申込みブラックになった時の対処法 ~6ヶ月間は新規の借入審査を受けない、など~
申込みブラックになった時の対処法―。これは、下の通りです。
- 次の申し込みは、半年間はしない
- キャッシング以外でお金を借りる方法を考える
- そもそも、借りる以外の方法でお金を用意する
それぞれ補足すると下のようになります。
- 申し込み履歴は、個人信用情報に半年間記録される
- 「従業員貸付」「生命保険貸付」などを利用
- 日払いのアルバイト・不要品の売却など
以下、詳しくまとめます。
半年間は、新規の借入審査に申し込まない
申し込みの履歴は、6ヶ月間残っている
カードローンやクレジットカードの審査に申し込むと、落ちても通っても、その履歴は「6ヶ月間」記録されています。具体的には―。
- 「田中一郎」の借り入れなら、「田中一郎さんの情報が、○月○日に参照された」という記録が残る
- その「参照した会社」が「アイフル」だったら、その日に田中さんが、アイフルに申し込んだことがわかる
- ↑(そうでもなければ、アイフルが田中さんの情報を見るわけがないので)
つまり「いついつ申し込んだ」という履歴というよりも「いついつ、その人の情報が業者に参照された」という履歴が残っているわけですね。
どちらにしても、これを見れば「その人の、借入審査の申し込み履歴」がわかるわけです。そして、連続・同時での申し込みをやり過ぎてブラックになった場合、「そのペナルティは半年間続く」ということです。
消費者金融も「落ちたら半年は通らない」を公言
大手の消費者金融も「うちで審査落ちしたら、それから半年は審査に通りません」ということを、ほぼ公言しています。もっとソフトな書き方ですが、「以前に申し込みをされた方は、6ヶ月以上置いてから、お申し込みください」という表現です。
これはつまり「一度落ちたら、同じ消費者金融では半年は通りません」というのと同じです。個人信用情報機関の記録日数だけでなく、それぞれの消費者金融の審査のルールも、このように「半年」が期限なんですね。
もし申込みブラックになったのではなく、ただ1社で落ちただけという場合、業者や銀行を変えて申し込めば審査に通る可能性があります。ただ、審査ブラック・申込みブラックになってしまった場合、先に書いた「個人信用情報」で他の業者・銀行もそれを把握できるので、「どこに申し込んでも借りられない」状態になります。
(この場合は、半年間我慢してください)
外資系のクレジットカードなら、審査に通ることもある?
例外として、アメリカン・エキスプレスなどの外資系のクレジットカードだったら、このように「申込みブラックになっている状態」でも、審査に通ることがある…、と言われています。何しろアメックスは―。
- 「自己破産」した人でも、自己破産から「2年後」に申し込んで、無事に審査に通った
こういう体験談も見られるくらいです。この方の場合、下のようになります。
- 自己破産後、ビジネスで成功し年収が大幅に増えた
- 職業の信用度も高かった
このようなことで、アメックスからしたら「上客になる」と判断されたようです。
アメックスに限らず、アメリカを中心とした外資系の金融機関は、その人の過去よりも、現在の年収・職業・お金の使い方などをチェックする傾向があります。つまり、過去に自己破産した人であろうと―。
- 今ガンガン稼いでいる
- ガンガンいろんな支払いを(遅延なく)している
こういうことなら、その人を信用するのです。「もう一度、チャンスを与える」ということですね。
基本的に、アメリカは「一度失敗した人を、むしろ信用する」という傾向があります。果敢にチャレンジした以上、失敗は当然だし「失敗した分、その人は大きな学びを得ているだろう」と考えるわけです。
そういう価値観がクレジットカードなどの審査にも生きているので、アメックスなどの外資系なら、審査ブラック状態でも借りられることがある…ということです(あくまで可能性ですが)。
キャッシング以外の方法でお金を借りる
会社に「従業員貸付制度」があれば、それを活用
会社によっては「従業員貸付制度」というシステムがあります。これは、下の通りです。
- 一定の勤続年数などの条件を満たす社員に、奨学金や住宅ローンのような低金利で、融資
- 返済は、給料やボーナスからの天引きなどの方法
このような内容です。金利は企業によって異なりますが、「2%~8%」程度という、圧倒的な低金利で借りられることが多いです。銀行カードローンの金利が「平均14.5%」というのと比較しても、いかに低金利かわかるでしょう。
(ちなみに、消費者金融は「18%」です)
従業員貸付制度(社内貸付制度)がこのように低金利な理由は下の通りです。
- 身元が完全にはっきりしているので、信用できる
- 逃げたら会社もクビなので、まず逃げない
- 返済は、給料から天引にすればいいので、取りはぐれがない
- 社員は貴重な戦力なので、お金の悩みから解放して、仕事に集中してもらいたい
- こういう制度があった方が、社員のモチベーションが上がる
社内貸付制度は、最近は大企業だけではなく中小企業でも導入しているので、利用できるかどうか経理の人などに確認してみてください。
生命保険に入っていれば「契約者貸付制度」を利用
生命保険には「契約者貸付制度」というものがあります。文字通り「生命保険を契約している人に対して、低金利で融資する」というもの。
低金利で融資できる理由は「もともと、その借り手本人のお金」だからです。
- 使うのは「解約返戻金」
- これは「解約したら、戻ってくるお金」
- もともと「毎月、自分で積み立てた」お金
- だから「本来自分のもの」
つまりむしろ、こちらが生命保険会社に対して貸しているお金なので、それを低金利で借りられる、というのは当たり前なんですね。
「もともと自分のお金」なので、返済する必要もありません。一応「生命保険の満期まで」というのが返済期間になっていますが、返済できなくても、満期時に戻ってくる返戻金が減るだけなので、特にデメリットもペナルティもありません。
という内容なので、もし生命保険に入っている人であれば、申込みブラックになった時の対処法として、十分に活用できます。もっとも本来自分のお金なのに、年率2%くらいの金利を払うということで、できればあまりおすすめしたくはないですが…。
(あくまで審査ブラックになってしまった時の対応策です)
定期預金がある人は「定期預金担保貸付」もあり
定期預金担保貸付というのは、下のように言えるからです。
- 自分が「定期預金にあずけている金額」の範囲内で、2%~3%程度の低金利で借りられる
こういうシステムです。先に書いた生命保険の契約者貸付制度と、かなり似ている仕組みです。
要はこちらも「もともと、自分のお金」なんですね。「こちらが銀行に貸してあげている」のです、本来は。
それを借りるだけですから、低金利なのは当たり前なんですね。そして、審査もほぼなしです。
「本来自分のお金」を借りるわけですから、これも正直あまりおすすめしません。生命保険の契約者貸付制度と同様に「あくまで審査ブラックになった時の対処法」と考えてください。
まとめ「できるだけ、借りずに済むようにする」
そもそも、申込みブラックになった時点で―。
- 連続・同時の申し込みをするほど、お金がなかった
- ということは、生活がどこか根本的に間違っている(可能性がある)
- 「どうやって借りるか」を考えるより、その根本を治すのが、一番大事
もちろん、それはわかってるけど、今はお金を借りて何とかしなきゃいけないという時もあるでしょう。
それはそれでもちろん良いのですが、それと平行して今後もう、お金に困らないようにするということを、考える必要があるのです。借金する人のほとんどは、これを考えないので、同じことを繰り返すのです。
これはお金に限った話ではありませんが、何かを得れば、何かを失うというのが人生の鉄則です。つまり「お金に困らない生活」を手に入れるためには―。
- 自由な時間
- これまでの人間関係
- 個人的な趣味や贅沢
などを、何かしら捨てなければいけない…ということです。中には「捨てなくてもお金持ちになれた」という天才の人もいるかも知れませんが―。
- 運が良かっただけの可能性もある
- そのやり方で、いつまでもお金持ちでいられる保証はない
こういうことも、意識する必要があります。世の中に「全て持っている」幸運な人はいますが、それになる低確率にかけるより、何かを捨てて、高確率な成功を手にした方がいいと私は考えます。(あくまで私見ですが)
ということで、キャッシングやその他の方法でお金を借りるのもいいですが「本当にその出費は必要なのか」という大前提を、常に考えるようにしてください。