都市銀行・預貯金取扱金融機関・リース会社・実質年率など|キャッシング用語集
この記事では、キャッシングの知識として、「金融機関」に関連する用語や「金利」に関わる単語をピックアップして解説していきます。金融の世界に興味がある人は、特に参考にしてみて下さい。
目次
「リース会社」とは
キャッシングに関連する会社…特に個人信用情報機関に参加している業態の一つとして「リース会社」というものがあります。リース会社とは何かというと下のようになります。
リースとは,企業が機械,設備を調達する場合に,自社で購入する代りにリース会社にその物件を購入してもらい,それを借りて使用する,というシステムです。その物件を貸し出す産業をリース業という
このように、世界大百科事典(コトバンク)には書かれています。↓
https://kotobank.jp/word/リース会社-1435924
そして、要約すると下のようになります。
- 企業の設備を「レンタル」する会社
- その産業のことを「リース業」という
つまり設備のレンタル会社です。意外と簡単ですね(笑)。
なぜレンタル会社が、個人信用情報機関に参加するのか?
そして、何でレンタル会社(リース会社)が、JICC(日本信用情報機構)などの個人信用情報機関に参加するのか。これは、下の通りです。
- 企業がレンタルを申し込んできた
- しかし「信用できる企業かどうか」がわからない
- そうだ、個人信用情報を見よう
となるわけですね。そして、その企業が過去に銀行などの融資で異動情報などを記録していないかどうか(いわゆるブラックリストになっていないかどうか)―。
などの指定信用情報機関の情報をチェックして、確認するわけです。そして、もし代位弁済・任意整理などの債務整理をしたことがある企業だったら、当然レンタルはしない…ということですね。
よく考えたら、リース会社のような業態で個人信用情報をチェックしない…ということの方が、相当危険なわけです。
「預貯金取扱金融機関」とは
簡単に書くと下の通りです。
などのことです。そして、何でわざわざ「預貯金取扱」という難しい言葉が入るのかというと、下の通りです。
「金融」に関する会社だからですね。そして、下のように言えます。
- 一方、これらの金融機関は「預貯金業務」は取り扱えない
- しかし、銀行や信用金庫はできる
- だから「預貯金取扱」という言葉をつけて区別する
そのため、世間的に―。
- 「金融機関」といったら、銀行や労働金庫・信用金庫だけだと思っているが、それは「預貯金取扱金融機関」のこと
「都市銀行」とは?
都市銀行とは、簡単に一覧にすると下の通りです。
そして、Wikipediaの「都市銀行」から定義を引用すると下のようになります。
都市銀行(としぎんこう)とは、普通銀行のなかで、東京・大阪などの大都市に本店を構え、広域展開している日本の銀行です。
となります。箇条書きで要約すると下のようになります。
- 普通銀行である
- 「大都市」に本店がある
- 広域展開している
そして、さらに続きも要約すると下のようになります。
- 法的な根拠はない
- 明確な基準もない
- しかし、対象だけは限定されている
- 上の一覧の5つの銀行に絞られる
もう少し、Wikipediaの解説を見ていきましょう。
都市銀行の歴史と流れ
まず「都市銀行」という言葉が誕生したのが、1968年です。その時の定義は、下の通りです。
- 普通銀行のうち、6大都市か、それに準ずる都市を本拠にし、全国か、複数の地方にまたがる
このようになるわけです。
- 本拠地が「6大都市」のどこか
- 広めに展開していること
意外と簡単な定義ですね。そして、この定義に該当した当時の都市銀行の一覧は、まず今の三菱UFJ銀行だと下のように言えます。
- 三菱銀行
- 三和銀行
- 東海銀行
- 東京銀行
このようになっています(これらは全部合併して、三菱UFJ銀行になったわけですね)。
そして、「三井住友銀行」だと下のように言えます。
- 三井銀行
- 住友銀行
- 神戸銀行
このような風。そして、「みずほ銀行」系は―。
- 日本勧業銀行
- 富士銀行
- 第一銀行
で「りそな銀行」系は―。
- 大和銀行
- 協和銀行
…の2つ。もう一つ「北海道拓殖銀行」も都市銀行だったのですが、これは「普通に破綻」しました(つまり、今の銀行として、どこかに残っていることはありません。北洋銀行と合併する…という話もあったのですが、北洋銀行も断念するくらい、経営が悪化していました。
(この時期、山一證券や日本長期信用銀行も破綻しましたが、それと並んで「拓銀」の名前を覚えている方も多いでしょう)
というわけで、現在こそ「わずか5つ」しかない都市銀行ですが―。
- もともとは「13」あって、それが「合併」していく中で、5つに集約された
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「申し込みやすい銀行カードローン」とは
申し込みやすい銀行カードローンは、当然「うちは申し込みやすいです」とか「審査に通りやすいです」と公言している所は、どこにもありません(そんなパンクな銀行カードローンはありません)。
しかし、金融の世界の常識として―。
- 「金利が高い」ということは、多少「貸し倒れが起きてもカバーできる」ということなので、審査基準を下げることができる
こういうのは常識です。つまり、審査が甘いとか、審査がゆるいという意味ではありませんが―。
- 金融工学的に言えば、原理的に「金利が高い銀行カードローン」は、「少なくとも低金利な銀行カードローンより」
- 若干申し込みやすい…かも知れない
といえます。(回りくどい言い方をしている大人の事情は、推察していただけたらと思います。ここで書いているのは、あくまで「金融の原理」の話です)
で、どの銀行カードローンが「金利が高い」のか
これも補足しておくと―。
- あくまで「上限金利」が高いだけである
- 今から書く銀行カードローンはすべて「下限金利」は低金利
- だから、高額借入だったら、低利息になる
その前提で読んでください。そして、そんな上限金利が高い銀行カードローンは―。
- 新生銀行カードローン レイク
- オリックス銀行
- じぶん銀行
- ジャパンネット銀行「ネットキャッシング」
それぞれの上限金利を書くと下の通りです。
新生銀行カードローン レイク | 18.0%(実質年率) |
---|---|
オリックス銀行カードローン | 17.8%(実質年率) |
じぶん銀行カードローン「じぶんローン」 | 17.5%(実質年率) |
ジャパンネット銀行「ネットキャッシング」 | 18.0%(実質年率) |
こういう風。参考までに大手の消費者金融の上限金利も書くと下の通りです。
この2つの消費者金融以外の―。
この3つの消費者金融は、すべてアイフルと同じ「18.0%」です。
- ジャパンネット銀行・新生銀行カードローン レイクは、SMBCモビット・アコムなどと同じ金利であり、プロミスより高金利である
このようになるわけです。
- オリックス銀行は「プロミスと同じ」であり、じぶん銀行はこれらの消費者金融より「0.3~0.5%低金利」というだけ
なわけですね。つまり、これらの銀行カードローンの金利は「消費者金融に近いレベル」なのです。ということは、あくまで金融の論理からいったらですが―。
- 少なくとも他の「上限金利が低金利」な銀行カードローンよりは、これらの銀行カードローンの方が「比較的」申し込みやすい可能性がある
「上限金利」とは
上限金利とは「その消費者金融・銀行カードローン・クレジットカードで、一番高い金利」のこと。
- それ以上は上がらない金利
- 100万円以下の借り入れの時に、適用される金利
つまり、ほとんどの人のキャッシングでは、上限金利が適用される…というわけですね。なので、下のようになります。
こういうことなのです。下限金利というのは、最低でも500万円~800万円程度キャッシングしないと適用されないものなので「ほとんどの人にとっては、関係ない」わけですね。
「下限金利」とは
そして、上限金利の反対となるのが下限金利です。
- 一番安い金利
- 最高限度額近くまで借りた時の、適用金利
例えばプロミス、アイフルなどの大手の消費者金融の下限金利を一覧にすると、
プロミス | 4.5%(実質年率 *下限金利のみ記載) |
---|---|
アイフル | 4.5%(実質年率) |
SMBCモビット | 3.0%(実質年率 *下限金利のみ記載) |
ノーローン | 4.9%(実質年率) |
アコム | 4.7%(実質年率) |
このようになっています。こうして見るとSMBCモビットが一番低金利なようですが―。
- SMBCモビットの最高融資枠は「800万円」である
- キャッシングというのは、借入金額が増えれば増えるほど、低金利になっていく
- SMBCモビット以外の消費者金融は、最高借入枠が「500万円」である
- ↑(ノーローンは300万円)
- だから、最高融資枠が最大のSMBCモビットが、下限金利が一番安いというのは、当たり前
もちろん、当たり前だからといって「SMBCモビットは低金利ではない」というわけではありません。要は大手の消費者金融の金利は、下限金利でも大体同じ…ということです。
「実質年率」とは
これは、「年間に、借入金額の何パーセントの利息が発生するか」という数値です。たとえば、例を出すと下の通りです。
- 「実質年率20%」だったら、「100万円」借りていたとすると、その20%…つまり「20万円」が、年間利息になる
そして、「1年で20万円」ということは、1ヶ月で大体「1万8000円」となります。
- 1ヶ月で1万8000円なら、1日あたり、600円の利息である
なので単純計算ではありますが―。
- 100万円を実質年率20%でキャッシングしたら、1日あたり、600円の利息がかかる
「法定金利」とは
法定金利とは、文字通り「法律で決められている金利」で、キャッシング金額ごとの上限金利となっています。一覧にすると下の通りです。
- 10万円未満…20%(実質年率)
- 10万円~100万円未満…18%(実質年率)
- 100万円以上…15%(実質年率)
このようになっています。つまり、上の実質年率の計算では「100万円を実質年率20%で借りる」というシミュレーションをしましたが、実際にはこれはありえないわけです(遅延利率だったらありえますけどね)。
そして、消費者金融の金利が軒並み「上限金利…18.0%」となっているのも、この法定金利に合わせたものなんですね。こう書くと「法定金利ギリギリなんてけしからん」と思う人がいるかも知れません。しかし、下のようにも言えます。
- この18.0%は、すべて利益になるわけではない
- ここから、人件費や地代などのコストを、すべて差し引かないといけない
こういうことなので、実際の利益率は、それほど高くないのです。なので、世間の人が思うほど、消費者金融というのは「儲かるビジネス」ではないんですね。