アドオン金利と、実質年率の違い|キャッシングの用語解説

アドオン金利と、実質年率の違い|キャッシングの用語解説

アドオン金利とは「金利の決め方のルール」です。で、どんなルールかは、「普通の金利の決め方」と比較すると、よくわかります。

まず、普通の金利の場合は、

  • 「毎月の金利を、1%にしよう」と決めたら、
  • 毎月「その時の借入残高に、その1%を掛ける」
  • という風にして、月々の利息を計算する

というルールです。つまり返済すればするほど、利息が安くなっていくわけです。当たり前ですね。

アドオン金利は「利息が減らない」

しかし、アドオン金利の計算方法だと、利息が減らないのです。どういうことかというと、

  • 毎月の利息は、
  • 「その時の借入残高」ではなく、
  • 「最初の借入金額」に対して、
  • 「利率」をかけて決める

ということです。つまり、

  • 普通の金利…「月利1%」を、「今の残高」にかける
  • アドオン金利…「月利1%」を、「最初の借入金額」にかける

ということ。具体的な計算をしましょう。

「100万円」借りて、月10万円ずつ返済したら?

100万円を借りて、月10万円ずつ「元本」を減らしたとしましょう(利息も払いつつ、元の金額を10万円ずつ減らしていくということです)。

そうしたら当然、月が経過するごとに、残高は下のようになります。

  • 1ヶ月後…90万円
  • 2ヶ月後…80万円
  • 3ヶ月後…70万円

…という風ですね。で、これらの金額に、月利1%をかけるので、利息は、

  • 1ヶ月後…9万円
  • 2ヶ月後…8万円
  • 3ヶ月後…7万円

という風に、どんどん減っていくわけです。これも当たり前ですね。で、これを全部合計すると、利息は「55万円」となります。

  • 100万円借りて、
  • 利息55万円

ですね。これが「普通の金利」実質年率)で計算した場合の利息です。では、「アドオン金利」で計算するとどうなるか。

  • アドオン金利では、
  • 毎月の残高が「減っていない」という前提で、
  • 月々の利息を「最初に確定」させる

となっています。つまり、月々の利息が、

  • 1ヶ月後…10万円
  • 2ヶ月後…10万円
  • 3ヶ月後…10万円

となり、同じ「10回」で完済しても、利子総額は「100万円」となるわけです。並べると、

  • 普通の金利…利息「55万円」
  • アドオン金利…利息「100万円」

という風に、「ほぼ2倍」になるわけですね。

この「ほぼ2倍」というのは、この計算例だけではなく、アドオン金利だと常にそうなります。理由を説明します。

どうして「2倍」になるのか

図解すると、たとえば「借入金額」が、

★★★★★

だったとします。スタート時点の借入金額は、当然どちらも同じです。なので、

  • アドオン…★★★★★
  • 普通金利…★★★★★

となります。当たり前ですね。で、普通金利の方は「毎月、残高が減っていく」という仮定なので、下のような仮定になります。

  • ★★★★★
  • ★★★★
  • ★★★
  • ★★

当たり前ですね。借金はこうやって「徐々にゼロに近づいていく」のが普通です。

アドオン金利は「減らない」と仮定する

一方のアドオン金利は、下のように仮定します。

  • ★★★★★
  • ★★★★★
  • ★★★★★
  • ★★★★★
  • ★★★★★

普通金利(実質年率)の方と並べると、

  • ★★★★★
  • ★★★★
  • ★★★
  • ★★

こうなります。で、これに「利率」をかけて「利息」を出すわけです。だから、「残高」だけでなく、利息も同様に、それぞれこういう図形になるわけです。

  • ☆☆☆
  • ☆☆☆
  • ☆☆☆
  • ☆☆☆
  • ☆☆

「利息」なので、少し小さくしました。小さいですが、

  • 四角形
  • 三角形

という違いはわかるでしょう。そして、

  • この三角形は、
  • 四角形を斜めで半分に切ったものなので、
  • 「利息半分になる」

ということ。ちなみに、これが「常に成り立つ」理由を説明します。

「返済月数」が、両方同じである

アドオン金利も、基本的に「年率」で表します。つまり、

  • あなたの借金は、
  • 1年間で、
  • これだけの利息がつきますよ

という意味です。で、実質年率も同様に「年率」です。なので、先の図形でいうと、

  • ★★★★★★★★★★★★
  • ★★★★★★★★★★★
  • ★★★★★★★★★★
  • ★★★★★★★★★
  • ★★★★★★★★
  • ★★★★★★★
  • ★★★★★★
  • ★★★★★
  • ★★★★
  • ★★★
  • ★★

という風に「12段」に決まっているわけです。「12ヶ月」ですね。

  • 「縦」の長さが同じなら、
  • 「横」の長さがすでに同じ以上、
  • 「四角形」は、
  • 必ず「三角形」の2倍になる

ということです。「横の長さ=最初の借入金額」ですからね。

アドオン金利はなぜ「低金利」に見えるのか

このように「必ず利息が高くなる」アドオン金利が、なぜ「低金利」に見えるのか。これは、最初に「利息を確定」させるからです。つまり、

  • アドオン「年利」も、
  • 普通の「年利」も、
  • 両方とも「20%」と、
  • 最初に宣言する

という所までは同じなのです。で、違いはここからで、

  • アドオン…早々に「年間の利息」を確定させる
  • 普通金利…確定させない。毎月、「残高に応じて」利息をとる

ということ。なので、たとえば「100万円」借りるなら、アドオン金利の場合、下のようになります。

  • 「100万円」借りるのね
  • うちの利息は年間「20%」だから、
  • つまり「20万円」の利息ね
  • それを年間でもらうので、
  • 「20万円」÷12で「1万7000円」ね、月々

という風です。一見、しっかり「年率」で計算したように見えるでしょう。しかし、

  • 「12で割る」ということは、
  • 「返済回数」は12回である
  • ということは「6ヶ月目」で、
  • 元本は「半分」になっている
  • つまり「50万円」になっている

ということ。で、50万円の時、「年率20%」だったら、月の利息は、本当はいくらになるのか?

年利20%なら、月利1.7%である

月利は「年利÷12」で出せます。20÷12=1.6666…なので、大体「1.7%」です。つまり、

  • 借入残高が「50万円」まで減ったら、
  • 50万円にこの「1.7%」をかけたのが、
  • その月の利息である

ということですね。で、計算すると、「8500円」となります。6ヶ月目の利息は、本当は「8500円」なのです。

で、これを「アドオン金利」の時の利息と比較すると、

  • 本来…8500円
  • アド…1万7000円

となります。アドオンの方は最初に、月々の利息を確定させたので、この「1万7000円」で固定なんですね。

ちなみに、「本来」の方の利息は、ここからさらに減っていきます。

一方、「アドオン」の方は、今後もずっと「1万7000円」のままです。

だから、どんどん差が開いていく(アドオンの方が、暴利を貪っている)…ということなんですね。

同じ「年利20%」で、何でこんな違いが出るのか

もう一度、アドオンの「最初」を振り返りましょう。

  • 「100万円」借りるんですね。
  • うちは「年利20%」なので、
  • 年間「20万円」の利息になります

ということでしたね。一見、何も問題ないように見えますね。たしかに、

  • この借り手が、
  • 1年間、
  • 1円も、元本を返済しない

なら、この通りになるのです。つまり利息だけ払い続けるということですね。それだったら、この計算で合っています。しかし、

  • 実際には、それはない
  • アドオンの方だって、
  • 「12回で返済」のような「回数」を指定している
  • ↑(法律で、指定しないといけない)
  • ということは、上の計算が成り立つ
  • 「ずっと元本を返済しない」ということは、ありえない
  • ということは、その条件で利息を計算してはいけない

ということなのです。いけないから、廃止されたわけですね。

利息は「最初に確定」させるのでなく「毎月、決める」ものである

つまり、アドオンが間違っているのは利息を「最初に」決めることなのです。しかし、

  • 利息というのは、
  • 毎月の「残高」に応じて、

その都度決める…というのが「正しい決め方」なんですね。(だって、毎月残高が減るわけですから。臨時返済するかも知れないから、どのくらい減っているか、その月にならないとわからないですしね)

なので、

  • 「本来の利息」(実質年率)がわかりにくいのは、当たり前
  • だって「毎月、計算する」ということだから
  • 逆に、「アドオン」がわかりやすいのも、当たり前
  • 「最初だけ」計算して、
  • 「後は一切計算しない」わけだから

ということです。つまり、両者の違いは、

  • 実質年率…利息を「毎月」計算する
  • アドオン…利息を「最初だけ」計算する

という「計算の回数」の違いでもあるのです。

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