実質年率15%のキャッシングでは、利息・利子はいくらになるのか?
実質年率15%だと、利息はいくらになるのか。たとえば「1ヶ月借りる」場合、借入金額によって、下のようになります。
- 1万円…120円
- 5万円…600円
- 10万円…1200円
- 30万円…3600円
- 50万円…6000円
- 100万円…1万2000円
要は「1万円で、120円」で、あとはそれを掛け算するだけです。
「年率15%」というのは、銀行カードローンのほぼ平均的な金利。逆に消費者金融で平均的な金利は「年率18%」です。こちらは「1万円を1ヶ月借りて、150円」となっています。つまり「1万円あたり、30円の利息差」ですね。
「意外と小さい」と思うかも知れません。実際「少額の借り入れ」だったら、確かに小さいのです。当たり前ですが、金利差というのは「借入総額が大きいほど、重くのしかかる」ものです。
借入金額が大きいほど、実質年率15%での、消費者金融との差は大きくなる
「1万円」では「1ヶ月に30円」の利息差しかありませんでした。では、もっと金額が増えるとどうなっていくか。一覧にすると下の通りです。
- 10万円…300円の差
- 30万円…900円の差
- 50万円…1500円の差
- 80万円…2400円の差
- 100万円…3000円の差
このように、どんどん広がっていきます。そしてこれは「1ヶ月」の場合なので、「年間」に直すと下のようになります(あくまで単純計算ですが)。
- 10万円…3600円
- 30万円…1万800円
- 50万円…1万8000円(上と似ているけど、注意)
- 80万円…2万8800円
- 100万円…3万6000円
「1ヶ月」だと差が実感できませんが、年間にすると、かなり大きな差というのがわかるでしょう。
逆に言えば「1ヶ月で完済してしまえば、消費者金融を銀行カードローンと比較しても「それほど高くない」ということなんですね。早期返済は、低利息で借りるための鉄則ですが、それはこのように利息のシミュレーションからもわかるわけです。
早期返済するためのポイント・コツ
キャッシングの早期返済をするためには、ポイント・コツがあります。箇条書きすると下のようになります。
- 臨時収入があったら、とにかく「すぐに、全部」返済に回す
- 手数料が多少かかってもいいので、提携ATMからすぐ振り込む
- ↑(もちろん、かからないのが理想)
- 日払いのアルバイトなどをして、臨時収入を増やす
- 不要品をガンガン売る。部屋を整理する
- ↑(部屋を整理すると「買ってもほとんど使わなかったもの」を捨てることが多く、物欲が衰える)
コツというより心構えに近いかも知れませんが、これを意識していると、かなり早いペースで借金が減っていきます。
手数料がかかっても、臨時返済をした方がいい?
これは、キャッシングの知識がある人の間でも意見が割れる所です。もちろん―。
- いくら返済するのか
- 手数料がいくらなのか(100円か、300円か)
こういう条件によって違いますが、私は「3000円の返済で、100円の手数料」だったら臨時返済してしまっていい、と考えています。理由は下の通りです。
- とにかく「完済」がいつも頭の中にあるようにする
- 人間の体は、潜在意識でかなり支配されているので、「いつも念じていること」は実現しやすい(オカルトではなく)
- ↑(「思考は現実化する」というナポレオン・ヒルの有名な言葉の通り)
これが「精神的」な理由で、「物理的」な理由としては、下のようになります。
- 人間は「一定回数繰り返したこと」は習慣になる
- 特に「3週間継続したこと」は習慣になると言われている
- 「3週間毎日返済」は当然できないが(日払いのアルバイトならできるが)、「3週間、一定間隔で返済」ならできる
- そうして返済が習慣化したら、負担が小さくなる
- 一度返済がスムーズになったら、そこから先は簡単
借金返済に限らず、どんなことでもそうですが、一番大変なのは最初の一時期なので、ここを乗り越えるためには、多少の手数料がかかってもいいので、早くこの世界(返済の世界)に慣れるということが肝心…というわけです。
青木雄二氏も「唯物論」を説いている
『ナニワ金融道』の作者である青木雄二氏は、このように「お金に強くなる態度・生き方」として「唯物論」を主張されていました(過去形なのは、もう亡くなってしまったからです)。唯物論とは、簡単に言うと人間は、物体であるという考え方です。順に追っていくと、下のようになります。
- 心とは「脳波」である
- 脳波は「脳」という物体から生まれる
- 故に、心も「物体」である
という考え方です(はしょって言うと)。
もちろん、これが正しいかどうかは賛否両論あります。脳科学の世界では、これは意識のハードプロブレムと呼ばれていて、「脳科学で一番難しい」(というより、そもそも脳科学で扱えるのかどうかも不明)というテーマになっています。
そして、青木雄二氏の言われていたことは、下のように言えます。
- 「お金を稼ぐ習慣」にしても、「借金を返せない習慣」にしても、どちらも所詮「自分という機械」が、あらゆる「物理的な原因」によって、「そのように動作している」に過ぎない
こういうことは、下のように言えます。
- その「物理的な原因」を、一つ一つ「除去」していけば、借金の習慣はなくなり、貯金の習慣がつく
- 人間は「物」なのだから、変わることは簡単だ
青木雄二氏の主張とは少々違う部分もあるかも知れませんが、唯物論自体を突き詰めると、こういう発想になります。
ちなみに、これは「人間機械論」とも言って、『トムソーヤの冒険』などの作者、マーク・トウェインの主張としても有名です。(『人間とは何か』など)
このように、脳科学や人生論の話が少々長くなりました。要するに私が多少手数料がかかっても、返済の習慣をつけた方がいいと考えるのは、こういう理由です。
- 自分は「自分の意志」で動いているのではなく、90%が習慣で動いている、「ほとんど、ただの機械」なのだから、その機械に「いいプログラミング」をするのがいい
これは借金返済に限らず、人生のあらゆる場面の改善に、使える考え方でしょう。(もちろん「使える」と思ってくださった方だけ、使ってみてください。私ではなく、マーク・トウェインの主張です)
実質年率15%で借りられるキャッシングの種類は?
実質年率15%で借りられるキャッシングの種類―。これは、主だったものを一覧にすると下の通りです。
- 銀行カードローン(正確には14.5%程度)
- クレジットカードのショッピング
- 消費者金融で「100万円以上」借りた場合
- クレカのキャッシングで「100万円以上」借りた場合
クレジットカードは、ショッピング枠とキャッシング枠で金利が違っていて、
- ショッピング枠…実質年率15%(実質年率)
- キャッシング枠…実質年率18%(実質年率)
こういうのが基本です(100万円未満の借り入れの場合)。この2つの金利はよく混同されていて、クレジットカードなら、年率15%でキャッシングできると勘違いされやすいですが、それはあくまで「買い物=ショッピング」の場合のみです。くれぐれも注意してください。
銀行カードローンの「15%」より安い借り入れ
銀行カードローンの15%(14.5%)という金利は「安い」とよく言われます。確かに、消費者金融やクレジットカードのキャッシングよりは大分安いですが、それでもろうきんカードローンと比較すると、少々高くなっています。
ろうきんカードローンとは、「労働金庫のカードローン」のことで、大体「4%~9%」程度の実質年率で借り入れできます。一番高くても9%程度なんですね。
つまり、銀行カードローンの3分の2~3分の1くらいの利息で済むのですが、金利だけ比較したら、「ろうきんカードローンの圧勝」というくらい、低金利になっています。
ろうきんカードローンは、審査基準が厳しい
ただ、低金利な借り入れは、審査基準が厳しいというのがキャッシングの世界の鉄則。ろうきんカードローンでは、下のような条件を満たした人しか借り入れできません。
- 勤続1年
- 年収150万円以上
- 18才以上
こういう条件です。18才以上という年齢条件については、まったく問題ありません(むしろ、未成年でも借りられるわけですから、消費者金融・銀行カードローンより申し込みやすいです)。
少々厳しいのは勤続1年・年収150万円以上という条件。特に年収の点で、フリーター・アルバイトの方などは、この条件を満たしにくいでしょう。
しかし、条件さえ満たしていれば「銀行カードローンよりはるかに低金利で借りられる」というのは、大きな魅力です。この労働金庫の条件を満たしている方は、ぜひろうきんカードローンでのキャッシングも、検討して見るといいでしょう。
まとめ「実質年率15%の時の利息」
以上「実質年率15%のキャッシングの利息」について、関連する知識や注意点などをまとめました。ポイントのみもう一度まとめると、下のようになります。
- 1万円を1ヶ月借りた場合、「120円」の利息
- あとは、借入金額に応じてこれを「掛け算」するだけ
- 15%は銀行やクレカのショッピングの平均的な金利
- 消費者金融やクレカのキャッシングは「18%」
- 30万円くらいまでは、18%との利息差もあまりない
- 高額・長期間の借り入れになるほど、金利差は大きくなる
- 銀行よりろうきんカードローンの方がさらに低金利
これから銀行カードローンなどでお金を借りようとしている方の、参考になれば幸いです。