専業主婦でキャッシングが必要になるパターン・理由・原因のまとめ
専業主婦でキャッシングが必要になるパターン。これは、特に多い理由・原因をまとると、下のようになります。
- 浪費(見栄による買い物)
- ギャンブル(自分の収入がある女性のギャンブルは意外と多い)
- 生活苦(夫のリストラ、母子家庭など)
- 他の借金の返済(その借金をした理由は、上の3つなど)
以下、詳しくまとめます。
浪費・見栄による出費は、女性に多い
男性より「消費」による自己顕示が多い
見栄による浪費でキャッシングする…というのは、女性だけでなく男性でも多いパターンです。しかし、統計的には特に女性の方が多いと言われています。理由は下の通りです。
- 男性同士の競争は「年収いくら」など「稼ぐこと」でも勝てる
- 一方女性の競争は「ブランド品を持っている」など「買うこと」が多い
- 女性は「高年収」でも「独り身では負け犬」という価値観がある
- つまり、男性より「恋愛・結婚・友達付き合い」で「勝ち負けが決まる」割合が高い
- そのため、男性以上に「見栄」が重要になる
これは原始時代を想像すればわかります。
- 男性…マンモスを倒しに出かける
- 女性…洞窟で子育てをしながら、他の女性たちと会話している
こういう状況では―。
- 男性…マンモスさえぶっ倒せば、他の男性からも、待っている女性たちからも賞賛される
- 女性…明確な「ゴール」がない。「洞窟の他の女性たちと」うまくやっていかなければいけない
こういう違いがあります。これを見てもこのまま発展すれば、女性の方が見栄が必要になったというのも納得が行くでしょう。
もちろん、男性の方も「狩りのためのコミュニケーション」は必要です。しかし、これはマンモスを倒すための付き合い=仕事の付き合いなので、「見栄=仕事の実力があるかないか」に尽きるのです。
「それ以外のところで、見栄を張る必要がない」ということですね。実際、現代の日本でも、秋元康さんなどは「デブのオヤジ」であっても、思い切りモテます。これは「マンモスを倒す力」があるからです。
というように、原始時代の男女の違いは、現代でもかなりの部分、生きているんですね。こういう理由から女性の方が、見栄による出費&キャッシングが多いといえるのです。
ママ友の付き合いで、ヤミ金に手を出す自分の収入がある女性も
「女性の付き合い」を知らない男性には、にわかには信じがたいかも知れませんが、あるヤミ金の実態を描いた書籍では、下のような家庭に入っている女性のエピソードが書かれていました。(箇条書きで要約します)
- 旦那さんは、東証一部の有名企業の社員
- 出世コースで、年収も高かった
- 高級住宅街に、一軒家を買った
- 高級住宅街なので、ママ友の付き合いもお金がかかる
- 連日高級ランチに誘われるが、その支払いでお金がなくなった
これが「お金がなくなった理由」ですが、これを読んで「断ればいいのに」と思った人は多いでしょう。しかし、彼女の場合「賃貸ではなく、家を買ってしまった」→「これからずっと付き合っていくご近所」ということで、断ろうにも断れなかったのです。
ここは結構重要なポイントです。つまりマイホームを建てると、その他の出費もついていくるということ。
- 固定資産税
- 修繕費
- ご近所の付き合いのお金
固定資産税は事前に計算している人も多いですが、修繕費は、想像よりも遥かに多かったという人がほとんどです。こういう都合の悪いことは、住宅会社も言わないですからね。
そして、普通だったら三つ目の「ご近所の付き合い」は、何も問題ないのです。しかし、この夫婦は、高級住宅街に住んでしまったんですね。
『となりの億万長者』という歴史的名著のプロローグは「億万長者の生活を調べるために高級住宅街を調べたら、『彼らは高級住宅街には住まない』ということがわかった」という内容から始まります。
このプロローグから始まり、この本は億万長者の生活がいかに質素で、修行僧のようなものかを綴った本です。この奥さんと旦那さんの場合、「完全にその逆をやってしまった」ことがわかるでしょう。
このように、この家庭に入っている女性はあくまで一例ですが、このように自分の収入がある女性同士の付き合いで散財してキャッシングするというパターンは結構あります。
OL同士の見栄の張り合いで、ヤミ金に手を出す
二連続でヤミ金の話ですが、今回は『闇金ウシジマくん』のエピソードです。1巻の「若い女くん」編の「村田久美子」という20代の女性です。
彼女がヤミ金に手を出した理由と、その後の顛末をまとめると、下のようになります。
- 有名企業に就職した
- 同僚のOLたちも給料がよく、みんなオシャレをしている
- 更衣室の着替えでは、毎日お互いに「ブランドチェック」をしている
- 上着から下着まで、全部高級ブランドでなくてはいけない
- 最初はクレジットカードで買い物していたが、返済ができなくなった
- 返済のために消費者金融で借り、それも返せずヤミ金に手を出した
これが、彼女がヤミ金に手を出した理由。そして、その後の顛末は―。
- 当然ヤミ金(丑嶋)への返済はできず、借金が莫大になる
- 返済のために風俗店で働き始める
- 風俗店の同僚女性から、「元気になる薬=当然ドラッグ」を勧められる
- 薬物中毒になり、仕事が原因の性病にも次々かかる
- 風俗店もクビになり、以後ゾンビのように街角で売春をする
このような、書いているだけでも(失礼を承知で書きますが)こうはなりたくない…、と思う悲惨な内容です。
『闇金ウシジマくん』を読んだ人は知っているでしょうが、登場した頃の村田久美子は、とても美人だったのです。美人で、一流企業のOLで、イケメンの彼氏持ち―。となれば、「誰もがうらやむ勝ち組」だったでしょう。
しかし、この裏では「見栄で、周囲に合わせて高額な買い物を繰り返したツケ」がたまっていたんですね。
先ほどの高級住宅街の夫婦もそうですが、一流企業といっても、サラリーマン・OLの給料など、たかが知れているのです。一流企業に就職するというのは、あくまで―。
- 学校で良い成績をとる力
- エリートコースに乗る力
であり、「お金を稼ぐ力」とはまったく別なのです。しかし、それを勘違いして「自分は一流なのだから、お金もいくらでも使えるはず」と思うから、こういうことになるんですね(というと、少々きつい書き方ですが)。
「自分は、ただ学校の成績が良かっただけ」という自覚があったら、おそらく先の夫婦も村田久美子も、このようにはならなかったはずなのです。自分を過大評価(もしくは過小評価)していたから、「周囲に合わせて、見栄で散財する」という愚挙に出てしまったのです。
(高級住宅街に家を建てるのも、億万長者たちから言わせれば「散財」です)
このように、少し長くなりましたし村田久美子は無収入の女性ではないということに今気づきましたが、何はともあれ女性が見栄で出費&キャッシングすることは危険というのが、これでよくわかっていただけるかと思います。
■ 参考ページ
ギャンブルでキャッシングする自分の収入がある女性も多い
2011年、NHK発表の統計資料
2011年11月21日のNHK「あさイチ」では『自分の収入がある女性がはまる!ギャンブル依存症』というタイトルで「自分の収入がある女性のギャンブル」が特集されていました。以下、そこで紹介された統計データの箇条書きです。
- 厚生労働省が2010年に発表したデータ
- ギャンブル依存症の女性は、推定で「75万人」
- ↑(全部自分の収入がある女性ではないが、自分の収入がある女性は多いと推定できる。OLではパチンコを打つ時間が少ないので)rj
- 都道府県あたり、「1万6000人」の女性が、ギャンブル依存症である
- どの県でも、「1つの町村に匹敵する人数の女性」がギャンブル依存症ということ
こういうのが統計データです。そして、紹介された実例を書き出すと―。
- 43才の自分の収入がある女性が、7年間でパチンコで600万円の借金を抱えた
- 介護ヘルパーの女性が、パチスロで270万円の借金を抱えた
NHKが番組内で指摘していたのは―。
- 30代~40代の女性が、一番依存症になりやすい
- 理由は「お金と時間が、一番あるから」
このようなことでした。「お金があれば、パチンコにはハマらないんじゃない?」と思うかも知れません。それは正解ですが、あくまで「まともな買い物で満足できるだけの、かなりのお金」があった場合です。
ここでいう「お金がある」というのは「夫・旦那が平均年収程度を稼いでいる」というレベルの意味でしかありません。このくらいでは「買い物だけで気分爽快になる」というのは無理なのです。
そして、お金がまったくない女性だったら、依存症になるほど脳が「記憶」する前に辞めざるを得ないわけですが、なまじお金があると「脳がパチンコの快感を記憶してしまうということです。
加えて、30代~40代の専業主婦となると、子供も小学生以上になり、ある程度時間ができるということで、ギャンブル依存症になりやすい…というわけですね。
『闇金ウシジマくん』の「奴隷くん」編
再度『闇金ウシジマくん』のエピソードを紹介すると、1巻の始まりがまさにギャンブルにハマる自分の収入がある女性たちです。失礼かも知れませんが、「おばさんと言うよりおばあさん」と言うべき女性たちが、パチンコ屋の開店前にカウカウファイナンス(丑嶋の事務所)に来て、お金を借りていきます。
丑嶋は彼女たちに対して「ヒサン」(一日三割)という究極の暴利で貸し出します。この金利がどれだけ高いかは―。
- 今日「10万円」借りたら、明日は「13万円」で返す
一日で「3万円」の利息です。もしこの利息が自分の日給だったら、「年収1000万円も狙える」レベルなのです。
丑嶋はこれを、「行列ができるほど、大人数の自分の収入がある女性たち」に貸しているわけですね。それは儲かるに決まっています(実際は、丑嶋もヤクザや警察に狙われたり、いろいろ大変なんですけどね)。
このパチンコをしている自分の収入がある女性たちは「お金が欲しい」わけですが、目の前で丑嶋が大金を稼いでいるのを見ながら、それを「稼ぐ」側でなく「貢ぐ」側であり続けてしまうという致命的な欠陥を抱えています。
「いや、ギャンブル狂の自分の収入がある女性にそんなこと言っても」と思うかも知れませんが、私が言いたいのは―。
- お金を欲しがるのは、悪いことではない
- むしろ、良いことである
- ドストエフスキーは「貨幣は鋳造された自由である」と言った
- つまり、金銭欲は綺麗に言えば「自由への意志」である
- だから、この自分の収入がある女性たちがお金を欲しがったことは、良い
- しかし、「目の前で一番稼いでいるのは、丑嶋である」
- 彼を稼がせているのは、自分である
- …という現実に全然気づいていない
こういうことが「悪い」と言いたいのです。つまり真面目にお金をもぎ取りに行ってほしかったということです。
この自分の収入がある女性の方々だけではなく、多くの人(というか日本人)のお金に対する欲望は、無理に押さえつけているせいで、歪んだ形になっています。あるいは低レベルになっていると思うのです。私だってまだ、自分のそれに気づいたばかりで、「欲望のレベルが低い」人間の一人なのですが、日本人はもっと、自分の欲望に対する意志を、フル稼働させていいと思うのです。
このように、少々「欲望論」になりましたが、「ギャンブルの何が悪いのか」を説明するために、これが必要でした。
- 「金銭欲が悪い」とよく言われるが、それは違う
- むしろ「金銭欲が中途半端」だから、こんな痩せこけた、間違った方法を選ぶ
- 金銭欲をフルパワーで発動させたら、それは社会にとっても力になる
こういうことを、書きたかったわけです。これは自分はギャンブルなんてしないから大丈夫」と思っている方にも関係ある話なので、何かのヒントにしていただけたらと思います。
生活苦・低収入によるキャッシング
日本の貧困家庭は増えている
多くの人が知っているでしょうが、もう「一億総中流」の時代は終わっていて、日本にはかなりの数の貧困世帯が生まれています。データの一部を書くと下の通りです。
- 「月9万円以下」で暮らす日本人が「2000万人以上」いる
- 「普通の生活ができない=相対的貧困世帯」の率が「16%」である
- つまり「6家族のうち1家族」は「貧困家庭」である
クラスに40人いたとしたら、どのクラスにも6人~7人の「貧乏な家の子」がいる…というイメージですね。(あえてわかりやすく「貧乏な家」と書きました)
このデータを見ても、もう「一億総中流」は、完全に過去の話というのがわかるでしょう。
というように、日本でも「生活するだけでギリギリ」という家庭はかなり増えています。ここまで書いた「専業主婦がキャッシングする理由」とは違い、これはかなり切実な問題であり、「対岸の火事」と見過ごしてはいけないことです。
(日本人全体が貧しくなるということは「自分の収入もめぐりめぐって減る」ということですからね。経済的に見ても、人事ではないのです)
「生活苦での借金」は、本来一番危険
生活苦でキャッシングする…というのは、一般的な感覚だとやむを得ないことなので、良い理由と感じられるでしょう。実際その通りですが、「返済不能になりやすい」という点では、実は「一番危険な理由」なのです。
三度『闇金ウシジマくん』の引用ですが、「スーパータクシーくん」編でも、こういうセリフが出てきます。
「金は貸さない。お前、最近会社で寝泊まりし始めただろ。生活苦の借金は、一番返ってこないからな」
これは、この編の主人公のタクシー運転手・諸星が、同僚に借金を頼んで、断られる場面です。この同僚は前々から諸星たちに「利子付き」でお金を貸していたのですが、その彼が「融資」を断るのです。
この理由は「素人にしては卓見」というべきで、彼の言うとおり生活苦でお金を借りた人は、一番貸し倒れになりやすいというのは、金融業界の常識です。
一見「浪費」の方が返済不能になりやすそうですが、浪費の場合はこれ以上借りられなくなる、という「終わり」があるのです。
しかし、生活費は当然「絶対に」払わないといけないお金です。だから「生活苦を抜け出さない限り、その借金は来月もすることになる」んですね。
- 現時点で生活費がない
- おそらく「来月も」ない
- しかし来月はさらに「返済」まで加わる
- 今月より「さらに苦しく」なる
こういうことを考えれば、生活費の借金が一番危険というのは、よくわかるでしょう。
生活費で困った時は、福祉制度を活用する
「一番危険なキャッシングの理由」ではありますが、「一番救済されるべき理由」であるのも確かです。ということで、生活が苦しい人のためには、国や地方が福祉制度を用意しています。(よく考えれば当たり前のことですが)
生活が困窮している世帯への支援は、下のようなものがあります。
- 生活福祉資金…低収入・障害者・高齢者など、すべての困窮者が対象
- 母子父子福祉資金…母子家庭・父子家庭(シングルファザー・マザー)が対象
- 年金担保貸付制度…年金生活者(年金受給者)が対象
- 職業訓練受講給付金制度…ハローワークに通う、職業訓練受講者が対象
それぞれの支援内容を簡単に書くと下の通りです。
- 生活福祉資金…資金用途に応じて、十分なお金
- 母子父子福祉資金…同上
- 年金担保貸付制度…200万円(以前は250万円だったが、変更)
- 職業訓練受講給付金…月額10万円(貸与ではなくもらえる)
詳しくはそれぞれ役所の公式サイトを検索していただきたいですが、いずれにしても生活費を消費者金融などでキャッシングするよりは、遥かにマシな選択肢となっています。もちろん「消費者金融や銀行カードローンは良くない」という意味ではなく、先に書いた通り「生活費でキャッシングする」ということ自体、もう「福祉の助けが必要な状態」なのです。
そういう場面で福祉を頼ることは、決して悪いことでも弱いことでもありません。むしろ、無理して破産されて心身を病まれることの方が、社会にとってはマイナスなのです。
自己破産でも何でも、常に「社会全体」のことを考えるのは大事です。「自分が生活を崩壊させず、安定して働いて経済を回すことは、社会貢献である」という意識を持ってください。
他の借金の返済のためにキャッシング
これも「生活苦」に似ているのですが借金で借金を返すというのは、多重債務の終盤(人によってはまだ中盤)の、典型的なパターンです。『闇金ウシジマくん』だったら「まだ序盤」ですが。
そして、当然ですがこの状態になったらもうアウトです。ここはもう「頑張る」ところではありません。潔く債務整理や自己破産を選択する場面です。
実は、債務整理も自己破産も「早めに選択すれば」、傷は非常に浅くて済むのです。どちらにしても、ブラックリストに入るということを除けばデメリットはないですし、周りから見ても「え?この人が自己破産してたの?」と驚かれるくらい、完全に普通に生活できるのです。
ということで、もし家庭に入っている女性でもこのような「借金返済のため」という理由でキャッシングするようになったら、潔く債務整理を検討してみてください。
(離婚されるかも知れないなど、難しい事情もたくさんあるとは思いますが…)