「未成年者の契約取消権」と、クレカの「ショッピング枠」について|キャッシングの用語解説
特に未成年・10代・20才未満のキャッシングに関わる法律のルールとして未成年者の契約取消権があります。ここでは、キャッシングの用語解説として―。
- 未成年者の契約取消権
- ショッピング枠
「未成年者の契約取消権」とは
未成年者の契約取消権とはカンタンに言うと、未成年者がした契約は、取り消すことができるということ。キャッシングで言うと、未成年の借金は踏み倒していいですよ、ということですね(ざっくばらんに書くとですが)。
より正確に書いていくと、下のようになります。
- これは「親権者の同意書」がなかった場合であり、親権者の同意書があった契約の場合は、未成年・10代・20才未満といえども、取消はできない
このようになっています。なので未成年・10代だったら、誰もキャッシングを踏み倒していいというわけではないので、この点は注意してください。
民法第5条第1項によって、定められている
未成年者の契約取消権については、「民法第5条第1項」にかかれています。この民法第5条第1項の表現では―。
- 親権者の同意だけではなく、法定代理人、未成年後見人
- …といった表現も盛り込まれている
わけですが、学生や未成年・10代の法定代理人というのは、要は親権者なので、ほとんど「親権者」と同一視されている…というのが現状です。ということで、未成年者の契約取消権というのは「親権者の同意書がなければ、その契約を無効にできる」という意味だととらえてOKです。
なお、こうしたキャッシング審査の年齢制限については、下の記事でも詳しく書いているので、ぜひ参考にしてみてください。
「ショッピング枠」とは
ショッピング枠とは、クレジットカードで買い物できる限度額のこと。「この金額の範囲内で、自由にショッピングできますよ」ということですね。なので、たとえばショッピング枠が90万円だったら、90万円まで買い物をしていい…ということですね(もちろん、これは借金なのですが)。
クレジットカードには2つの機能があり―。
- キャッシング機能
- ショッピング機能
知っているかたも多いでしょうが、それぞれ―。
- キャッシング機能…現金で直接借りる
- ショッピング機能…買い物をする
このようになっています。どちらが便利かといったら、もちろんケースバイケースです。店頭で買い物をしたいという時には、いちいち提携ATMで現金を降ろさなくてもいいショッピング機能の方が便利ですし、またネットショッピングは、クレジットカードでないと決済できないというケースが多いです。
(銀行振込などだと、リアルタイムであちらが確認してくれないので、買い物できるまでにタイムラグがあって、非常に嫌なんですよね。笑)
ということで、ショッピング機能の方が断然便利…という場面もたくさんあります。反面、下のように言えます。
- 税金の支払いなどは、当然現金でないとできないし、特に「クレジットカードの返済自体」をしようと思うと、現金を用意する必要があるので、そういう時はキャッシング枠を使った方が便利
- (というより、キャッシング枠しかない)
このクレジットカードの返済に使うお金を、そのクレジットカードからキャッシングして借りるというのは、ジョークのようですが本当に多くの人がやっています(私もやっていました。笑)
そして、そういう「現金が必要」な場面では、ショッピング枠よりもキャッシング枠の方が便利…ということですね。逆に先に書いたケースでは、特にネットショッピングになると―。
- 現金を引き出すことができても、それを銀行振込で振り込んでもあちらはすぐに確認してくれないので、どう考えてもショッピング機能の方が便利
なので、クレジットカードのショッピング機能とキャッシング機能、どちらが便利か、有利かということは、一口には言えない…ということですね。
そのためクレジットカードの現金化がある
上のように、ショッピング枠には「現金が必要な時に、現金を引き出すことができない」というデメリット・短所があります。しかし、下のようにも言えます。
- キャッシング枠は既に全部使ってしまった
- あるいは、最初からキャッシング枠をもらっていない
こういう人の場合、「現金で直接借りる必要がる」という時には、ショッピング枠では役立たないわけです。そこで、クレジットカードの現金化というサービス?が登場しているわけですね。これはリンク先でも詳しく書いていますが―。
- ショッピング枠を使って、飛行機のチケットや新幹線のチケット、あるいはビール券など、主に金券の類を購入する
- それをクレジットカードの現金化業者に買い取ってもらい、ショッピング枠を使って現金を手にする
ただ、これは想像がつくと思いますが、下のようになります。
- 違法行為の一歩手前であり、少なくともクレジットカード会社からは禁止されているので、バレたら速攻で強制解約になる
このような点に注意してください。
クレジットカードの現金化は違法ではないのか?
クレジットカードの現金化は違法ではないのか?という議論は、実は法律の世界でも長年されています。たとえば東京弁護士会などは、クレジットカードの現金化を違法とする法律を制定してくれ…という嘆願書を国会に提出しています。
なので近々違法になるかもしれませんが、現時点では―。
- クレジットカードの現金化を取り締まる法律はなく、完全なグレーゾーンとなっている
こういうシチュエーションです。なので、まだ違法でないうちに、ガンガン仕掛けてたくさん儲けておこう…と考える悪徳業者・違法業者が多々いるわけですが…。何はともあれ現時点では違法にないにしても―。
- そもそも、自分がものすごく損するやり方だし、クレジットカードの強制解約になったら、それでブラックリスト入りして、その後5年~10年、新規の借入審査すべてに通らなくなる
こういうことで、くれぐれもクレジットカードの現金化はやらないようにして下さい。
ものすごく損するというのは、どういうことか?
クレジットカードの現金化はものすごく損する…というのは、どういうことか。これは、下の通りです。
- 金券類を買い取ってもらうときに、まず手数料をとられる
- たとえば5万円の新幹線のチケットを買ったら、そこから1万円ほど引かれる…など
当然ですが、金額はあくまでケースバイケースです。しかし、大体二割から一割をとられる…と思って下さい。そして、こうやって手数料をとられた後―。
- クレジットカード会社からしたら、この人は「5万円のショッピングをした」ということになるので、返済は5万円分する必要がある
当然ですが、この5万円には、利息もかかります。5万円程度の少額だったらまだいいのですが、下のように言えます。
- クレジットカードの現金化まで手を出すような人は、大抵かなり追い詰められているので、数十万円レベルでクレジットカードの現金化をやることも多い
- そうなると利息も膨大だし、とられる手数料も「5万円」などの大金になる
つまり、クレジットカードの現金化業者からしたら、なにもしないで1時間で5万円稼げた…というようなものなのです。それはもう、笑いが止まらないでしょう。
(なので、こういう悪徳業者や違法業者は、なかなか撲滅されないわけですね。ちなみに、私もカンボジアで詐欺にあって10万円ほど奪われましたが。笑)
と、それはさておき、要するに、下のように言えます。
- クレジットカードの現金化の手数料だけでもかなりあるし、さらにクレジットカード会社に対して払う利息もある
こういう―。
- 手数料
- 利息
のダブルパンチで、クレジットカードの現金化は「やった本人がとことん損する」…という風にできているのです。なので、くれぐれもやってはいけない…ということです。
携帯キャリア決済の現金化も同じである
ショッピング枠の現金化をする…という意味では、クレジットカードの現金化だけではなく、携帯キャリア決済の現金化業者というものも存在します。携帯キャリア決済は、使ったことがない人は知らないかも知れませんが―。
- 携帯電話を、クレジットカードの代わりにするもの
- その人の信用度に応じて、携帯キャリア(通信会社)が、それぞれ「限度額」を決める
そして、その限度額の範囲内であれば―。
- クレジットカード同様に、携帯電話を使って自由に買い物することができる
- その買い物分は、翌月の電話料金と一緒に支払う
こういう仕組みです。なので、クレジットカードの引き落としと、携帯料金の引き落としを、一体化させることができる…というわけですね。なので「どちらかを忘れていた」という理由で、引き落としできなくなる…というミスを防げるわけです。
携帯電話のポイントがたまっていくのもメリット
また、この携帯キャリア決済の現金化を利用すると、それによって通信会社でのポイントもたまっていくので―。
- 新しく機種交換をする時や、スマートフォンのケースなど、何かを買う時に便利
このような点でもメリット・長所があるわけですね。なので、特に頻繁に携帯電話の本体を買い換える…というような方の場合、下のようになります。
- クレジットカードで買い物するよりも
- むしろ携帯キャリア決済をした方がいい
こういうことになるわけです。ただ、当然ですがこの携帯キャリア決済の現金化にしても、やはりクレジットカードの現金化同様「相当損するやり方」なのは確かですし―。
- どの携帯会社でも、現金化行為は禁止している
- なので、バレたら確実に強制退会になる
- そうなると、その通信会社はもちろん、他の携帯会社でも、携帯電話の契約ができなくなる
こういうことになります。携帯電話の契約が不可能となると、ライフラインを絶たれたようなものなので、これがいかに危険か…ということは説明する必要もないでしょう。