キャッシングの利用可能枠はどう決まるのか?クレジットヒストリーが重要
キャッシングの利用可能枠はどう決まるのか。ポイントをまとめると、下のようになります。
- 職業・年収など、総合的な信用度
- その業者・銀行での利用実績
- 目的別ローンの場合、その利用用途
具体的な金額を書くと下の通りです。
- 消費者金融…10万円~50万円でスタートする(ことが多い)
- 銀行カードローン…人によって違う。10万円~100万円くらい
そして、法的なルールを書くと下の通りです。
- 消費者金融…最大で「年収の3分の1」まで
- クレジットカードのキャッシング…消費者金融と同じ
- 銀行カードローン…特に決まりなし(しかし、最大でも年収の半分)
以下、詳しくまとめます。
キャッシングの利用可能枠は、総合的な信用度で決まる
一番重要なのは「クレジットヒストリー」
先に書いた通り、利用可能枠は「総合的な信用度」によって決まります。その中でも一番重要なのが、その人の借入・返済の履歴を示す「クレジットヒストリー」です。理由は下の通りです。
- 職業・年収などは「返済できるかを推測」するだけ
- これに対して、履歴は「実際に返済した記録」である
- たとえ低年収だろうと「実際に返済した人間」の方が信用できる
アメリカのエッセイストだったローガン・スミスの名言で、「借金を返済するというのは、収入の問題ではなく、性質の問題だ」というものがあります。
つまり「その人の収入が多いかどうか」を見るより「まじめに返済してくれる人かどうか」を見た方がいい、ということですね。「性格がすべて」ということです。
もちろん、人間の性格など本当のところはわかりませんが、クレジットヒストリーは、それに近いデータであるということです。本当の性格はともあれ「少なくとも、こういう行動をしている」ということはわかるからです。
特に、その業者・銀行での利用実績が大きい
そして、クレジットヒストリーの中でも特に重要なのが「その業者・銀行」でのものです。これは当然ですね。
- 「よそでは、こういう実績を残している」というより、「うちでは」こういう実績を持っている
こういう人の方が、信用できるからです。もちろん、これは遅延・延滞をしていた場合は逆になります。
- よそでは良かったかも知れないが、うちでは延滞したので、落とす(限度額を小さくする)
そのため、下のように言えます。
- 過去に遅延したことがある業者では、なかなか融資枠が増えない
- まったく遅延せずに返済している業者では、融資枠が増えやすい
もしどこかの消費者金融で限度額を増やしたいと思っている場合、「一度でも滞納した業者は諦めて」、まだ滞納していない業者で、さらに借りて返済するなど、実績を積み重ねるといいでしょう。
(もちろん、そこまでして極度額を増やす意味というのは特にないのですが)
融資枠が増額されるのは、どういう条件か?
キャッシングの融資枠は、どういう条件・場面で増額されるのか。ポイントをまとめると、下のようになります。
- 最初の借り入れから、半年~一年程度後
- 返済の遅延を一切していないか、ほぼゼロ
- たくさん借りて、たくさん返済するほど増額されやすい
- 限度額近くまで借りて、一気に完済した直後も、増額されやすい
それぞれの理由を書くと、
- 半年~1年後…大体半年ごとに、業者・銀行が「見直し審査」をしている
- 返済の遅延がない…これは当然
- たくさん借りるほど…大きい金額を「無事に完済した」という実績が残る
- 限度額近くまで…「融資枠を増やせば、さらに借りてくれる」という期待
特に「限度額近くまで借りた後、一気に完済する」という方法は、私がクレジットカードで実際に体験した(狙ったわけではないですが)方法です。
目的別ローンの場合、利用用途によって借入可能な金額が変わる
低金利で借り入れする分、説明責任が問われる
普通のキャッシングは「利用用途自由」なので、使い道は説明しなくていいですが、代わりに高金利になります。一方―。
- 自動車ローン
- 教育ローン
- ブライダルローン
- 旅行ローン
などの「目的別ローン」は、利用用途の説明がしっかりできれば、その分低金利になるというものです。用途を証明している以上「ギャンブル・投資などによって破産するリスク」がないわけですからね。
(金融機関は「破産しない人」に対して融資したいのです)
ということで、目的別ローンの場合「利用可能枠がいくらになるか」は「実際に、証明できる用途でいくら必要なのか」によります。
- 200万円の車の見積書がある…200万円
- 子供の入学金の請求書がある…50万円
- 結婚式場の見積書がある…150万円
実際にその見積書や請求書に書かれている金額を借りられる、ということですね(絶対に満額とは限りませんが、審査次第です)。
フリーローンと、普通のキャッシングの違い
銀行の場合、目的別ローンとは別に「フリーローン」というものもあります。これも「資金用途自由」なのですが、普通のキャッシングとはどう違うのか―。まとめると、下のようになります。
- 普通のキャッシング…決まった融資枠の中で「何度でも借入可能」
- フリーローン…一度借りたら、追加の借り入れはなし。ひたすら返済するだけ
たとえば「フリーローン」を実際に借りたら、下のようになります。
- 「50万円」の審査に通った
- 「50万円」現金で借りた
- 1ヶ月経って「2万円」返済した
- 借入残高は「48万円」になった
そして、これが「普通のキャッシング」ならこの2万円分、また借りられるわけです。しかしフリーローンでは、それはできないわけですね。
- また1ヶ月経った
- 2万円返済し「46万円」になった
- また翌月、「44万円」
- また翌月、「42万円」…
このように「借入残高がひたすら減っていくだけ」なのです。この点が、フリーローンと通常のキャッシングの根本的な違いです。
借り過ぎないためには、フリーローンの方がいい
言うまでもないことですが、「借り過ぎない」ためには通常のキャッシングより、フリーローンの方がいいわけです。「ひたすら返済するだけ」ですからね。
「フリーローン」は、消費者金融は提供していません。消費者金融は「何度でも自由に借りられるキャッシングのみです。フリーローンを提供しているのは「銀行」です。
なので、銀行の中で―。
- 通常のカードローン
- フリーローン
を比較するわけですが、それぞれのメリット・デメリットを書くと下の通りです。
- 通常…最短即日キャッシングを申し込みやすい、審査に通りやすい
- フリー…即日借入しにくい。審査が厳しい。低金利なことが多い
フリーローンの方が低金利なのはひたすら返済するだけなので、貸し倒れのリスクがないということです。簡単な原理ですね。
ということで、下のように言えます。
- 何度も借りるつもりはない
- できるだけ低金利で借りたい
- 審査が厳しくても、通る自信がある
- 最短即日キャッシングできなくてもかまわない
このような人は、フリーローンの方で申し込むといいでしょう。それ以外の人は、通常の銀行カードローンで申し込むことをおすすめします。
まとめ「利用可能金額・限度枠はどうやって決まるか?」
以上、「キャッシングの利用可能金額はどうやって決まるか」というポイントをまとめると、下のようになります。
- 収入・職業などの総合的な条件で決まる
- 一番重要なのは「クレジットヒストリー」
- 特に、その業者・銀行での借入・返済の実績
- 目的別ローンなら「必要と証明できる金額」
できるだけたくさん借りたいなど、キャッシングの融資金額が気になる人に、参考にしていただけたら幸いです。