国の生活支援制度のまとめ ~法律扶助・生活福祉資金・総合支援資金など|カードローン用語集
消費者金融・クレジットカードなどでお金を借りる人は、浪費や投資・ギャンブルなどのために借りる人もいますが、生活に困窮して、やむを得ずお金を借りている…という方々もいるでしょう。
そうした方の場合、国や地方自治体の支援制度を活用するのも一つの手です。ここでは、そうした国の融資や、支援の制度を紹介していきます。
「法律扶助」とは
法律扶助とは、自己破産などの費用を、国が立て替えてくれる制度のこと。立て替えるといっても「もらえる」わけではなく、あくまで「貸し付け」です。なので、返済は必要になります。
しかし、下のようにも言えます。
- 毎月3000円~5000円程度の少額でいい
- 自己破産は23万円~45万円程度するので、それを立て替えてもらえるのは大きい
実際にはこの金額には、司法書士・弁護士の手数料も含まれているので、自分で債務整理の手続きをしたら、必要な金額はもっと安くなるはずです。それでも―。
- 自分で自己破産の手続きをするなんて、とても無理
- …という人も多いでしょうし、たとえ10万円程度に費用が減ったとしても、それすら払えない
こういう方も多いでしょう。なので、そうした方については、法律扶助を利用するといいわけですね。ただ、法律扶助には条件があって、母子家庭(シングルマザー)であること…となっています。つまり、普通の人が自己破産しようとしても、法律扶助は基本的に利用できないということです。
(…と、先に書くべきでした)
ただ、普通の人の自己破産の場合でも、弁護士・司法書士に相談すれば、料金を分割払いにしてもらえる…ということは良くあります(何しろ、こういう特定調停・任意整理・個人再生などをする人は、お金がないというのが普通ですからね。その辺は、弁護士・司法書士の側もよく理解しているわけです)
なので、法律扶助が使えない方は、分割払いによって、債務整理の費用を用意するのがいいでしょう。
生活の「支援制度」
生活資金のためにキャッシングをする…という方も多いでしょう。そうした低収入の方々のための支援制度として、国が用意する生活福祉資金があります。この生活福祉資金の内容は、下の4通りに分かれるのですが、
「総合支援資金」とは?
総合支援資金は、生活資金に困っている人、全般のための支援です。「総合」という文字の通りですね。他の3種類が―。
- 福祉…介護・病気療養など
- 教育…そのまま
- 不動産担保型…住宅がある高齢者
と「対象が限定」されているのに対して、総合支援資金は、限定されていないということです。(もちろん、困窮者でないといけませんが)
そして、具体的に総合支援資金には、どのような内容があるのかというと、下の通りです。
- 生活支援費
- 住宅入居費
- 一時生活再建費
こういう3通りがあります。それぞれの内容は下の通りです。
このようになっています。先ほど法律扶助について書きましたが、生活福祉資金の中にも、「債務整理の費用を、国が補助してくれる」という部分があるわけですね。
(母子家庭限定である、法律扶助ほど手厚い保護ではないでしょうが、それでもかなり助かるでしょう)
「福祉資金」とは?
福祉資金は、生活福祉資金の中でも特に―。
- 介護
- 病気療養
が必要な方のための支援です。
- 福祉費
- 緊急小口資金
こういう2通りがあり、それぞれの内容は下の通りです。
- 福祉費…生活費・住宅の改修など・福祉用具の購入費・介護サービスを受けるための費用など
- 緊急小口資金…緊急時に必要な金額
福祉資金は、高齢者、年金生活者・年金受給者の方々が必要とすることが多いでしょうが、こうした年配の方々は、基本的にキャッシング審査では不利になっています。
(大抵の消費者金融・銀行カードローンの年齢制限は「65才~69才まで」となっていますからね)
なので、そうした方が偽装質屋やヤミ金などの悪徳業者によく走ってしまうのですが、そうした違法業者からお金を借りなくても、これらの福祉資金でお金を借りる…という選択肢もあるわけです。
また、年金受給者・年金生活者の方々については「年金担保貸付制度を利用する方法もあるので、これも考慮してみてください。
「教育支援資金」とは
教育支援資金は名前通り「教育面で支援する資金」です。具体的には―。
- 教育支援費
- 就学支度費
こうした2つがあります。それぞれの意味は下のようになります。
- 教育支援費…教育全般(主に「通う」費用)
- 就学支度費…「入学」の費用
要は下の通りです。
- 教育支援費…通学
- 就学支度費…入学
こういう「時点」で、それぞれが機能しているわけですね。そして、内容については「教育に必要な経費」となっているので―。
- 入学金
- 学費
- 教材費
- 制服代
など、一般常識から考えて「これならOK」というものは、すべて利用用途として認められます。
「不動産担保型生活資金」とは
これは、ここまで書いてきた、居住用の不動産を持っている高齢者に対する融資です。
- 何で高齢者?→その住宅は、もうすぐ不要になるから
- なぜ不動産担保?→その方が、より大きな資金を融資できるから
ちなみに、これは銀行が提供するものだと「リバースモゲージ・ローン」と言います。
- その高齢者が亡くなったら、その住宅をもらう
- 代わりに「返済しなくていい」お金を、融資する
もちろん、「絶対に返済しなくていい」ケースばかりではなく、中には返済が必要なものもあります。この「不動産担保型生活資金」も、返済は必要です(代わりに、自宅を「もらう」ということは、意識されていません)
何にせよ、高齢者世帯で、居住用の不動産を持っている場合、何かと融資がしやすいわけですね。なので、これだけ生活福祉資金の中でも特別の不動産の担保を設定しているのです。
そして、種類としては、下の通りです。
- 不動産担保型生活資金
- 要保護世帯向け 不動産担保型生活資金
と言う2種類があります。ややこしいですが、要するに、下のように言えます。
- 一般用
- 要保護世帯用
このように、対象が2通りに分かれている…ということです。
以上、生活福祉資金の種類や内容について書いてきました。このようにいろいろありますが、多くの人が融資を受けるのは「総合支援資金」になります。就学・就職・住宅の修繕など、ありとあらゆる資金用途で「適切な金額」を借り入れでき、しかも超低金利なので、生活資金に困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。