今すぐお金が必要になる時 ~キャッシングをする理由・原因のまとめ~
今すぐお金が必要な時―。というのは誰にでもあるでしょう。実際どういう場面で必要になるのかまとめておくと、そういう場面が、そもそも発生しないようにするという努力が可能です。ということで、この記事では、今すぐお金が必要になる時というのは、どういうケースかをまとめていきます。
予定外の出費で、今すぐお金が必要
当然と言えば当然ですが「予定外の出費が発生した」というのが、キャッシングするときの一番多い理由です。これだけ書くと当たり前すぎる結論のようですが、よく分析してみると、いろいろ学びがあります。
まず「予定外の出費」と言っても「備えがあったら」別に問題ない」倭わけです。つまり、ここでこの人がキャッシングしなければいけなかった理由は下の通りです。
- 問題の「想定」が甘かった
- 想定だけでなく「貯蓄」も甘かった
それぞれ解説すると下のようになります。
- 問題の想定…事故などを考えず、スピードを出して車の運転をした
- 貯蓄…そのまま
「想定」については他にも―。
- マイホームを建てるとき「震災」を想定していなかった
- 自分の体が「急に病気になる」と思っていなかった
などがあります。要は「油断していた」ということ。もし油断していても、貯蓄があれば問題がなかったのですが―。大抵は「油断している人は、貯蓄もしていない」ということで、こういう「想定外」の事態に対応できなくなるわけですね。
鶏が先か卵が先か、の論理
上の仕組みは、「鶏が先か卵が先か」という論理とも通じます。
- 「想定外のことは、起こる」と考えている人ほど、貯蓄する
- そういう人ほど、「想定外」に対してそれぞれ備える
- だから「想定外」のことも起こらない
- 結果、貯蓄すら使わなくて済む
これが良い方。そして、ダメな方(と言ったら失礼ですが)は―。
- 「想定外のことなど、起こらない」と考えて、貯蓄をしていない
- そういう人に限って、運転が荒かったり、健康管理もずさんである
- 結果、「想定外」のことが起こる
- 貯蓄をしていないので、その被害がさらに拡大する
つまり想定外に備えて貯蓄をするような人は、そもそもその想定外すら起きなくなるということなんですね。そして、逆の「想定外を起こしてしまうような人」に限って、貯蓄をしていないのです。
- 貯蓄するような人だから、想定外が起きない
- 想定外が起きないような人だから、貯蓄する
このような「どちらが先か」はわかりませんが、両方でしょう。要はその人の心の状態から、すべてが始まっているということです。これは資金繰りに限らず、人生全般の運び方、命に対する心構えと言えるでしょう。
突然の退職・減給で、今すぐキャッシングが必要
上で書いた「想定外」を、さらに具体的に書いて行きましょう。今すぐお金が必要になる原因として特に多いものは収入そのものが減ったというケース。
- リストラ・退職
- 減給・ボーナスカット
などがあります。あるいは、これはかなり不幸なケースですが、会社が給料の不払いを起こして、逃げてしまったということもあるでしょう。中小企業ではよくあることです。
給料の不払いについてはかなり同情すべき部分がありますが、それにしても「会社の経営状態が危ない」ということは、前々からわかっていたはずです。なので、早めにそこから抜け出すことができなかった」というのは、やはりご本人の力不足…という点も否めないかもしれません。
(こういうことを言い出すと、人間はどこまで強く生きなければいけないのか、という難しい問題になるのですが)
今の時代、リストラや減給は当たり前と考える
少々厳しい話になるかも知れませんが、終身雇用が崩壊した今の日本では、減給もリストラも当たり前と考えた方がいいでしょう。そう考えたくないというのはわかりますが、もう現実にそうなっている以上、それは仕方ありません。
そもそも日本の終身雇用というのは第二次大戦中に始まった、かなり歴史の浅いものです。昔からの日本の伝統・文化のように言われていますが、全然違うんですね。
何で大戦中に終身雇用が始まったのかというと生活が苦しくなったことへの、大衆の不満をそらすためです。大衆の不満や不安を、せめて「クビになるリスクがない」という安心感で支えることで、なんとか日本の崩壊を防ごうとしていたわけです。
(クビにするな、というだけの命令だったらとりあえず政府が企業に強引に命令すれば、実現しますからね)
そして、そうして生まれた付け焼き刃な政策が、終身雇用の出発点だったのです。つまり最初から不自然な制度だったんですね。それが徐々に崩壊していったのは当たり前なのです。
「日本は世界一成功した社会主義国」というのは、政治経済の世界では有名な言葉です。戦時中に生まれた「不自然な制度」が50年以上も維持されたのだから、確かに世界一の社会主義国は日本だったと言っても言い過ぎではないでしょう。
このように、少々歴史的な話になりましたが、要するに終身雇用は、最初から不自然で、崩壊して当たり前の制度だったということ。ある人がツイッターで「終身雇用なんてギャグだし」と言われていましたが、まさにその通りです。
今の時代、リストラはいつ襲ってくるかわかりません。また逆により成長する企業・職場を求めて、どんどん転職、あるいは起業できる時代でもあります。こういう時代を敵に回すのではなく、味方につけていきたいものです。
住宅ローンのボーナス払いの金額は控える
消費者金融などでキャッシングするというと、真面目な人はあまりやらないというイメージがあるかも知れません。しかし「ひたすらまじめに生きてきた人」でも、消費者金融などの借り入れに手を出すことがあります。
その原因の最たるものが住宅ローンの支払いができなくなったというもの。そもそも、住宅ローンを組めるという時点で「かなり真面目」で「安定した収入・職業がある」ということです。
そんな人でも、特にボーナス払いの返済金額を大きく設定していた場合、突然のボーナスカットによって、この返済計画が狂う、ということがあるんですね。
真面目に仕事をしていて、会社も安定していて、本人には何の落ち度もなかったという場合でもボーナスのカットは、しばしば起こるものです。これは会社自体には問題なくても、たとえば「中東で戦争が起きて、石油が値上がりした」とか、「誰もどうしようもなかった」理由で、起きることがあるのです。
ボーナスというのは、そもそもそういうものです。固定給が一気になくなることはありませんが、ボーナスはこのように、突然ゼロになることもあるわけです。そして、住宅ローンの返済計画で、ボーナス払いを高額に設定していた人は、ここでつまずいてしまうわけですね。
一度キャッシングに手を出し、その返済のためにさらに…
こうして一度キャッシングに手を出し、とりあえず住宅ローンの返済をする。ここまでは良いのですが家計の予定に数十万円のマイナスが出たことは確かなのです。でこの数十万円をどう埋めるのか。
多くの会社員・サラリーマンの方は「副業でアルバイトをする」というのは難しい選択肢です。つまり「収入を増やす」ことは厳しいわけです。
となると「支出を抑える」ことが重要なのですがこれがわかっていても、ほとんどの人はできないんですね。芸能人・有名人の破産の例を見てもわかりますが、人間は、一度上げた生活レベルを落とすことが、基本的にできないのです。
なので、この家計の「数十万円のマイナス」を補う唯一の方法である「支出を減らす」ことができないまま、ズルズルとその「マイナス状態」を続けてしまうわけですね。そしてさらに次のボーナスも出なかったとなると、また大きな負担が発生するわけです。
ここでもさらに消費者金融などで借りたら、後はひたすら「返済につぐ返済」です。もちろん、これは「消費者金融などの貸金業が悪い」のではなく、住宅ローンを組むということを、甘く見ていたのが原因です。
「甘く見ていた」というと少々厳しすぎますが、このように「真面目な人でも、特に住宅ローンの返済の失敗がきっかけで、キャッシング地獄に陥ることはある」というわけです。自分はまじめに働いているから大丈夫と思って、油断していてはいけないわけですね。
ということで、特に住宅ローンで「ボーナス払いの金額を高めにしている」という人は、できるだけそれを修正した方がいいでしょう。(余裕があった時に、どんどん繰り上げ返済していけばいいのですから)
冠婚葬祭などの義理の付き合いで今すぐお金が必要になる
お葬式・友達の結婚式…といった冠婚葬祭の付き合いというのも、すぐにお金が必要になる原因の一つです。特に20代の若いサラリーマン・OLの方々の場合、まだ貯金もあまりありません。遊びたいざかりだしお給料は安いということで貯金が全然ないという20代のサラリーマン・OLはかなりいると言われます。
で20代も後半になると、だんだん友達が結婚式をあげるようになるのですが、これがかなりの出費なんですね。友達の結婚式のためにお金を借りるというのは、キャッシングする理由、お金が必要になる理由としてメジャーなものです。
『督促OL』が語る「友達の結婚式」について
信販系の企業で督促担当として働く女性・榎本まみさんが書かれたベストセラーシリーズ『督促OL』でも、この「友達の結婚式で借金する」ことについて言及されています。
その本では、4コマ漫画でジョークとして書かれているのですが、印象的なのは「お客様~!その方は本当に友達ですか~!?」という榎本さんの台詞です。
その四コマでは、お金を借りるお客さんがへらへらと笑いながら―。
- いや~、友達の結婚式でご祝儀が5万円必要になっちゃって…
- あと、ドレス代も3万円ほどかかっちゃって…
このような台詞(細部はあえて変えてあります)を口にしているのですが、借金してまで、そうして身なりを整えないといけない相手が、本当の友達なのだろうかという疑問は、確かにもっともでしょう。
友達だからこそ、しっかりした格好でお祝いをしてあげたい―、という気持ちは確かに正しいでしょう。しかし、下のようにも言えます。
- 「本心から」そう思っているか?
- 本当は「断るのが怖かった」だけではないか?
- そして「出ることになってしまった」以上、「地味な格好だと恥ずかしい」と思っただけではないか?
- それはもはや友情ではなく、ただの自己顕示ではないか?
このようなことは考えるべきでしょう。そもそも、本当の友達だったら、自分の結婚式に出席させるために、友達に借金などさせたくないはずです。もちろん、招待した友達は借金のことなど知らないわけですが、本当の友達だったら「ごめん、お金がないんだ」と一言言えるはずです。
それを言えなかったという時点で、本当の友達ではないと考えた方がいいでしょう。そう言うと「そんなこと言ったら、本当の友達なんて誰もいなくなる」と思われるかも知れません。それもかなり正解です。本当の友達を持つというのは、それだけ難しいことなのです。
借金するような冠婚葬祭は、断ることも必要
そもそも、日本人が思っているほどいわゆる「義理」というやつは、重要ではないものです。無視しないうちは「非常に重要」に見えますが、いざ無視し始めてみると大したことはなかったというのが、多くの人の人生の経験談からわかります。
ということで、「出ないと殺される」レベルの冠婚葬祭でなかったら―。
- 思い切って断る「勇気」
- 断っても角が立たない「技術」
を磨くようにしましょう。ウォーレン・バフェットがビル・ゲイツに与えた「一番の教訓」の1つとしてうまく「ノー」を言うことだという言葉がありますが、むやみに借金をしないためにも、お金が必要な状況を作らないためにも、この技術が必要と言えるでしょう。
まとめ「今すぐお金・キャッシングが必要になる理由」
以上、人々が「今すぐお金が必要になる理由」をまとめると、一言で言えば人生に対する覚悟の問題になる、と言えるでしょう。少々厳しい表現をすると「人生に対する覚悟が甘い」ということです。
かくいう私もそうですし、こうして厳しいことを言い出すと、人間の世は窮屈になってしまうので、ゆるさも大事とは思うのですが…。ただ、その「ゆるい人生」によって、「借金地獄」になってしまうくらいだったら、普段からある程度の緊張感を持っていた方がいいでしょう。
武士道を説いた古典として有名な『葉隠』は、この緊張感を持って生きることを「常住死身」と表現しています。「常に死を思え」ということですね。
ラテン語でも同じ「死を思え」という言葉で「メメント・モリ」という言葉がありますが、やはり人間が幸せに生きていくには、ある程度こういう「緊張感」が必要なのです。
(行きすぎず、あくまで程よい緊張感であるべきですが)