失業中でもカードローンの契約はできるか ~安定収入があれば借入可能~
失業中でもカードローンの契約はできるのか―。これはまとめると、下のようになります。
- 失業していても、「安定収入」があるなら可能性はある
- ただ「勤務先への在籍確認」ができない
- そのため、その安定収入を「事業化」する必要がある
- つまり、個人事業主などとして開業する(あるいは法人化)
失業した後無収入でも借りられるか?というと、かなり厳しいでしょう。以下、詳しくまとめていきます。
目次
キャッシング審査では「自分の安定収入」があればいい
失業中だろうと、仕事をしている人であろうと、カードローン審査というのは要は自分の安定収入・継続収入がある人であれば借り入れできるのです。なので「仕事があるかどうか」というよりは「収入があるか」という問題なんですね。
そして、そのように「何らかの収入」があれば、その金額が月収5万円を超えていれば、審査に通る可能性はあります。月収8万円を超えていたら、もっと可能性は高くなるでしょう。
ただ、言うまでもなくこれは「非現実的」でしょう。自営業・個人事業主の方ならともかく、サラリーマンで、失業した後も毎月収入がある、ということはまずないからです。(言われなくてもわかっているでしょうが…)
あるとしたら、いわゆる「サラリーマン大家」の方などで家賃収入があった…というようなケースです。これだったら失業した後も、毎月の安定収入があるという条件に該当するでしょう。
家賃収入などがある場合、それを事業化する
少々特殊なケースではありますが、上に書いたような「サラリーマン大家」の方の場合それを事業化してから、カードローン審査に申し込むべきです。というのは、下のように言えるからです。
- 立派に事業化できるレベルである
- 「無職」だと在籍確認ができないので、審査に通らない
こうした2つの理由です。もっとも、しっかり安定した家賃収入を得ていたようなサラリーマン大家の方であれば、もうすでに事業化・法人化している…ということがほとんどでしょうが。
ネットの収入なども、事業化すれば審査に通る
サラリーマン大家の方以外では、たとえばネットで出来る副業をしていたということもあるでしょう。
- アフィリエイト
- 在宅ライティング
- その他のアウトソーシング
このような副業ですね。こうした仕事の収入が安定していて、失業した後も、毎月何万円という金額がほぼ確定しているという場合、キャッシング審査に通る確率ははかなり高くなります。
そして、この場合もサラリーマン大家の方と同様に、やはり「事業化・法人化」が必要です。在籍確認のためというのもありますし、「無職」を避けるというのもありますし、事業化している方がそれだけ本気でその仕事をしているという意思表示になります。
当然ですが、前の会社をもうクビになった以上、キャッシング審査では「この仕事を本業としてやっています」と言えるだけの「体裁」を整える必要があるのです。本当に本気かどうかは置いておき「本気という体裁」を整えなくてはいけない…ということですね。
逆に言えば、それだけでその人の収入次第では、失業中でもキャッシングの契約ができるということです。
カードローン審査の前に新しいアルバイトを探し、申し込む
そもそも、失業中だからといって焦ることはありません。キャッシング審査は、フリーター・アルバイト・パートでも問題なく通るのです。
なので、たとえば「新しい正社員の仕事をすぐに探せ」と言われたら難しいでしょうが「アルバイトを探す」なら簡単なんですね。そうして―。
- とりあえずアルバイトする
- 年収は「前の仕事」のもので申告する
- 在籍確認の電話はそのアルバイト先で受ける
このようにすればOKです。
収入は前の職場で申告していいのか?
失業したのに、前の職場の収入でキャッシング審査に申し込んでいいのか?と思う人もいるでしょう。これは「一応OK」です。理由は下の通りです。
- カードローン審査は基本的に「昨年度の年収」で申し込むもの
- そもそも「今年の年収」はまだ確定していない
- 12月31日まで、その年の年収がいくらになるかは、誰もわからない
なので昨年度年収で申し込むのが普通というルールなんですね。だから、失業中の場合も、とりあえず前職の収入(つまり昨年度年収)で申し込んでいいのです。
収入と職場のギャップがある場合、事情を聞かれることも
ただ、気づいた人もいるでしょうが、下のように言えます。
- 会社員・OLだった時の給料
- 新しいアルバイト先の一般的な給料
この両者は、当然「かなりの差」があります(あるのが普通です)。この点をキャッシング業者が不思議に思った場合は、電話で聞かれることもあります。
そして、その時は虚偽の申告はできないので、正直に「失業してアルバイトしている」ということを告げるわけですが、これで審査に落ちることもあれば、落ちない場合もあります。
その人のクレジットヒストリーによって判断される
基本的にキャッシング審査というのは常に総合で判断します。
- 年収だけ
- 仕事だけ
- 勤続年数だけ
- 借入状況だけ
このような単独の条件で審査結果が決まるということはないんですね。なので、「失業して、新しくアルバイトしている」という一点についても、これだけでは、審査に落ちるか通るかは全く決まっていません。
これまでのクレジットカードなどの利用実績がよく「クレジットスコア」が高い人の場合「まあ、アルバイト中でも、前の収入を考慮して、高めの融資枠でもいいか」と判断してもらえる場合もあります。
逆にクレジットスコアが悪ければ「前の職場の収入は結構あるけど、もうアルバイトだし、限度枠はかなり絞ろう」と思われてしまうこともあります。あるいは、そもそも審査落ちする場合もあります。
というように「最終的には人によって変わる」わけですが、審査自体は通ることが多いと考えてください。そもそも、先に書いた通りフリーター・アルバイト・パートでも、キャッシングでお金を借りることは、普通に可能なのです。
なので、クレジットヒストリーに問題がある場合などを除けば「たいてい大丈夫」なんですね。そのため、多少審査が厳しいようなことを書きましたが、そこまで心配しなくて大丈夫です。
副収入を事業化した場合、キャッシング審査では年収証明書が必要
「副収入を事業化した」というケースに話を戻すと、この場合確定申告書などの収入証明書を用意する必要があります。当然ですが、こうした自由業は「名乗れば誰でもできる仕事」なので、「実際に稼いでいる」というのを、所得証明書によって証明しなければならない、ということです。(稼いで初めて、これらの職業は「仕事している」と認められるわけですね)
そして、ここで問題なのは確定申告書などを作成するには、年度をまたぐ必要があるということ。確定申告の時期は毎年2月中旬~3月中旬ですが、「事業化してからこの時期をまたいだことがある」のでなければ、確定申告書が手元にないのです。
なので、失業した後に事業化したという場合、収入証明書として確定申告書を提出するのは無理でしょう。その他の「納税通知書・課税証明書」等の場合、昨年のものがあればいいですが、なかったら借入不可となるので注意してください。
源泉徴収票より、納税証明書などの方がいい
サラリーマンの場合、代表的な収入証明書といったら「源泉徴収票」になります。しかし、もう失業している以上、前の職場の源泉徴収票より、納税証明書などがいいでしょう。
納税通知書・課税証明書などであれば「職場は関係なく、昨年の自分個人の収入」として証明することができます。サラリーマン大家で家賃収入などがあった場合、その分も納税しているはずですから、これで年収確認資料として通用します。
このように、収入確認資料の提出が少々厄介かも知れませんが、これさえクリアできれば、副収入があったサラリーマンの場合、失業してもキャッシングの最短即日借入は可能です。
一番重要なのは、その後の返済をどうするか
これは失業中の借り入れに限った話ではありませんが、そもそもキャッシングというのは「借りて終わり」ではありません。借りて、完済して初めて終わりなのです。
当然ですが、返済するためには収入が必要です。キャッシング審査で「収入」というと「借りるために、いくらあればいいか」というように考えがちですが、本当は返済するために、いくらあればいいかと考えるのが筋なのです。
そもそも、消費者金融・銀行カードローンの側も「この人の収入だったら、いくらまで返済できるか」ということを考えて融資するわけですから、借りる側にもそういう意識があれば、自ずと借入審査も通りやすくなるわけですね。
- 「確実に返済できる金額」しか希望しないし、「返済するために必要な年収・仕事」を探してくる
…からです。なので「借りた後の返済をどうするか」とまじめに考えることは、下のように言えます。
- 審査に通る上でも有効だし、審査に通った後の返済で、苦しまない点でも有効
このように言えるでしょう。これと似た考え方は人生のあちこちで必要になるので、ぜひ意識してみてください。
キャッシングでなく、職業訓練受講給付金をもらうのもあり
そもそも、失業中だったらキャッシングでお金を借りなくても職業訓練受講給付金というお金を、国からもらうという方法もあります。これは融資ではなく「給付」なので「もらえる」わけですね。「返済する必要がない」のです。
この職業訓練受講給付金の内容を簡単にまとめると、下のようになります。
- 毎月10万円もらえる
- ハローワークの職業訓練を受けるのが条件
- 職業訓練は基本的に全部出席する
- やむを得ない事情があっても、8割は出席
このようなものです。もらえる資格・条件をもう少し詳しく書くと下の通りです。
- 月収は8万円以下
- 世帯月収は25万円以下(家族の月収)
- 世帯の貯蓄が300万円以下
- 自宅以外の不動産を持っていない
このような内容です。「世帯月収25万円以下」というのが少々ネックで、自分の収入はなくても、父親など同居家族の月収があるため、それで審査に通らない…ということもあります。
しかし、それはそれで「とりあえず、生活の問題はない」ということで、喜ぶべきことでしょう。あくまで職業訓練受講給付金はこれを貰わないと生活できないという人のための給付金ですから、そういう人だけに回る仕組みになっているのは、良いコトなのです(当たり前ですが)。
生活福祉資金貸付制度で借りる手もあり
「ハローワークの職業訓練を受ける気はない」という場合、「生活福祉資金貸付制度でお金を借りる」という手もあります。生活福祉資金というのは、簡単に言うと生活に困っている人全般に対する融資制度です。
- 実質年率1.5%程度の低金利
- あらゆる借入用途に応じて、必要な金額を借りられる(一般的に必要な金額)
- 生活費・就職の準備費用・転居費など、内容は様々
このようになるわけです。
- 本当に生活に困窮しているか
- その後、返済できる見込みがあるか
このようなことが主に審査されますが、その審査に通れば、大体申し込みから3週間程度で融資されるというペースになっています。なので、消費者金融・銀行カードローンなどのように「最短即日キャッシング」というわけには行きませんが、生活に困っている人にとっては、かなり便利な制度でしょう。
まとめ「失業中でもカードローンの契約はできるか」
以上、失業中でもキャッシングの契約・借り入れはできるかというテーマでまとめてきました。最後ポイントをまとめると、下のようになります。
- 失業した後でも、安定収入がある場合は、借りられることが多い
- その月収は最低5万円、できれば8万円はほしい
- ただ、その安定収入(家賃収入など)を事業化する必要がある
- 納税証明書などの所得確認資料を提出する必要もある
- 失業した後、アルバイトを始めるという手もあり
- キャッシングの収入は「昨年度年収」で申し込むので、会社員・OLとして働いていた頃の年収を書いても基本OK
- ハローワークに通っている人は、職業訓練受講給付金をもらうのもあり
- あるいは、生活福祉資金を借りるのも手
失業中の方は大変だとは思いますが、お金が必要になったらこれらの内容を参考にしてみてください。