者金融のように「審査に通りやすくなる」ということはないのです。
事故情報
事故情報とは、返済トラブルの記録です。JICC・CIC・KSCなどの個人信用情報機関に登録されているもので、具体的には下のような内容になります。
そして、債務整理の内容や種類を書くと下の通りです。
正確には過払い請求は「任意整理」に含むのですが、件数が多いので、独立させることもあります。
それぞれの債務整理の内容
そして、それぞれの債務整理の内容も書くと下の通りです。
自己破産については「宣言すれば、誰でも借金帳消しになる」というわけではありません。
一生とは限りませんが、ようは「自力返済しろ」ということですね。ギャンブルや浪費だったらまだいいのすが、FXや株式投資などの「投資」の場合、免責がおりないことが多いです。理由は下の通りです。
- ギャンブルだったら、裁判官から見ても「可哀想な人」である
- しかし、投資はもう少し「ずる賢い」感じがする
- たまたま今回は失敗したけど、成功していたら、マネー誌などに登場して、調子に乗っていただろう
こういう想像ができる(あくまで想像ですが、イメージの一例として)
そして、私自身はお金持ちになりたいと日々思っているので、投資家も当然好きなのですが、下のように言えます。
- 日本人は投資家が嫌いである
- 村上ファンドの裁判でも、裁判官の有名な迷言があるように、投資の失敗に関しては、かなり厳しい判断をされる
だから、自己破産しても、免責されないことが多い…というわけです。ちなみに、村上ファンドの裁判の迷言というのは、下のように言えるからです。
- 村上氏が「ファンドなんだから、安ければ買い、高ければ売るのは当たり前」と言ったことについる
- 裁判官が「このような利益至上主義には、慄然とせざるを得ない」と発言した
この発言の何がおかしいかというと、これは「資本主義の完全否定」なんですね。資本主義というのは、投資でない農業などのビジネスでも―。
- 安く仕入れて、高く売る
が基本だからです。これをやらなかったら「全員ボランディア=共産主義」の社会になってしまいます。事実、戦後の日本の知識人は、みんな「マルクス主義こそ最高」と言っていたのですが。(信じられないことですが、韓国より北朝鮮の方が「上」とされていたのです)
つまり、この裁判官は本人は意識していなくても「完全な共産主義者」なんですね。もちろん、個人的に村上氏が嫌いで、厳しい判決にするために、わざとこういう発言をしたというなら、賢いと思いますが。でも、そういう「確信犯」でないなら、「法律の勉強はしていても、経済の勉強はしたことがない」ということです。(裁判官も忙しいので、仕方ないかも知れませんが…)
このように、事故情報(異動情報)の一つである自己破産については、特に投資で破産した場合だと、借金がチャラにならないケースが多いので、この点はくれぐれも注意して下さい。
自動契約機
自動契約機は、審査や契約・カード発行などの作業を、すべて自動で出来るマシンのこと。テレビ電話を通じてオペレーターさんと会話し、提出書類はスキャンして送信―。という形で審査手続きをします。
別名としては、下の通りです。
契約ルームは「アイフル」だけが使っているもの、テレビ窓口は「三菱UFJ銀行(バンクイック)」だけが使っているものです。また、ローン申込機は主にSMBCモビットが使います。
というように、それぞれの使い分けはありますが、どれも意味やサービスの内容は同じです。
最近は「自動契約機」が一番よく使われる
いろんな呼び名がある中でも、最近は「自動契約機」がよく使われます。理由は下の通りです。
- 「無人契約機」だと「無人」で「完全自動」で審査していると思われる
- つまり審査がゆるいと思われる
こういうマイナスイメージがある…というのが、理由。
- 「ローン契約機」「ローン申込機」だと、意味としてはまったく問題ないけど、「ローン」という言葉に抵抗を示す人もいる
要は「借金」だと意識させてしまう…ということですね。
「ペットネーム」も使われなくなった
また、自動契約機という「普通の」名前が使われるようになったのと同時に「ペットネーム」もなくなりました。
- アコム…むじんくん
- アイフル…無人契約でんわBOX「てまいらず」
のような「愛称」ですね。(上の2つは、まだ残っています)消えたものとしては、下の通りです。
- 新生銀行カードローン レイク…ひとりででき太
- プロミス…いらっしゃいまし~ん
- アイフル…お自動さん
- 三洋信販…ポケットバンク
- 武富士…¥(エン)むすび
(アイフルは愛称をつけること自体は残っていますが、名前は変更になっていますね)
- プロミス
- 新生銀行カードローン レイク
がペットネームを廃止したわけですが、この理由は下の通りです。
- 銀行系となるにあたって、「消費者金融」というよりも「銀行系」というイメージにシフトするため、いわゆる「消費者金融っぽい」名前は使わないようにした
こういうことでしょう。実際―。
- 自動契約機・ローン契約機、という名称と、「ひとりででき太」などを比較すると、明らかに前者の方が「銀行っぽい、金融機関っぽい」
こういう感じがしますからね。そうしたイメージが理由で、ペットネームは廃止されているのだと思います。(あくまで推測ですが)
消費者金融
消費者金融とは、「消費者」に対する融資全般です。つまり広義では―。
などの借り入れも含みます。つまり、金融というのは、下のように言えるからです。
- 消費者金融
- 事業者金融
のどちらかに分かれるわけですね。
- 消費者
- 事業者
のどちらかの立場でしか、人はお金を使えないからです。事業者としてお金を使うというのは、税務署に経費として認められるかが、一つの境目になります。一見、個人事業主・自営業などに限定された区別の仕方のようですが、そうではありません。というのは、下のように言えるからです。
- 経費になると、その分は「納税」しなくていい
- つまり「国民の義務」が免除される
- ということは、これは法的に「特に厳しい基準」の一つである
- (実際、多額の出費が経費として認められなくて、大量の追徴課税をする例もある)
そのため、下のように言えます。
- 人間の支出は、「消費」か「事業」の2通りに分かれる
- その境目は、「経費」として税務署に認められるかどうか
で分けていい…ということです。
つまり「事業者金融でなければ、全部消費者金融」ということですが、これはかなり「広義」の見方です。実際には―。
- 消費者が、提携ATMなどを使って
- 小口の現金を借り入れできるサービス
のことを、消費者金融と呼ぶ…と言っていいでしょう。つまり自動車ローンなどは「大口の現金」なので、これは消費者金融には含まない、ということです。
「貸金業法」で管理されるかも、基準の一つ
もう一つ「消費者金融」として分類される基準の一つを上げると、貸金業法の対象かどうか、という点があります。この基準からすると、先に書いた教育ローン・ブライダルローンなどは、すべて「対象外」となります。(これらの銀行の目的別ローンを管理するのは、銀行法なので)
そして、こういう「貸金業法」を基準にすると下のようになります。
- クレジットカードのキャッシングも対象である
- ただ、これは消費者金融とは言わない
これが、大方のイメージでしょう。これは、下の通りです。
- 「専業かどうか」の違い
- クレジットカードは「キャッシング」が本業ではなく、あくまで「ショッピング」が本業なので、こうした「消費者向けの小口融資専業でない」会社は外す
つまり、消費者金融とは、下のように言えます。
主に、消費者に対する小口の現金の融資。それを専門に行うサービス。
という定義でいいかと思います。(いろんな説明があるとは思いますが)
催告の抗弁権
催告の抗弁権は「保証人」の権利の一つです。
こういう権利。そして、内容はというと下のようになります。
- 借りた本人(Cさん)が、延滞した
- 業者が、あなたに取り立てに来た
こういうケースで―。
- 業者はまだ「Cさん」に取り立てしていない
- あなたは言う
- 「いや、俺じゃなくて、先にCさんに取り立てろよ」と
これは「しごく当たり前」のことですよね。
- この「当たり前」のことをいう権利
- それが、「催告の抗弁権」
ちなみに―。
- 催告…催促のこと
- 抗弁権…それ(催促)に対して「抗議」の「弁論」をする権利
要は「催促に対して、抵抗する権利」です。当たり前のようですが、そういう権利です。
連帯保証人は、これがない
上の「催告の抗弁権」は「普通の保証人」にはあるのですが、連帯保証人にはない…というルールになっています。変な話ですが―。
こういう仕組みになっているわけですね。「おかしい」と感じるでしょう。まったくその通りで―。
- 連帯保証人は「おかしい」
- だから「なってはいけない」
たとえ家族でも、なってはいけないというのが連帯保証人です。これを象徴するエピソードが、アイフルのトップセールスマンだった、笠虎崇氏の書籍にも書かれています。
笠虎崇氏のエピソード
これは笠虎氏がアイフルにいた頃、実際にあった督促の例です。箇条書きすると下のようになります。
- ある男性が全然返済してくれないので、連帯保証人のお姉さん(実の姉)に督促電話をかけた
そして、お姉さんはこう言うわけです。
- 「何で弟に言わないのよ!」
- 「弟はまだ自己破産も何もしてないでしょ!」
- 「弟に取り立ててよ!」
こういう抗議です。ほとんどの人は、大体これが当然だと思うでしょう。しかし、下のようにも言えます。
- 「連帯保証人」になった以上、これは通じない
- これが通じるのは「単純保証人」だけである
- つまり「普通の保証人」だけである
なので、この「お姉さんの言い分」は、法的には「まったく通用しない」のです。なので、それを笠虎氏も、電話口で指摘するわけです。
- 「いえ、お姉さんは連帯保証人なんです」
- 「だから弟さんが返済して下さらないなら」
- 「我々は、すぐにお姉さんに、返済をお願いしていいんです」
そして、なおもお姉さんが納得せずに「裁判所に言うわよ!」と言うので、笠虎氏はこう言われたわけです。
- 「ええ、裁判でも何でも、ご自由になさってください」
- 「ただ、お姉さんのためにお伝えしておきますが」
- 「裁判所に持ち込んでも、100%、裁判所は『あなたが払いなさい』と言います」
と。これはまったくの事実です。連帯保証人というのは残念ながらそういうものです。だから、たとえ兄弟でも、なってはいけないのです。
そして、このお姉さんもどうやら「本当らしい」というのが、笠虎氏の口調でわかったらしく、とうとう電話の向こうで、泣き崩れてしまったそうです。
残酷なのは「お金のことを教えない、日本の教育」である
上のやり取りを見て、笠虎氏を残酷だと思った人は、間違っています。断言しますが、間違っています。箇条書きすると下のようになります。
- 残酷なのは、日本の教育である
- なぜなら、笠虎氏は「間違ったこと」は一つも言っていない
- 間違いだったのはお姉さんが、連帯保証人になったことである
このようになるわけです。
- 金融や法律の知識がある人間からしたら、連帯保証人というのは「たとえ家族でも、気軽になってはいけない」ものである
こういうのが鉄の掟で―。
- しかし、学校はそれを教えない
- 親も社会も、それを教えない
- と言うか、彼らも知らない
- そして、こう信じている
- 家族なんだから、連帯保証人になるのは当たり前だ
このように。しかし、これは完全なポエムです。
- 家族だって、人間である
- 人間は、完璧ではない
- 突然病気になることもあるし、リストラされることもある
もっというと下のようになります。
こういう破産のリスクだってあるわけです。
- 連帯保証人というのは、そういう風に「どれだけ信用できる人間であっても」
- 「やむを得ず破産することはある」という、前提の上でなるもの
そのため、下のように言えます。
- 連帯保証人になる時点で、その人(家族など)が破産した時に、「自分が払わなければいけない金額」を、払っても、問題なく自分の生活が回る
こういう計算をした上で、連帯保証をしなければいけない…、ということです。「いや、そんなお金ない」というなら、残念ながら「連帯保証人になってはいけない」のです。それで家族の関係が壊れるというなら―。
- 最初から、その程度の家族だったのだ
- 連帯保証をできないというだけで怒るような
- その程度の家族だったのだ
認めたくないかもしれませんが、「あなたの家族は、あなたが思っているような家族ではなかった」ということです(友達でも、親戚でも、何でもそうですが)
この現実を認めたくないから、引き受けるのだ
つまり、多くの人が―。
- 気安く連帯保証人になったり、借金してまで友達の結婚式に出たりするのは、断ったら、関係が壊れる
- 「その程度の関係だったのだ」と認めるのが怖い
こういうことなのです。だから、本当はお金がないから断りたいものでも、出てしまうのです。
もしこれを読んで腹が立った人がいたら、その人は間違いなく、潜在意識ではこのように思っているのです。思っているから、腹が立つわけです。思っていない人は、「確かに、そういう人もいるかも知れないね」と思って「他人事のように」聞き流せるのです。
「嫌われる勇気」が必要である
『嫌われる勇気』は、2013年の年間トップのベストセラーです。アドラー心理学の本で、アドラー心理学の本質を、一言で言い表したタイトルです。
先ほど書いた内容を読んで、下のように思う方もいるでしょう。
- そんなことを言ったら、家族と疎遠になる、とか
- 友達がいなくなる
と思った人もいるでしょう。それでいいのです。別に疎遠にならなくてもいいですが―。
- 至極まっとうなことを言って疎遠になるなら、最初から疎遠だったのだから、それでいい
つまり、「嫌われる勇気」というのは、下のように言えるからです。
- まず「正しいこと」を言う勇気
- そして、その結果、人間関係がどうなっても、それを全部受け入れる勇気
のことです。これはすごく怖いことで―。
- そうやって一人になったら、金銭的にも、精神的にも「一人」で生きていけなければいけない
わかりやすく言うと、下のようになります。
- 家族の連帯保証を断った以上、自分も頼めない
こうなります。
- マイホームを建てたかったら、住宅ローンを組まずに、「全部自己資金で」建てないといけない
こちらが連帯保証を頼むなら、あちらが頼んできた時、断れないですからね。
住宅ローンでなくても、アパート・マンションなどの賃貸契約でも、何でも同じです。となると―。
- 「連帯保証」なしで生きていかないといけない
- 物件選びで「妥協」をするか
- 連帯保証の代わりに「お金を積んで」信用を勝ち取ればいい
たとえばアパート・マンションの契約でも保証会社に連帯保証を依頼する…という方法があります。ただ、この場合は「家賃の二ヶ月分」くらいを、保証会社に払う必要があります(連帯保証人を用意するなら、これはタダです)
ちなみに、私はマンスリーマンションに1年契約で住んでいますが、これは「1年分前払いだったら、保証人不要」という条件だったからです。
このように、少々話が膨らみましたが、整理すると、下のようになります。
- 連帯保証人には「催告の抗弁権」がない
- つまり、連帯保証人は「かなり理不尽な要求」をされる
- これは業者・銀行が悪いのではなく、気軽に「連帯保証人になる」ことが悪いのである
そして、気軽でないというのはどういうことかというと、下の通りです。
- その「頼んできた人間」は、「破産する」という前提に立つ
- 破産した時、自分(連帯保証人)がいくら払うのかを、計算する
- 自分がそれを払っても、自分の生活が破綻しないかを、計算する
- また、破綻しないだけでなく「精神的に許せるか」も考える
- 両方OKだったら初めて、連帯保証人になる
- どちらかがダメだったら、なってはいけない
そして、そうやって連帯保証人を断る以上―。
- その人との人間関係がどうなっても、受け入れる
- また自分も連帯保証を頼んではいけない
- そのためには、連帯保証が必要になるケースを、「作らないような生き方」をしなければいけない
つまり、
- お金持ちになる、か
- 我慢をする
のどちらかです。どちらもできないというなら「連帯保証」という「絆」に縛られることになるでしょう。
(ちなみに、絆という字はもともと「ほだし」と読みます。これは「家畜をつなぐ鎖」という意味で、「絆」の元の意味は「切りたくても切れない、関係」のことなのです。つまり、世間の人が使っているより、ずっと重い意味なのです。
「幸せで、愉しいだけの関係」なんて「絆」とは呼ばないのです)
貸金業法第13条の2第2項の規定
貸金業法第13条の2第2項の規定とは、年収の3分の1までしか借りてはいけない…というルールです。正確には―。
こういうものです。しかし、こういうキャッシングの情報を集める方のほとんどは「借り手」なので、その立場からすると「3分の1までしか、借りられない」という意味になります。
貸金業法のルールなので、銀行などは対象外
貸金業法第13条の2第2項の規定は貸金業法のルールです。
具体的には―。
などとなります。貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)というと何か特別なようですが、実は「ほとんどの借り入れは、貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」なんですね。逆に「貸金業法第13条の2第2項の規定の対象」を数えた方が早くて―。
- 消費者金融
- クレジットカードのキャッシング
この2つが「貸金業法第13条の2第2項の規定の対象」となります。ポイントは下のようになります。
これは、それぞれを管理する法律が―。
だからです。クレジットカードは本来「買い物」のためのもので「分割払いをカードにしたもの」としてスタートしたのですが、徐々にキャッシングの機能も持つようになって、こういう「2つの法律で管理される」特殊な借入方法になったんですね。
なので、日本に3つある個人信用情報機関の中で―。
- CIC(シーアイシー)だけが、貸金業法・割賦販売法という「2つの法律」の中で指定されている
- 唯一の指定信用情報機関となっている
(ちなみに、JICC・KSCはそれぞれ貸金業法、銀行法の一つの法律でしか、指定されていません)
「配偶者貸付」とは
貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)の一例として書いた配偶者貸付ですが、これは、下の通りです。
- 夫婦の年収を合算して、その3分の1まで融資可能
とするルールです。「夫婦の年収」ということで、別に―。
- 男性が主夫で、女性が働いていてもいい
のですが、大抵は女性が収入のない既婚者の女性で、男性が働いているというパターンなので、下のようになります。
- 配偶者貸付イコール
- 家庭に入っている女性(自分の安定収入があることが条件)のキャッシング
こういう扱いになっています。そして、配偶者貸付では「配偶者の同意書」が必要なので、夫バレ・旦那バレは避けられない…という条件になっています。なので、大手の消費者金融は配偶者貸付をやっていません。
- 夫バレ・旦那バレ必須なら、わざわざ審査コストを増やして配偶者貸付を導入しても、専業主婦はあまり申し込んでこない
- つまり、売上はのびない
- だったら、最初からなしにした方がいい
そのため、自分の家庭に入っている女性(自分の収入があることが条件)がキャッシングをするのであれば、もっぱら「銀行カードローン」となりますが、その場合も―。
- 配偶者の同意書が必須な銀行カードローン
- 「配偶者の同意書なし」でOKな銀行カードローン
の2通りがあるので、もちろん後者で申し込むようにしましょう。(夫・旦那に内緒で借りたいのであれば)
担保
担保とは「信用」を保証するもの、です。ものと言っても「物」ではありません。「保証する何か」という意味です。担保を大別すると下のようになります。
ちなみに、どちらの担保もない…という場合は「無担保」と呼びます。今の消費者金融でも銀行カードローンでも「担保なし」は当たり前なので、無担保の方がむしろ多くの人にとっては普通…と考えていいでしょう。
多重債務者
多重債務者とは、複数の消費者金融・クレジットカード会社からお金を借りていて「返済困難」に陥っている人のこと。
呼んでもいいですが、一般的には、あまり呼ばれないということです。
それはそうですよね。たとえば、例を出すと下の通りです。
- 年収が「2000万円」あって、複数のクレジットカードで「毎月合計100万円」決済している
このような場合、確かに「複数の借り入れ」をしているわけですが、誰もこの人を「多重債務者」とは呼ばないでしょう。なので、あくまで―。
- 複数の借り入れ
- 返済困難
こうした2つの条件が揃って初めて「多重債務者」というわけですね。ちなみに、多重債務者の人数ですが―。
このようになるわけです。
- 約400万人が、2件以上の借り入れをしている
この「貸金業者」というのは、銀行などの金融機関は含まないので、消費者金融などのいわゆる「キャッシング」だけです。それで2件以上ということですね。
(真面目な借り入れも入れるんだったら、たとえば大卒の会社員・OL・公務員の方々は、大部分が奨学金を抱えているので、その時点ですでに1件ですからね。)
ちなみに、上の400万人の多重債務者のうち、自己破産をする人が年間で8万人程度。つまり「2%」ですね。
- 2件以上借金した人の、50人に1人は、自己破産する
そして、自己破産まで行かなくても、単純計算で「5人に1人」くらいは、かなり危険な「債務超過」の状態になっているはずです。(自己破産する人の10倍くらいはそういう人がいるはずですからね)
ということで、消費者金融・キャッシングでの借り入れが2件以上になったら、「危ない道に入りつつある」と思って下さい。
単純保証人
単純保証人は「普通の保証人」のこと。連帯保証人ではない、ということですね。そして、この単純保証人が持つ権利として―。
があります。それぞれ簡単に書きますが、最初にことわると「両方、当たり前」の内容です。(これらの当たり前の権利が、連帯保証人になると奪われる、ということですね)
- 催告の抗弁権…借りた本人に業者が督促するまで、保証人が督促されない権利
- 検索の抗弁権…借りた本人が「強制執行」されない限り、保証人が強制執行されない権利
「当たり前」でしょう。どう考えても、どちらも先に借りた本人にするのが当然なのです。そういう「当然の要求」を、業者・銀行に対してできる…というのが単純保証人なんですね。
そして、それができないのが「連帯保証人」です。法律や金融の知識がある人間からすると、連帯保証人になるというのは本当に危険なことです。上の2つの権利がないので―。
- 借りた本人は一切催促されていないのに、保証人だけが催促されて、差し押さえされたりする
- その間、借りた本人は平然と、夜逃げもせずに「笑いながら」見ている
こういうこともあり得るわけです。「笑いながら」などということは、もちろんありませんが、理論上は「これも可能」ということ。つまり「わざと罠にハメるために」連帯保証人を依頼するのもありなんですね。
一度でも「連帯保証人になってもらった」ら、その後自分は―。
- わざと1回延滞するだけ、で
- その後の返済をすべて、合法的に連帯保証人に押し付けられる
このようになっているのです。もちろん、これは「キャッシング業者の協力も必要です。彼らが「本来の筋」にのっとって「借りた本人」からきっちり取り立てようとしたら、この「目論見」は外れてしまいますからね。
なので、大手の銀行カードローンや消費者金融から借りている分には、まったく問題ないのです。しかし、下のようにも言えます。
- 名前も聞いたことがない中小業者だと、借りる本人と組んで、そういう罠を仕込んでいる可能性も、ゼロではない
と思っておいた方がいいでしょう。疑い過ぎと思われるかも知れませんが、ある程度信用できる人でなければ、このくらいのことはあり得るものです。(そもそも、無名の貸金業者から借りる時の連帯保証人を依頼するという時点で、おかしいですからね)
担保貸付
担保貸付は、担保を設定して融資をすること。担保というのは「信用を保証するもの」という意味で―。
- 「人間」でも、「物・お金」でもOK
お金を担保にするというのはあまり聞かないかも知れませんが、たとえば年金担保貸付制度などがまさにそれです。(名前ですでに、年金というお金が担保になっていますからね)
というように、要は「その人の信用を保証できるもの」であれば、何でもいいのです。そして、そんな「担保」の種類を大別すると下のようになります。
- 人的担保
- 物的担保
こうした2種類になります。
- 人間か
- 人間以外か
「物的」の方は、下のようになります。
もちろん、その他自動車などあらゆる価値のあるものが「物的担保」となります。
そして、この物的担保も2通りに分かれ―。
- 動産担保
- 不動産担保
要は下の通りです。
- 動くか
- 動かないか
(正確には、土地だって毎年少しずつハワイに向かって地殻移動しているので、動いているのですが)
なので、「土地・アパート・マンション」などはすべて「不動産担保」、自動車・有価証券などは「動産担保」となります。
締結
締結とは、契約を結ぶこと。キャッシング審査に関していうと、「契約締結前書面」という書類があります。これは、下の通りです。
こういうルールです。当たり前ですし、大手の消費者金融やキャッシング業者は当然のようにやっているので、特に意識する必要はありません。
何度でも1週間無利息
何度でも1週間無利息は、ノーローン独特の無利息サービスです。
- 普通の無利息期間は「初回だけ」だが、ノーローンの場合は、何度でも繰り返し利用できる
こういうのがメリット。そして、1週間を過ぎても―。
- 最初の1週間の分は、全く無利息になる
- たとえば12日で完済したとしたら、5日分の利息、だけ払えばいい
ちなみに、この「オーバーしても、過ぎた日数の分だけ払えばいい」というのは、下のように言えるからです。
- 初回30日間無利息
- 5万円まで180日間無利息
日本貸金業協会
日本貸金業協会は、貸金業に関連する会社・金融機関が集まった「自主規制機関」です。
- 内閣総理大臣の認可を受けた「認可法人」である
- 改正貸金業法の26条1項・2項によって、設立されている
こういうのがポイント。そして、歴史については下の通りです。
- 昔は「旧貸金業規制法25条」によって、それぞれの都道府県に1つの「貸金業協会」があった
- これらは「社団法人」であった
これが、昔の状態。
- これらの「貸金業協会」の「連合会」として、「全国貸金業協会連合会」(全金連)があった
- しかし、貸金業法が改正されたので、2007年12月18日で、この「全金連」は解散した
日本信用情報機構
日本信用情報機構とは、「JICC」の正式名称です。指定信用情報機関の一つで、個人の借入・返済の履歴が、ここに保管されています。たとえば、ブラックリストと呼ばれる―。
などは、日本信用情報機構などの個人信用情報機関で記録されているわけですね。他の個人信用情報機関である―。
と、保管する個人信用情報の違いは特にありません。
ネットキャッシング
ネットキャッシングは2つの意味があり―。
- ジャパンネット銀行のカードローンの商品名
- ネットで、審査・契約・融資をするサービス
基本的には、後者を指します(誰もがジャパンネット銀行から借りるわけではないので、当たり前ですが)。
昔はあえてネットキャッシングという用語を使っていましたが、今はもうネット申込み、ネット振り込みが当たり前なので、特にネットキャッシングという単語も使われなくなっています。
(むしろ電話や郵送でキャッシングする方が、よほど珍しくなっているでしょう)
根保証
根保証とは一定の期間・金額の範囲で、何度でもその人の保証をする、というもの。たとえば、例を出すと下の通りです。
勝手なようですが、根保証人になったら、これをされても文句は言えないわけですね。そういう契約なので。
普通だったら下のようになります。
- Bさんが300万円借りる
- 300万円完済する
- これで、保証人は終わり
ノンバンク
ノンバンクとは、「融資を専門に行う金融機関」です。金融機関というと銀行などのイメージがあるでしょうが、下のように言えます。
そのため、ノンバンクというのは、下のように言えるからです。
- 預貯金の業務を行わず、融資だけを専門に行う金融機関
こういう意味なんですね。具体的にジャンルを書くと下の通りです。
- リース会社
- クレジットカード会社
- 信販会社
- 住宅金融専門会社
などとなっています。(『デジタル大辞泉』の分類より)
ノーローン
ノーローンは、株式会社シンキが提供するキャッシングのブランド名です。
ノーローンという名前の由来は、無利息期間を最初に始めた、ということ。今でこそ初回30日間無利息などで当たり前になっている無利息サービスですが、もともとはノーローンが始めたんですね。(無利息という意味で「ノーローン」なのです)
そういう画期的なサービスを始めたという点でも、規模に関係なく、すぐれた消費者金融だといえます。
ビジネスローン
ビジネスローンとは、事業性資金を融資する、事業用のローンです。
別名で事業者向けローンなどと言われることもありますが、どれも同じものです。
会社代表者・法人経営者や個人事業主・自営業に対する融資としては、下の通りです。
- 銀行の融資もあるものの、銀行は審査が厳しいし、融資までに時間がかかることが多い
こういうのがデメリット・短所。その点―。
こういうことで、手形の不渡りを出しそうな時など「どうしても急ぎでお金が必要」という場面で、役立つわけですね。
不動産担保ローン
不動産を担保にする融資です。担保というのは「人質」のようなもので「返済できなかったら、この不動産をいただきますよ」ということですね。
こう書くと、まるで業者・銀行の側が冷酷なようですが、そうではありません。
- 不動産は、もらっても売れるとは限らない
- 価値の増減が激しいので、融資した時より、だいぶ価値が落ちている可能性がある
- (実際、バブル崩壊時の銀行は、これで大混乱した)
こういうことで、不動産を担保にして融資する方も、決して楽ではないのです。不動産の鑑定だって、コストがかかりますからね。
ちなみに、アイフルが90年代に急成長したのも、不動産を担保にする返済計画支援のための融資によって、多くの利用者を獲得したからです。
これは非常にリスクのあることでしたが、アイフルは審査と回収の技術に自信を持っていたため、これができたんですね。この辺は、元アイフルのトップセールスマンだった、笠虎崇氏の著書『サラ金トップセールスマン物語』にも詳しく書かれています(小説ですが、実際のアイフルの仕事に近かったはずです)
なお、「回収の技術」というと、すぐにヤクザのような取り立てを連想する人がいますが、実際の回収というのは、そういうものではありません。それは『督促OL』というベストセラーを読んでもわかりますが―。
- 強気で返済を迫るのではなく
- 親身になって話を聞くことで、逆に返済してくれることもある
- そもそも、融資する前から、そういう遅延・延滞が起きないように、信用できる人物かどうかを、ありとあらゆる方法で見極める
このようになっています。つまり審査と回収の技術は一体なんですね。バスケやサッカーでいうなら―。
- ディフェンスがしっかりしているからこそ、ボールを取れる
- ボールを取れるからこそ、オフェンスのチャンスが増える
- 結果、オフェンスも強くなる
複利
福利というのは、「金利にさらにかかる金利」ということ。「利息が利息を生む」ということですね。現代のキャッシングでは複利は禁止されています。
つまり、複利で利子をとっている貸金業者があったら、それはヤミ金ということです。ヤミ金の定義は、下の通りです。
- 法定金利を超えて融資している
- 複利をかけている
これが、主な定義になります。「無登録」というのは当然違法業者ですが、最近のヤミ金は「貸金業者登録をしている」業者が多いので、この「登録の有無」では、もはや闇金業者かどうかは語れなくなっているのです。
振り込め詐欺
振り込め詐欺は、言わずと知れた「オレオレ詐欺」などの手口です。
- 最初は「オレオレ」の手口が多かったが、すぐに「別の手口」を使うようになった
- しかし、相変わらず「振り込め」という部分は変わらなかった(当たり前だが)
- なので、警視庁が「振り込め詐欺」に呼び名を変えた
そして、キャッシングの世界である振り込め詐欺というのは、下のように言えるからです。
- いわゆる「貸します詐欺」
- 「ブラックリストでも借入可能」などとうたい、普通のキャッシングの審査に通らない人を集める
- そして、「信用を確かめる」などの名目で、事前にお金を振り込ませる
- そして、融資せずに逃げる
ちなみに、この銀行振込で使う口座というのは、下のように言えるからです。
- ヤミ金が債務者を脅し、返済の代わりに、銀行を10件くらい回らせて、開設させる
『闇金ウシジマくん』の冒頭でも、こうやって口座開設させられたおじさんが登場します。(ちなみに、このおじさんのクレジットカードのショッピング枠を使って、高田が20万円のスーツをウシジマに買ってもらいます)
『闇金ウシジマくん』によればこの銀行口座が大体「1つ3万円」程度で売れるようですが、もう10年以上前の漫画(そのシーンは)なので、今はどうかわかりません。
(今はだいぶ締め付けが厳しくなったので、それほど高値では売れないかも知れません)
フリーローン
フリーローンとは、資金使途が自由な融資のことです。一般的なキャッシングはすべてフリーローンです。
フリーローンは2種類あって、下のようになります。
があります。前者は一般的なキャッシングなので、説明不要でしょう。後者は―。
- 銀行が提供するもの
- 「100万円・200万円・300万円」などの金額別のコースがある(大抵)
- そして、その金額を(基本的に全額一気に)借り入れる
- その借りたお金は、何に使ってもいい
- 代わりに、追加借入はできず、ひたすら返済するだけ
こういうものです。なので、下のようになります。
こういう人向けですね。「目的別ローンと、普通のキャッシングの中間」というイメージです。
包括契約
包括契約とは、キャッシングで言うと、下のようになります。
今の消費者金融・銀行カードローン・クレジットカードは、すべてこのルールになっています。
逆に包括契約でなかったらどうなるかというと、下の通りです。
- 先月1万円借りて、今日また「1万円」借りようとしたら、また最初から「審査」して、「契約」しなければいけない
明らかに「おかしい」ですよね。しかし、本来は―。
- 1回「借り入れ」するのも「一つの契約」であり、そのたびに手続きが必要
これらしかし、これは業者・銀行にとっても、利用者にとっても面倒極まりないので、今のキャッシングは「包括契約が当たり前」になっているのです。
包括根保証
まず根保証というのは、「一定の金額・期限の範囲内」で、何度でも保証する、というもの。
こういうものです。どれだけAさんを愛しているのか…と思ってしまいますが、そのくらい、根保証というのは怖いものです。
そして、さらに怖いのが「包括根保証で、これは、下の通りです。
- 限度額も、期限も、両方無し
- ↑(あるいは片方なし)
こういうもの、片方だけにしても「極めて危険」というのはわかるでしょう。
- 限度額なし…Aさんが1億円借金しても、保証する
- 期限なし…Aさんが高齢者になって、ボケても保証する
このようなこと、考えただけで恐ろしいですね(笑)。実際、これが原因で借金地獄に陥る保証人の方々が多かったので、この「包括根保証人」のルールは廃止されました。
本人確認法
本人確認法とは、「金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律」の略称です。
以前は、「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律」と呼ばれていました。
今の正式名称を要約すると下のようになります。
- 本人確認と、口座の「不正利用」に関する法律
そして、下のように言えます。
- 「何の本人確認?」と聞かれたら、金融機関などが、お客さんなどに対してするもの
そのため、「本人確認と、口座の不正利用についての法律」ということですね。以前は「本人確認」の方がだけが、ルールになっていたわけです。
本人確認書類
本人確認資料とは身分証明書のことです。
こういったものです。基本的に運転免許証が一番信用されるので、運転免許証があるなら、素直に運転免許証を出しましょう(たとえ、顔写真がどんなにかっこ悪くても)。
もし、これらの身分確認資料と、現住所が違っている場合は、現住所に確かに住んでいるという証明書類もまた、別に提出することになります。
これは電気・ガスや水道の料金の請求書など「公的書類」と呼ばれる書類を提出します。よく勘違いされますが―。
- インターネットの料金
- 携帯電話の料金
保証人
保証人は、ある人の信用度を保証する人です。信用を保証したということは、下のように言えます。
このようなことになります。ここまでは知られているでしょうが、保証人の種類を書くと下の通りです。
簡単に書くと下の通りです。
- 単純保証人…返済不能になった時だけ、代わりに返済する
- 連帯保証人…一度でも本人が滞納したら、代わりに返済する
- 根保証人…一定金額・期間の範囲内で、本人が何度完済しても、保証が続く
- 包括根保証人…根保証人の「無期限&限度額なし」バージョン(地獄)
- 物上保証人…不動産・自動車などの「物」で保証する
- 連帯債務者…借りた本人とまったく同じ扱い。地獄のミサワ。
(地獄というのは冗談ではなく本当にそうなので、書いています)
ちなみに、包括根保証人については、あまりに危険なので、もう廃止されています。そして、総括すると下のようになります。
- なっていいのは、せいぜい「単純保証人」まで
- それ以外の保証人は、全部なっていはいけない
みなし利息
みなし利息とは「元本以外で支払ったお金で、名目が利息になっていないもの、すべて」です。
- 保証金
- 手数料
- 手付金
などのどんな名目であろうと、元本以外で払ったお金は、すべて利息と見なすというルールが利息制限法の第三条にあるんですね。これらの名目金が「みなし利息」と呼ばれます。
無担保貸付
無担保貸付というのは「担保をとらない融資」のこと。つまり「人質をとらないで、お金を貸す」ということです。人質というと聞こえが悪いですが、要するに保証人とか連帯保証人というのは人質ですし、不動産を担保にするのは、「不動産を質草にする質屋」のようなものです。
というように普通は―。
- 人的担保
- 物的担保
のどちらかをとります。物的担保は―。
- 動産担保
- 不動産担保
のどちらかに分かれます。株券などの「債券・有価証券」を担保にするのは「債券担保」と言いますが、これは「動く」ので「動産担保」に分類されます。
ちなみに、今でもなく消費者金融などの普通のキャッシングは、全部「無担保貸付」です。
無利息
無利息とは、文字通り利息ゼロのこと。カードローンの世界では、無利息期間というものがあります。
こうしたものです。初回30日間無利息が一番メジャーな無利息サービスですが―。
- プロミス
- アイフル
- アコム
- 新生銀行カードローン レイク
が、これを提供しています。楽天銀行も2015年6月にスタートさせたのですが、今(2016年5月)に公式サイトを見ると、書かれていません。
(初回30日間無利息だったら、かなり重要なポイントなので、強調しているはずですから、書いていないということは、期間限定だったのかも知れません)
そして、その他のタイプの無利息システムとしては、下の通りです。
- 5万円まで180日間無利息…新生銀行カードローン レイク
- 何度でも1週間無利息…ノーローン
- 最大45日間利息キャッシュバック…静岡銀行
が提供しています。静岡銀行のしずぎんカードローン「セレカ」が提供していた「最大45日間利息キャッシュバック」は、2016年6月30日までとなっています。
なお、この「無利子期間」というサービスは、もともと1996年に「ノーローン」が始めたものです。その時はノーローンというブランド名はなく、株式会社シンキが「画期的なサービスを打ち出したい」ということで、考えたんですね。ノーローンというのは「無利息」のことなのです。
消費者金融の歴史は調べると面白くて、特に代表的なイノベーションは―。
- 自動与信システム…プロミス(1983年)
- 無人契約機…アコム(1993年)
- 無利息期間…ノーローン(1996年)
このようになっています。アイフルはわかりやすいイノベーションはないのですが「不動産担保の返済計画支援のための融資」で急成長したというのが、特徴です。
無人契約機
無人契約機とは、キャッシングの審査や契約・カード発行などを、無人で出来るマシンのことです。街中で見かける「プロミス・アコム」などの看板の建物の中にあります。
アイフルの契約ルーム以外は、「テレビ電話でオペレーターさんと通話する」システムになっていて、本人確認資料・年収確認資料などの提出書類は、スキャンして送信…というやり方になっています。
そして、消費者金融も銀行カードローンも「無人契約機」という単語は使いません。
- 自動契約機
- ローン契約機
- ローン申込機
- テレビ窓口
などの単語を使います(テレビ窓口は、三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」のみ)
これらの単語を使う理由は下の通りです。
- 「無人契約機」だと、「完全に自動審査」にしている、と勘違いされる
- しかし、実際にはテレビ電話でオペレーターさんと通話しているので、有人審査である
基本的に「審査が甘い」と思われるのは、キャッシング業者・金融機関にとってイメージを損なうものですから、そういう単語は使いたくないわけですね。
無人店舗
無人店舗とは「無人契約機」のことです。本来店舗というのはすべて有人なのですが、アコムのむじんくん以来、ローン契約機・自動契約機が非常にメジャーになったので、無人店舗という言葉が、新しくできたわけですね。
近年では「ネット完結」の審査が普通になっているので、もはや無人店舗すら、いらなくなりつつある…という状態です。現時点では―。
このようなことで、まだまだ需用があります。しかし、下のようにも言えます。
- やがて、提携ATMの操作もスマートフォンで出来るようになる(おそらく)
- あるいは、「ローンカードを3Dプリンタで発行できる時代になる」
こういうことが想像できます。特にスマートフォンの方はもうすぐでしょう。3Dプリンタの方も、5年後くらいには銀行のキャッシュカードで、実用化されているのではないかと思います。
最終的には―。
- 無人店舗すらなくなり、挙げ句の果てには、審査のオペレーターさんも、かなりの部分が「人工知能」に置き換わり
- 大手の消費者金融でも、社員さんが50人程度
こうした「SFのような未来」になるかも知れません。(冗談ではなく、もう飛行機すら無人で飛ばせる時代ですから、これは十分ありえるでしょう)
名義貸し
文字通り「自分の名義を他人に貸す」ことです。キャッシング審査と名義貸しの関わりでは、まず「アルバイト詐欺」があります。
- 「消費者金融の調査」と偽って、その人(若者が多い)にキャッシングさせる
- たとえば「50万円」借り入れさせて、「アルバイト報酬」として、10万円渡す
- そして「50万円、全部うちが返済しておくから」と言いつつ、1円も返済しない
こういうやり方です。そして、この学生は―。
- 10万円もらった代わりに、残りの40万円を、自分で支払いしないといけない
- (使ってもいないのに)
10万円もくれたらまだいい方で、これが1万円とか2万円という、笑うに笑えない金額のこともあります。(それでも時給1万円だったら、学生にとっては大金ですからね)
他にもブラックリスト入りしていてカードローン審査に通らない…というような人が、友達に代わりに借金してもらって、いくらかの「お礼」を渡す…というおkともあります。しかし、これも危険なので絶対にやめましょう。
からです。これは実際によくあるケースです。くれぐれも注意して下さい。
目的ローン
目的ローン(目的別ローン)とは、資金使途が制限されているローンのこと。
このように「使い道」がハッキリ決まっているローンのことですね。審査が厳しい代わりに低金利で借りられる…というメリットがあります。
目的別ローンの反対が「フリーローン」で、一般的なキャッシングはすべて「フリーローン」です。
なお、フリーローンにも2通りあって、下のようになります。
- 限度額の範囲内で、何度でも借りられる
- 一度借りたら、後は返済するだけ
こういうタイプに分かれています。SMBCモビット・プロミスなどのキャッシングはみんな前者で、後者は銀行で借りる、少々珍しいタイプです(ほとんどの人のキャッシングは、前者だと思ってください)
約定日
約定とは「契約で決まった日」です。何が決まったのかというと、下の通りです。
などです。なので、本当は「いろんな意味で使う」のですが、キャッシングの世界では「返済日」のことと思ってOKです。(ノーローンの公式サイトでも、「返済日」と書かれています。)
約定返済
約定返済とは「あらかじめ決まっている返済」のことです。
- 毎月「決まった日」に、決まった「金額・割合」を返済する
大体は―。
- 月1回の、銀行引き落とし
のことです。(なお、約定返済は「やくじょうへんさい」と読みます。約定というのは「約束で定まっている」ということです)
約定返済と似た言葉としては「定期返済」があります。そして、対義語は「任意返済」ですが、これも類似語として―。
「一部繰り上げ返済」というのは、下のように言えるからです。
- 繰り上げ返済=早期の全額返済なので、「全額でなく、一部」という意味
「繰り上げ返済=臨時返済」と思われていますが、微妙に違うわけですね。
約定金利
約定金利は、「契約時に決めた金利」のことです。当然ですが、消費者金融などでキャッシングする時は、必ず「金利」を決めるので、「約定金利=金利」と思ってください。
- 約定金利
- 法定金利
こうした2種類がなり契約で何も金利を決めていないという時は、「法定金利」が適用されます。法定金利は下のようになります。
- 民法…年率5%(実質年率)
- 商法…年率6%(実質年率)
もっとも普通にお金を借りる時は、当然こなことはありません。これらの「法定金利」が適用されるのは
- 違法業者が摘発を恐れて、「借用書」を作らなかった時
この場合「約定金利が存在しない」わけなので、この法定金利が適用されるわけですね。違法業者も、普通に運営していれば、利息制限法の最高金利である「年率18%」が取れたはずなんですが(10万円以下だったら20%ですね)。
ヤミ金融
ヤミ金融は、利息制限法の法定金利を超えた金利で、貸し付けをする貸金業者のことです。
- 「登録されていない貸金業者」というのは間違い
- 現代の闇金業者は、かなりの割合で「貸金業者登録」をしている
こういう「意外な事実」があります。理由は下の通りです。
- 貸金業者登録をしていれば、雑誌などのメディアに「広告」を打てる
- 広告を出稿すれば、大手の消費者金融で借りられないような多重債務者の方々が、それを見て申し込みに来る
後は、そうやって申し込んで来た人に―。
- 広告とは違う金利(違法金利)を提示する
- 別のヤミ金に紹介する(紹介屋)
などの手口を使うわけです。ちなみに、両方とも貸します詐欺と呼ばれます。
- 「安い金利で貸します」と言っていて、実は高金利
- 「貸します」と言いながら、自社では貸さないで、ヤミ金に誘導
- ↑(というか、そのヤミ金も同じ会社)
そのため、登録の有無はヤミ金かどうかの基準とは関係ない…というわけです。(ちなみに、『闇金ウシジマくん』のモデルになったトキタセイジ氏という闇金業者の方も、やはり貸金業者登録をされています。*『路地裏拝金エレジー』より)
有人店舗
有人店舗とは、文字通り「スタッフさんがいる店舗」です。もともとこういう言葉はなかったのですが、1993年にアコムがむじんくん(無人契約機)を大ヒットさせてから「無人店舗」が急増したので、この「有人店舗」という言葉が使われるようになりました。
無人契約機が普及した当初は―。
- ネット回線の速度が遅かったので、有人店舗から、あまり離れた場所には設置できなかった
- なので、有人店舗と、ローン契約機はセットになっていることが多かった
こういう状況があります。特に名前は忘れてしまいましたが、どこか九州の中小業者が「無人契約機」を導入した時は―。
- 完全自動化は、コスト面で無理だったので、「ブース自体は無人」だけど、実際には裏にスタッフさんがいて
- 挿入された運転免許証などを、裏で受け取っていた
こういう、少々笑える裏話があります(文字通りの裏話ですね)。この笑えるというのはもちろんいい意味で、「逆転の発想」ということです。
- アコムなどの大手が、自動契約機をヒットさせている
- しかし、うちで同じことをやる資金はない
- そうだ、裏で人間が待機してればいいんだ
ちなみに、テスラモーターズが日本企業に逆転して電気自動車でトップに立ったのも、乾電池を数千個つなげればいいという、「超単純な発想」をしたからです。日本企業は、あくまで「電気自動車用の専用電池」の開発にこだわったため、高い技術力を持っていたのに、負けてしまったんですね。
(日本人は本当に、就活でも何でもとにかく、発想をすべてゼロに戻さないと、本当に危険だと思います。)
融資
- 貸し手…融資を「行う」
- 借り手…融資を「受ける」
こういう、日本語の使い方を見てもわかるでしょう。もっとも国語的な違いなので、金融的にはどちらでもいいと思います。
融資は大別して2通りあります。
- 個人向け
- 事業者向け
金融的には、世界にはこの2通りの人種しかいません。(白人・黒人・黄色人種、誰でもどちらかに分類できます)
こう書くと、「個人事業主やフリーランスはどうなのか」と思われるかも知れませんが、これらは「事業者」です。ただし―。
つまり、要は「税務署に、経費として認められるか、認められないか」なのです。
- 認められる買い物をした…その瞬間は「事業者」
- 認められない買い物をした…その瞬間は「消費者」
つまり、すべての人が「事業者」か「消費者」に分かれるというのは、下のように言えるからです。
- 常に「どちらか」なのではなく、状況に応じて、「消費者」になったり「事業者」になったりする
そして「起きている時間、ずっと事業者」という人は、その出費のすべてが「経費」として認められるので、税金を納めなくていい(かなり減る)ということです。もっとも、起きている間ずっと働かないといけないですけどね。
与信
与信とは文字通り「信用を与える」ということ。そして、ほとんど金融の場面でだけ使われるので―。
こういう意味で使われます。「いくらまで融資可能」という枠…ということで、借入可能金額のことを与信枠というわけですね。
与信には2通りあります。
- 初期与信
- 途上与信
この2つです。初期与信は「最初の借入審査」のことで、途上与信というのは「見直し審査」のこと。
こういうものです。そして、再審査の結果―。
と判断されて、増額の打診が来る(あるいは、クレジットカードなどで、勝手に増枠されている)ということもあります(ちなみに、特にクレジットカードでショッピング枠の場合は、勝手に増額されていることがあります。買い物だと、破産のリスクが比較的低いからですね)
利息
利息とは、Wikipediaの定義では―。
貸借した金銭などに対して、ある一定利率で支払われる対価
となります(https://ja.wikipedia.org/wiki/利子)。
- 借りた「お金・物」を返すときに、一定の割合で計算して、貸し手に支払う対価
たとえば借りたものが「お米の種籾」だったら、米粒を数倍にして返済する…ということです。
これはネタではなくて、貸金業の歴史はそこから始まったんですね。
- メソポタミアなど…小麦
- 日本…米
このように「穀物」の貸し付けから始まったのです。麦作や稲作をしたいけど、種籾がない人に対して貸付するわけですね。
(日本では神社から借りたのですが、これを「貸稲」(いらしのいね)と呼びました)
紀元前3000年頃に制定されたハンムラビ法典では、すでに―。
- 麦の貸付利率はもちろん、「銀」の貸付利率
まで制定されています。銀の場合は「年率二割」ですが、これは現代の日本の利息制限法の「10万円以下…実質年率20%まで」というのと同じです。銀と日本円の価値は当然違うので、単純比較はできませんが、それでも現代に近い「利息制限法」ができていたことに、おどろきますね。(5000年も前なのに)
なお「利息」と「利子」の違いですが、これは、下の通りです。
- 利息…自分が払う
- 利子…自分がもらう
という風に使われます(厳密に決まっているわけではないのですが)。
リアルタイム取引
「リアルタイム取引」とは、ノーローンの固有のサービスです。
- 年中無休・24時間いつでも、会員ページ上で、借入・返済や残高照会ができる
ちなみに、これは大手の消費者金融だったらみんな同じシステムを持っています。もちろん、パソコンだけでなく、スマートフォンやiPadなどのタブレットでも利用できるようになっています。
連帯保証人
連帯保証人は―。
わかりやすく言うと。そして、この時―。
これを「催告の抗弁権」がない、と言います。催告の抗弁権というのは、こういう時、
- 「借りた本人に催告(催促)しろよ」と、抗弁(抗議の弁論)をする権利
そして、連帯保証人はその「催告の抗弁権」がないので、債権者(業者・銀行)が、いきなり連帯保証人に取り立てに来ても、まったく文句が言えないわけです。
「検索の抗弁権」もない
また、連帯保証人は「検索の抗弁権」もありません。これは借りた本人より先に、差し押さえされても抵抗できないということ。こういう時に抵抗するのは―。
- 「本人の財産を先に探せ=検索しろ」と、「抗弁する権利」ということで、「検索の抗弁権」という
わけですね。この権利もないので、連帯保証人は―。
- 借りた本人が返済不能になると、本人を通り越して、いきなり差し押さえされることもある
こういうわけです。何とも恐ろしい制度ですね。(ちなみに、自己破産した人の約4分の1が、連帯保証人など「他人の借金の肩代わり」をした人です)
ローン
のどちらから見ても「ローン」といいます。
- 借り手…ローンを利用する、申し込む
- 貸し手…ローンを提供する、貸し付ける
こうした表現ですね。そして、ローンは大別して―。
- 個人用
- 事業用
こういう2通り。もしくは利用用途に着目して―。
こういう区別もします。目的別ローンというのは、下のように言えるからです。
このように「資金使途」がしっかり決まっているものですね。奨学金もある意味「目的別ローン」です。(銀行だと教育ローンですね)
提携ATM
提携ATMは、英語で「Automated Teller Machine」の略称です。
- Automated…自動化された
- Teller…テーラー(窓口、銀行の出納係)
- Machine…機械
こういう意味ですね。「自動の窓口機」という意味です。そして、日本語では現金自動預払機(あずけばらいき)と言います。
また、上の「Automated」については「Automatic」でもOKです。違いは下のようになります。
- Automated…自動化「された」
- Automatic…自動の
受身形かどうか…という違いです。
その他、英語の提携ATMとしては「Cash Machine」という呼び名もあります。ただ、日本ではこれはまったく使われませんね。また、私はあちこちの海外で生活していますが、どこの国に行っても、ATMは普通に「提携ATM」と書かれています。なので、「キャシュマシーン」の方は、無視していいでしょう。
なお、消費者金融はそれぞれ自社ATM・専用ATMを持っていますが、これを最初に開発したのはアコムだと言われています。『理解されないビジネスモデル 消費者金融』に書かれていた内容ですが―。
- 現金「2万円」入った封筒を、審査通過した人が、自動で「ガコン」と下ろせるようにした
こういう、いい意味で原始的な、可愛らしい提携ATMです。ちなみに、これを読んで笑った方も「まだ銀行の提携ATMすらない時代」と聞いたら、驚くでしょう。すでにそういう時代に、アコムが提携ATMの原型を作っていたんですね。
今、三菱UFJ銀行のテレビ窓口などで採用されているローン契約機にしても、始めたのはアコムのむじんくんなのです。
自動契約機の原型は、実はプロミスの方が先に作っていたのですが、その頃は「通信速度が低過ぎて」―。
- 無人契約機のシステム自体はできていたものの、実用はできない
こういうことで見送られたのです。ちなみに、これは、アップルが、iPhoneと同じ仕組みの「ニュートン」という製品を、1992年に出していたというのと同じです。その頃もやはり―。
- コンセプトは面白いが、そもそも、外でにつなぐなんて、できないじゃないか
と言われて、封印されたのです。また、2002年頃にシャープが「ザウルス」という、やはりスマートフォンの原型になるものを出しましたが、これも同じ理由でアウトでした。2007年にiPhoneが出たのは、実は「もうとっくにできていたものが、ようやく使えるようになった」ということだったんですね。
(という、スマートフォンの歴史と同じ歴史が、消費者金融のローン申込機でもあった…というわけです)
ACM
ACMは「Automated Contract Machine」の略称。「自動化された、契約機械」ということ。つまり自動契約機です。
消費者金融で個別のネーミングがある自動契約機としては、下の通りです。
- アコム…むじんくん
- アイフル…無人契約でんわBOX「てまいらず」
アイフルの場合は、正確には契約ルームというもので、テレビ電話のようなマシンはローン契約機はありません。そういう意味では「マシン」と言っていいのかはわかりませんが「街中のボックスで、キャッシング審査・カード発行ができる」…という点では、同じようなものです。
ちなみに、すでになくなってしまったペットネーム(愛称)を持つ無人契約機としては、下の通りです。
- 武富士…¥(エン)むすび
- 三洋信販…ポケットバンク
三洋信販の「ポケットバンク」については、無人契約機の名前というだけではなく、カードローン自体の名前…という側面もありました。
CCB
CCBはJICC(日本信用情報機構)の前身です。要は個人信用情報機関ですね。箇条書きすると下のようになります。
- 正式名称…セントラル・コミュニケーション・ビューロー
- 英語…Central Communication Bureau(の略称)
- 設立年月…1979年8月
- 内容…消費者金融・信販会社・クレジット会社・銀行などが合同で加盟
このようになっています。そして、2009年の8月に、JICC(日本信用情報機構)と合併しました。
よく、「JICC(ジック)に保管されている情報は、消費者金融のものです」とキャッシングの情報サイトに書かれていますが、これは間違いです。
- 前身のCCBが、すでに銀行やクレジットカード会社と個人信用情報を共有していた
- 現在はさらにCRINというネットワークがある
そのため、かなり細かい部分を除けば、大枠ではJICC・CIC・KSCは、みんなほぼ同じ借入・返済の履歴の情報を、共有している…ということになるのです。
CIC
CIC(シーアイシー)は、日本の3つの指定信用情報機関の一つです。「指定信用情報機関」というのは、キャッシングに関する法律で、指定されているということですが―。
によって、指定信用情報機関となっています。CIC(シーアイシー)だけ2つの法律にまたがっているのは―。
このように、それぞれ対象が違う、ということです。
- 英語で「Credit Information Center」の略称
- (クレジット・インフォメーション・センター)
- 1984年に設立
- 株式会社である
- クレジット会社の共同出資で設立された
そして、現在加盟している企業・金融機関のタイプを一覧にすると下の通りです。
などとなっています。保証会社は、自身が直接融資するわけではありませんが、申込者が貸し倒れになった時に代位弁済をしないといけません。
そのため、その借り手の信用度をしっかりチェックするために、こうして個人信用情報の組織に登録している…ということですね。
JICC
JICC(日本信用情報機構)は、英語で「Japan credit Information reference Center Corp」の略称です。直訳すると、「日本クレジット情報照会センター・株式会社」となります。「reference」というのは「参照・照合・委任」というような意味です。
そして、頭文字の「JICC」を読んで「ジック」とも言います。(普通にジェーアイシーシーと呼ぶ人も多いですが)
沿革・歴史をまとめると、下のようになります。
- もともと全国信用情報センター連合会という組織があった
- そこに「33の信用情報センター」が加盟していた
- それらのセンターから、「テラネット」という株式会社が、2009年に事業を引き継いだ(要は統合した)
- そして、そのまま名称を変更して「JICC」になった
KSC
KSC(全国銀行個人信用情報センター)も、JICC・CICと並ぶ個人信用情報機関の一つ。主に銀行の借り入れの情報が保管されている…と言われますが、正直、JICC・CICとの違いはそれほどありません。
唯一の違いは「自己破産した時に記録が保管される年数が、KSCが一番長い、ということ。
- JICC・CIC…最長5年
- KSC…最長10年
それ以外の事故情報・異動情報(俗にいうブラックリスト)については、保管される年数の違いも、特にありません。
ちなみに、KSCは「全国銀行個人信用情報センター」の略称といわれますが「何でK?」と思った人は多いでしょう。おそらくこれは、下の通りです。
- K…個人
- S…信用情報
- C…センター
の略称です(それ以外、考えられないので)。ちなみに、「JBA」とよく混同されますが―。
- JBAは「全国銀行協会(全銀協)」の略称
- 全銀協が運営している組織の一つが、KSC
つまり「KSCの方が、JBAよりも下」です。SMBCコンシューマーファイナンスのブランドとして、プロミスがある…というのに似ています。あくまでKSCというのは「JBAが提供するサービスの一環」ということなんですね。
MoneyLook(マネールック)
MoneyLook(マネールック)は「自分が関わるマネーの情報を、すべて一元管理できる」サイト・サービスのことです(固有名詞です)。
つまり、たとえば下のように言えます。
- 銀行口座の残高・入出金の履歴
- 生命保険の支払い・積立残高
- 銀行カードローンの借入残高・返済状況
- 株式投資の口座
などの「金融に関するすべての情報」を、MoneyLook一つで管理できる…ということですね。ノーローンはこれに加入しているので、ここにノーローンの自分のIDやパスワードも登録しておけば、他の銀行口座の情報などと一緒に、ノーローンの借入残高などもわかる…ということです。
「情報はすべて一冊のノートにまとめなさい」というようなベストセラーもあったかと思いますが「一元管理」というのは、どんな世界でもかなり効率的なんですね(会社というのも、そもそもそうやって生まれたものです。今はクラウドで「一元管理」ができるようになったので「ノマド」や「在宅勤務」が当たり前になったのです)
というように、MoneyLookを活用している方だと、ノーローン借入・返済はかなり便利にできます。この点でも「借入先はどこでもいい」という人は、MoneyLookを普段利用しているのであれば、ノーローンを選ぶといいかも知れません。
SSL
これは本来キャッシングの用語ではないのですが、ノーローンの用語集で紹介されていたので、解説します。
- 何の略称?…Secure Sockets Layer(セキュア・ソケット・レイヤー)
- 意味は?…ネット上の中心を、安全にするシステム
- 開発…Netscape Communications
こういうのがポイント。ちなみに、ネットスケープといえば、マイクロソフトとの「ブラウザ戦争」が有名です。もともと、ブラウザ(ネットを見る時に立ち上げるアプリケーション。IE、Google Chrome、Opera、Firefoxなど)は、Netscape Navigatorというのが主流だったんですね。
それをマイクロソフトの「IE」(Internet Explorer)が「潰す」わけですが、最初はIEの方が断然不利だったのです。(その時点で、すでにウィンドウズが世界に普及していましたが)
そして、何でIEが逆転できたのかというと、下の通りです。
- ネットスケープは「すべてのOS」に適応しなければいけなかったが、IEは「ウィンドウズ」だけに適応すればよかった
- 結果「動作が早かった
- また、マイクロソフトには大企業特有の「遅さ」がなかった
- 莫大な資金を持ちながら、ベンチャーのように怖いもの知らずで、社運をかけて、それをIEの開発やその他につぎ込んで、爆進した
当時のマイクロソフトの激務を示すジョークとして、下のようなものがありました(当時、私はリアルタイムでこれを見て、笑ったのを覚えています)。
今日、オフィスに出勤したら、ロバートが血を吐いて倒れていた。毎日3時間も寝てるのに、情けないやつだ。
これだけのオーバーワークで、世界を代表する企業になった後も、爆進していたんですね。働けば偉いというわけではありませんが、こういう企業や人々のようになりたいのであれば、自分もそのくらい、働かなければいけないのです。
(それだけ働くのを良しとしないのであれば、代わりに彼らの成功を羨むのもやめることです。戦うにしても、平和に生きるにしても、人の人生を羨むべきではありません)
と、少々ウェブの歴史の話になりましたが、そんな「敗れたチーム」として知られているネットスケープが、今でも残している重要な技術が「SSL」です。
(ちなみに、キャッシングの世界でSSLが重要な理由も、個人情報はもちろん、借入状況などの重要な個人情報も、送信するからですね。身分確認資料などもメールで送信するのがネット申込みですが、こういうセキュリティの技術もしっかりしているので、安心してください…ということです)
090金融
- ヤミ金などの違法業者の連絡先は、固定電話ではなく「携帯電話」になっている
こういう理由からついた名前。ちなみに、「090-XXXX-XXXX」だと怪しまれるので、「090X-XXX-XXXX」と、「わざと、最初を4桁」にしている詐欺業者もあったようです。
また、今は携帯電話の番号自体が「080」「070」なども増えていますが、こうしたものも含めて、当然全部「090金融」と呼びます。