年収200万円で、いくらまでキャッシングできるか→初回は10万~50万円
年収200万円で、いくらまでキャッシングできるか。ポイントをまとめると、下のようになります。
- 消費者金融と、クレカのキャッシングなら「年収の3分の1」まで
- つまり、大体「67万円」まで
- 銀行カードローンなら、最大で年収の2分の1(特に決まりはない)
- つまり「100万円」まで
これが「最大値」です。しかし、実際は―。
- 初回の借り入れの場合「10万円~50万円」
- かなり信用度が高い人でも、最初は50万円が多い
- 半年~1年ほど遅延がなければ、増額されることが多い
以下、詳しくまとめます。
年収200万円で、いくらまで借りられるか
貸金業法のルールで「年収の3分の1」まで
消費者金融とクレカのキャッシング(ショッピングは違う)は、「貸金業法」によって規制されています。そして、この貸金業法には「貸金業法第13条の2第2項の規定」というルールがあり「年収の3分の1まで借入可能」となっています。
逆に言えば「年収の3分の1以上は借りられない」ということで、これが「法的な最大値」となります。
しかし、これはあくまで「法的にはここまで可能」というだけであって、実際には「3分の1も借りられない」ことがほとんどです。
初回の借り入れは、大体10万円~50万円
初回のキャッシング(その業者から初めて、という意味)の場合、限度額は大体「10万円~50万円」になります。職業・属性別の目安を書くと下の通りです。
- アルバイト…10万円
- 会社員(新卒)…20万円
- 会社員(数年以上勤務)…30万円~50万円
- 会社員(ベテラン)…50万円
このような金額です。(あくまで大体の目安です)
そして、年収200万円の場合貸金業法第13条の2第2項の規定の最大値でも「67万円」なので、最初から50万円ということは、あまりないと考えてください。大体30万円からのスタートが多いでしょう。
同じ年収でも、雇用形態や勤務先による
当然ですが、同じ年収200万円でも―。
- 雇用形態…正社員・契約社員・アルバイトなど
- 勤務先…公務員や一流企業は有利。自営業がもっとも不利
このように、雇用形態や勤務先によって、審査の有利さは全然違います。公務員で勤続年数が長ければ、いきなり上限の67万円まで借りられることもあるでしょう。
逆に自営業・個人事業主などの不利な属性の場合、10万円~30万円に抑えられる…ということも多いです。
ただ、その自営業にしても―。
- 業務内容(学校への雑貨の納品などの契約を持っている場合、強い)
- 営業年数(長ければ長いほど有利)
- 業種(ゲームアプリ開発など、歴史の浅い業種は不利)
このように、諸条件によって借りられる金額は変わります。金額だけでなく「審査に通るかどうか」も変わります。
ということで、やはり「年収200万円で、いくらまで借りられるか」というのは、一概には言えません。大体の目安として「30万円」となるでしょう。
キャッシング以外の借り入れの場合
住宅ローンの場合
年収200万円程度でも、住宅ローンを組むことは不可能ではありません。ポイントをまとめると、下のようになります。
- 1500万円程度の小さめの金額だったら可能
- 住宅ローンは長年支払うものなので「継続性」が一番重要
- 「継続性の高い収入」であれば、200万円でもOK(の可能性がある)
さらに詳しくまとめると、下のようになります。
- 住宅ローンは「最大で年収の6倍まで」OK
- しかし、頭金も考えると実際には6倍は厳しい
- なので「年収の5倍」になる
- 年収200万円なら「最大1000万円」となる
「1000万円ではマイホームは無理」と思うかも知れませんが、郊外・田舎・古民家などの条件によっては可能でしょう。
また、その他の条件として、「返済負担率」も重要です。年収200万円~250万円の場合「返済負担率…30%」が上限。
- 年収のうち「30%」までしか、返済に当ててはいけない
- つまり、年収200万円なら「約70万円」
- これを12ヶ月で割ると「約6万円」
- つまり「最大で、月々6万円」の返済になる
ちなみに「もっと小さくする」ことも交渉次第ではできるかも知れませんが、月々の返済額が小さくなるほど、最終的な利息総額は大きくなるという基本は、忘れないようにしましょう。
(なお、頭金は最低でも300万円程度は必要、と言われます。全体の金額によっても変わりますが)
自動車ローンの場合
自動車ローンの場合、大体下のようなルールがあります。
- 「5年契約で、約300~500万円」が上限
- 「年収の半分(5割・50%)」まで
このようなもの。「法律で規制されているわけではない」ので、あくまで大体です。
これを「年収200万円」に当てはめると「100万円まではマイカーローンを組める」ということ。「100万円じゃ、ビッツくらいしか買えない」と思うかも知れませんが、実際そのくらいの年収しかないので、仕方がないでしょう。
年収200万円だったら、明らかに「中古車を買うべき」です。中古だったら、BMW・ベンツ・アウディなどの高級外車でも、旧型を100万円以内で買うことができます。
(詳しくは最下部「参考URL」の記事をお読みください)
教育ローンの場合
銀行の教育ローンの場合、年収200万円以上という条件が多いです。メガバンクの場合、下のようになります。
- 三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」
- 三井住友銀行カードローン
- みずほ銀行カードローン
この3つとも、「年収200万円以上」という条件になっています。(条件の文面も、コピペをしたかのようにまったく同じです)
そして、借りられる金額としては「学費分」です。高校か大学か、公立か私立かによっても違います。
銀行の教育ローンと違い、日本学生支援機構の奨学金の場合、年収200万円以下の家庭は「優遇金利」が適用されて、有利になるという面もあります。この違いは下のようになります。
- 銀行の教育ローン…あくまで「ビジネス」である
- 日本学生支援機構…基本的に「学生・親に対する支援」である
ちなみに最近奨学金の金利はサラ金並み、などという間違った言説が流布されていますが、これはまったくのミスリードです。
- サラ金(消費者金融)の金利…18%(実質年率)
- 銀行カードローンの金利…15%(実質年率)
- 銀行の教育ローンの金利…約5%(実質年率)
- 奨学金の金利…約1~2%(実質年率)
こういうのがそれぞれの金利です。「奨学金の金利は、消費者金融並に高い」などという人は、こういう「データの比較」をまったくしない、面倒くさがりな人たちです。
どんなメディアの情報に触れる時も、感情に流されず「数字の裏付け」を確実に取るようにしてください(その数字が信用できるかも含めて)。
以上、「年収200万円で、いくらまでキャッシングできるか」をまとめました。結論は「30万円前後、最大67万円」で、後はその人次第です。参考になれば幸いです。
参考サイト一覧
- 貸金業法について「貸金業法第13条の2第2項の規定とは」
- http://www.0570-051-051.jp/contents/user/1-1.html
- 消費者金融やクレジットカードのキャッシングでの借り入れの場合、「年収の3分の1まで」という貸金業法第13条の2第2項の規定のルールについて、参考
- 住宅ローン審査.com「年収200万円の住宅ローン」
- http://goo.gl/5kmLIJ
- 住宅ローンの審査では、年収の金額よりも「継続性」が重要なことや、借りられる金額の計算についてわかる
- マイカーローン審査マスター「年収の何割程度まで借りれる?」
- http://goo.gl/sFC1y8
- 大体年収の半分まで、金額で300万円~500万円が上限…と、書かれている
- カーセンサー「100万円以下でも狙える!? レクサス、BMW、アウディの旧型コンパクトセダンがオイシイ!」
- http://www.carsensor.net/contents/editor/category_849/_31058.html
- 年収200万円だと100万円の自動車ローンしか組めないが、中古だったらこれらの外車に余裕で乗れる
- 三菱UFJ銀行「教育ローン」
- http://www.bk.mufg.jp/kariru/kyouiku/
- 「前年度の税込年収(事業所得の方は申告所得)が200万円以上のお客さま」とある
- 三井住友銀行「教育ローン(無担保型)」
- http://www.smbc.co.jp/kojin/kyouiku/mloan/detail.html
- 「前年度税込年収が200万円以上(個人事業主の方は所得金額)」と書かれている
- 「個人事業主」とあるが、法人化している会社経営者でも、当然同じ
- みずほ銀行「教育ローン(無担保) 商品詳細」
- http://www.mizuhobank.co.jp/loan/education/detail.html
- 「前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が200万円以上」とある
- 三井住友銀行同様、法人代表者でも同じ
- BLOGOS「日本学生支援機構の利息収入は232億円――奨学金はサラ金よりも悪質」
- http://blogos.com/article/74107/
- 『週刊金曜日』11月8日号の、粟野仁雄氏による記事
- 学生に配慮する姿勢は好感を持てるが、金利が全然違うのに「サラ金より悪質」というのはいただけない