大手と中小の消費者金融の違い ~ATMでの借入・返済が可能か~
大手と中小の消費者金融は何が違うのか―。ポイントをまとめると、
金利 | 同じ |
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限度額 | 大手は最大500万円、中小は200万円程度 |
利便性 | 大手は提携ATMやネットが使え、手数料なし |
ということです。最大の違いは「借入・返済を提携ATMで出来る利便性」でしょう。
中小の消費者金融は、提携ATMが使えない
提携ATMがある業者でも「都内で5台」程度
中小の消費者金融は、規模が小さいので仕方ありませんが「提携ATMがほとんどない」というのが不便です。
- 「提携ATMがゼロ」という業者がほとんど
- あっても、本社のビル内に1台、というものが多い
- 多い業者でも「東京都内で5台」など
…という風に「ないか、少ない」ということです。コンビニ・銀行の提携ATMとの提携もないので、提携ATMでの返済・借入がほとんどできない…ということですね。
大手消費者金融ならコンビニ・銀行の提携ATMが全て使える
一方、SMBCモビット・アイフル・アコムなどの大手の消費者金融であれば、コンビニの提携ATM・提携銀行のATMがすべて使えるようになっています。ファミリーマート・ローソンなどの大手はもちろん、無名の中小コンビニでもすべてOKです。
銀行の提携ATMも、地方銀行まで含めてほぼすべてOKで、借入・返済のしやすさが圧倒的なんですね。特に「返済がしやすい」というのは重要で、返済が簡単であればあるほど、早期完済ができて、利息総額も小さくなる…というわけです。
(人間が何かをする上で「それがカンタンである」ということは、非常に重要なのです)
大手消費者金融の自社ATMなら、手数料もかからない
さらに大手の場合、コンビニ・銀行の提携ATMと提携しているだけではなく、それぞれの自社ATM・専用ATMも持っています。自社ATMだったら、返済・借入どちらも手数料なしで利用できるので小まめに返済する時に、特に有利です。
(少額の返済をする度に手数料がかかっていたら、トータルではかなりのマイナスになってしまいますからね)
ということで、自社ATMも利用すれば、「わずか1000円」程度の少額返済を何度もしたとしても、マイナスが一切ない、ということです。こうして「小まめに返済する習慣」がつくと、大抵借金の返済は早くなるものです。
…というように、借入・返済の利便性が特に大手と中小の消費者金融が違う部分なんですね。ただ「便利」というだけでなくそれが早期返済につながり、利子総額を下げることにつながるというのが大事な部分です。
大手消費者金融と中小消費者金融の金利は、実は同じ
どちらも法定金利の「年率18%」
一方、金利については大手の消費者金融も中小業者もまったく同じです。理由は、
- 今の利息制限法の金利は、業者が利益を出す「ギリギリ」の金利
- 大手でも中小業者でも「これ以上下げるわけにはいかない」
- だから、どちらも同じ金利になる
ということです。ちなみに実質年率という数字でいうと「18%」です。
「中小業者の方が金利が高い」という指摘が一部でありますが、これは「10万円未満」の場合。借入金額が10万円未満の場合、法定金利は「18%」ではなく「20%」なのです。
なので、10万円未満の借り入れの時は、20%から、それに近い金利を適用するという中小業者もあります。しかし、こうした中小業者でも「10万円以上」では、大手と同じ「18%」です。(法律でそう決まっているので)
そして、ほとんどの人の借り入れは当然「10万円以上」です。だから大手も中小業者も、結局金利は変わらないわけですね。
限度額は大手消費者金融の方が断然大きい
当然ですが、限度額(極度額)は、大手の方が断然大きくなっています。それぞれ比較すると、
大手 | 最大500万円(SMBCモビットは800万円) |
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中小 | 最大200万円程度(業者による) |
…となっています。ただ、この「最大限度額」については、あまり意識する必要はありません。というのは、
- 500万円借りるには「年収1500万円」が必要
- 200万円でも「年収600万円」が必要
- 年収600万円はかろうじて行ったとしても、ほとんどの中小業者は、一人に200万円も融資しない
ということです。一人に集中的に融資するのは、リスクが高いからですね。大手の消費者金融だったら「一人に200万円」くらい大したリスクではないですが、中小業者の場合、かなりのリスクなのです。
ということで、結局最高限度額まで借りる、ということ自体あり得ないわけです。だから、大手にしても中小にしても「最高限度額は気にしなくていい」ということですね。
(大事なのは「実際に借りられる金額」です)
「実際に借りられる金額」は、どう違う?
これは、それぞれの目安を書くと、下のようになります。
大手消費者金融 | 初回は「10万円~50万円」(その後は人による) |
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中小消費者金融 | 初回は「数万円~30万円」(人により50万円) |
という風です。中小業者の方が「回収できなかった時のダメージ」が大きいので、少額で慎重に融資します。
逆に大手は、あまりに少額で融資すると、逆に計算が複雑になってコストがかさむので、最低でも10万円からとなっています(一部例外もありますが)。
というように「実際に借りられる金額」で見ると「大手の方が少し大きい」といえます。ただ、これも「最終的には、その人による」ので、大手と中小の違いは、それほど意識しなくても大丈夫でしょう。
まとめ「大手消費者金融と中小消費者金融の違い」
以上、大手の消費者金融と中小消費者金融の違いをまとめると、下の通りです。
- 金利は同じ(どちらも実質年率18%)
- 最高限度額は違うが、これは特に意味がない
- 提携ATMで借入・返済ができる利便性で、大手が有利
- 大手の自社ATMなら、借入・返済の手数料が無料
…ということです。補足すると、大手はネットバンキングを使った「ネットでの借入・返済」もできるので、この点でも有利です。
という風に比較すると、大手で借りられるなら、大手で借りた方がいいといえるでしょう。中小業者で借りるのは、「大手で過去に遅延・延滞して、社内ブラックになてしまったような人のみです。