クレジットカードのショッピングとキャッシングの違いは?金利・審査の厳しさなど
クレジットカードのショッピングとキャッシングの違い―。これは、ポイントをまとめると、下のようになります。
- 金利が、ショッピング…15%、キャッシング…18%(実質年率)
- ショッピングの方が審査に通りやすい
- キャッシング枠はつかないか、少額のことが多い
以下、詳しくまとめていきます。
目次
クレジットカードでも、ショッピングとキャッシングでは金利が違う
冒頭に書いた通り、クレジットカードのショッピング枠・キャッシング枠の金利はそれぞれ―。
- ショッピング枠…実質年率15%(実質年率)
- キャッシング枠…実質年率18%(実質年率)
…が、基本になっています。これはそれぞれどのくらいの金利かというと、下の通りです。
- 15%…銀行カードローンの平均(に近い)
- 18%…消費者金融の平均
銀行カードローンの平均は正確には「14.5%」程度なので、「近い」と書いています。
なぜショッピングの方が低金利なのか?
同じクレジットカードでも、ショッピング枠の方が低金利な理由は下の通りです。
- 現金を借り入れるキャッシングよりも、破産の確率が低い
- ショッピング枠を利用者がどんどん使ってくれると、「加盟店の利益になる」ので、そのクレカが定着しやすい
- クレカが定着し、加盟店が増えれば、利用者も増える
- 利用者が増えれば、また加盟店が増える…という好循環
こういう理由です。キャッシング機能は、その人がお金を借りて完結ですが、ショッピング機能は、加盟店の数を増やすことにも、影響するわけですね。
なので、クレジットカード会社としては「できるだけたくさん、ショッピング機能を使ってほしい」と思っているわけです。なので、金利を下げて、利用を促進するわけですね。
ショッピング枠の方が、クレジットカードの審査に通りやすい
上と同じ理由で、審査に関してもショッピング枠の方が通りやすいというシステムになっています。
「審査通過率の違い」というのは明確にはありません。というのは、下のように言えるからです。
- クレジットカードの審査に申し込んで、「合否の結果」が出た時、同じ「審査通過」でも、キャッシング枠が「ついている」場合と、ついていない場合がある
一般的な「審査通過率」というのは、この「審査通過」の時点で出しているので、そこから先の「キャッシング枠があるかどうか」は関係ないのです。つまり、「クレジットカードの審査に通った」という人たちの中で「どれだけがキャッシング枠までついていたか」がわからないわけですね。
なので、審査通過率は出せませんがショッピング枠よりキャッシング枠の方が審査が厳しいというのは確かです。
(ショッピング枠は、クレジットカードの審査に通れば必ずついている、わけですから)
「キャッシング枠の審査」というのはあるのか?
これは、あります。クレジットカードの利用を始めた後キャッシング枠を追加してほしいという要望を、クレジットカード会社に対して伝えるわけです。
そして、大体即日~数日の審査の後「OKかどうか」の連絡が来ます。OKだったらキャッシング枠が追加され、NGだったら今まで通りです。(別にショッピング枠を減額されたりはしないので、安心してください)
半年に一度の「見直し審査」でもキャッシング枠がつく
これはキャッシング枠に限った話ではありませんが、クレジットカードも銀行・消費者金融もすべて「見直し審査」というものをします。これは、下の通りです。
- 大体「半年に一度」その人を再度審査する
- 今の融資枠でいいかどうか、などのチェック
- これで「返済状況が良い人」は増額される
- 逆に「返済状況が悪い人」は、減枠される
これは別に特別なものではなく、一般の感覚でも何となく理解できるものでしょう。というより転職や退職もあるわけですから、これをやるのは当然です。
そして、その見直し審査の結果―。
- 今までなかったキャッシング枠がつく
- キャッシング枠があった場合、それが増額される
- あるいは、ショッピング枠が増枠される
などのメリットが生じます(返済状況がいい人の場合)。
これは「自分で出来る方法」ではありませんが、キャッシング枠がつくパターンとしては、このような「見直し審査」もある、ということです。
学生のクレジットカードのキャッシング枠
学生のクレジットカードでも、キャッシング枠がつくものがあります。
- 三井住友VISAデビュープラスカード…5万円まで
- 学生専用ライフカード…10万円まで
こういう限度額です。この「5万円」にしても「10万円」にしても、あくまで「最大」なので、学生によってはゼロ円のこともあります。
このように、学生クレジットカードの場合「キャッシング枠はかなりの少額」ですが、それでも大きな特徴があります。
クレジットカードだと、18才でもキャッシングできる
キャッシングというのは、主に
- 消費者金融
- 銀行カードローン
からの借り入れを指します。しかし、大手の銀行カードローン・消費者金融の場合、どちらも「20才未満は借入不可」なんですね。つまり、基本的に「未成年・10代はキャッシングできない」のです。
しかし、「クレジットカードのキャッシング機能を使う」なら、10代・未成年でもキャッシングができるわけですね。少額ではありますが、18才・19才でもキャッシングする方法が、一応存在するわけです。
もちろん「だから何だ」と言われたら、そうかも知れません。
- ショッピング枠だったら、30万円まである
- 別に「現金の借り入れ」にこだわる必要もない
と思う人もいるでしょう。それももっともですが、これは「金銭感覚がしっかりした人」であり、そうでない人だとショッピング枠の支払いなどで、しばしば現金が必要になるのです。だからクレジットカードの現金化という商売もあるわけですね(ほとんど違法ですが)。
なので、18才でもキャッシングできるというクレジットカードの特徴は、それなりの意味があるのです。個人金融(リテール金融)の知識の1つとして、参考にしてみてください。
まとめ「クレジットカードの限度枠・金利の違い」
以上、クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠の違いをまとめました。最後に再度、要点をまとめると、下のようになります。
- ショッピング枠の方が金利が安い(年率15%程度)
- キャッシング枠の方が金利が高い(年率18%程度)
- ショッピング枠の方が審査に通りやすい
- キャッシング枠はつかないか、ついても少額から始まる
- 若年層のキャッシング枠は5万円~10万円
- キャッシング枠は、利用実績を積むうちにつく
このようなものです。これからクレジットカードを申し込む方や「クレジットカードを賢く利用したい」という方は、参考にしていただけたら幸いです。