三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」は大口利用も可能?
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」は、返済計画支援のための融資としても利用可能です。他の銀行カードローン同様返済計画の再編専用のコースというものはありませんが、通常のキャッシングで、そのまま返済計画の再編をすることが可能です。
バンクイックだけではなく、銀行カードローンはすべて「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」なので、わざわざ消費者金融のように「返済計画の再編専用のコース・プラン」というものを用意しなくてもいいんですね。
ということで、通常のバンクイックを使ってそのまま返済計画の再編をすることになりますが、ここではそんな三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」での返済計画の再編について、まとめていきます。
目次
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」でまとめるメリット
多くの銀行カードローンの中で、あえて三菱UFJ銀行カードローンを選び、バンクイックで返済計画の再編をするメリット―。これは箇条書きすると下のようになります。
- すでにバンクイックで借りている
- 普段使っている銀行が三菱UFJ銀行である
- 今後、住宅ローンなどを三菱UFJ銀行で組む予定がある
このような場合です。それぞれのケースで、なぜバンクイックで返済計画を再編するメリットがあるのか、説明します。
すでにバンクイックを利用している場合
すでにバンクイックでキャッシングをしている人の場合、そこでの遅延・延滞がなければ、返済計画支援のための融資の審査も通りやすくなるというメリットがあります。もちろん、これは三菱UFJ銀行・バンクイックだけではありません。
どの消費者金融・銀行カードローンの返済計画支援のための融資を利用する時も、すでにそこでの利用実績があるという場合は、審査通過で有利になります。
当然ですが、これはあくまで「延滞・滞納がない」という条件であり、こうした「マイナスの利用実績」があった場合、逆に審査で不利となります。この辺は通常の人間関係とまったく同じですね。
(悪感情のある知り合いよりは、知らない人の方がいい、ということです)
ということで、下のように言えます。
- 現時点でバンクイックを利用している
- バンクイックでの返済トラブルを起こしていない
このような人であれば、他の銀行カードローンの返済計画の再編に申し込むより、バンクイックで申し込む方が審査に通りやすいというメリットがあるので、選ぶ理由があるでしょう。
日頃使っている銀行が、三菱UFJ銀行
これも同じ理由です。日頃三菱UFJ銀行を使っていると、バンクイックで返済計画の再編をする時も審査に通りやすい…ということですね。
これは三菱UFJ銀行以外の銀行カードローンで申し込む場合でも、同じです。返済計画支援のための融資だけでなく、通常のキャッシングでも「普段使っている銀行」というのは、それだけキャッシング審査の審査通過率が高くなります。
なぜ、普段使っている銀行だと審査通過率が上がる?
これは、口座の利用状態によって、その人の経済状況がわかるという理由です。どのようなことがわかるかというと、下の通りです。
- 公共料金などの引き落としが、延滞なくできている
- 毎月、どのくらいのお給料が入っている
- 毎月、どのくらいの支出がある
- 現時点の貯金がいくらある
このようなことです。そして、何より重要なこととして「架空の人間ではない」ということもわかります。
なんでそんなことを確かめる必要があるのか?と思われるかも知れませんが、これは、ヤミ金などの違法業者が、銀行カードローンを悪用するということが、よくあるからです。
ヤミ金による、銀行カードローンの悪用
銀行カードローンだけでなく、アコム・アイフル・SMBCモビットなどの消費者金融でも被害にあいますが、ヤミ金はしばしば、こうした正規のキャッシングを、悪用します。
悪用のやり方は簡単で、下のようになります。
- 債務者に、架空の運転免許証などを作らせる
- それとアリバイ会社を組み合わせて、その債務者に、多額のキャッシングをさせる
- そして、返済せずに逃げる(債務者も放置する)
このようなやり方です。最近は身分確認資料の偽造がかなり難しくなったので、これも少なくなっていますが、それでも過去の教訓として、銀行カードローンはこれを警戒しているわけですね。
なので「架空の人間でない」というのは、キャッシング審査でもかなり重要な項目なのです。「そんなことまで疑わないといけないのか」と思われるかも知れませんが、貸金業というのは、昔から「性悪説」の世界なんですね。
…こうした理由から「普段使っている銀行が、三菱UFJ銀行」という人の場合、返済計画支援のための融資の審査も通りやすくなるので、バンクイックで返済計画の再編をするメリットがあります。
今後三菱UFJ銀行で、住宅ローンなどを利用する
これから先、三菱UFJ銀行で住宅ローンや自動車ローンなどを利用する予定がある…という人の場合、三菱UFJ銀行の中でのクレジットスコアを高めるという目的のために、バンクイックを利用するメリットがあります。
「借金をしたら、逆に信用度が落ちるのではないか?」と思うかも知れませんが、それは一般的な感覚です。普通の人は、確かに借金を申し込まれるほど、その人に対する信用をなくしていくでしょう。
しかし、銀行カードローンや消費者金融の場合は逆なんですね。彼らは「融資するのが仕事」なので「借りて返してくれる人」が一番信用できるのです。
「まったく借りたことがない人」より「借りて返した」という実績がある人の方が、信頼が置けるわけですね。なので、そうした借入・返済の実績を三菱UFJ銀行の中で作りたい…という場合には、バンクイックで返済計画の再編をするメリットがあります。
あくまで、完済して初めて有利になる
当然ですが、三菱UFJ銀行・バンクイックで返済計画の再編をして、その利用実績によって、住宅ローンなどの審査で有利になる…。としても、それはあくまで返済計画を再編した借り入れを、完済して初めて有利になるということです。
バンクイックで返済計画の再編をして、その借り入れがまだ残ったままでは、逆効果…ということですね。返済計画の再編をする時点で、ほとんどが「100万円以上の多重債務」なわけですから、それだけのキャッシング残高が残っていたら、新規の借入審査で不利になる…というのは当たり前のことなのです。
「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」というのは、どういうことか?
三菱UFJ銀行・バンクイックでもどこでも、返済計画支援のための融資では「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」という言葉がよく出てきます。この言葉の意味を理解しておくと、返済計画の再編をする時も、変な悪徳業者などに騙されることなく、安心でしょう。
そして、なぜ返済計画の再編をするためには「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」であることが必要なのか。この理由を説明していきます。
返済計画支援のための融資の仕組み
まず、このためには返済計画支援のための融資の仕組みを理解する必要があります。返済計画支援のための融資というのは、多くの人のイメージのように今の複数の借り入れを、掃除するように移動させて、一ヶ所にまとめるというのでは「ありません」。
では、どういう風にまとめるのかというと、下の通りです。
- 現時点の借入総額が「100万円」とする
- その場合、どこかから「100万円」を追加で借りる
- この100万円を使って「今まで借りていた業者」を、すべて返済する
- そうすると、最初に借りた「100万円」だけが残る
- 結果的に、この「最初の業者」で返済計画を再編したことになる
つまり、個別の業者・銀行は、この人が返済計画の再編をしたことを知らないわけですね。(絶対に知らないというわけではありませんが、知らないままのことも多い、というわけです)
それぞれの業者・銀行にとっては「ただ、普通に自分のところの借り入れを全額返済してもらった」というだけでそれが返済計画支援のための融資によるものだったということは、わからないのです。(個人信用情報などをチェックして調べない限り)
というのが返済計画支援のための融資の仕組みなんですね。現時点の借り入れを「横にまとめる」のではなく「縦に、個別返済していく」のです。そして、その資金を借り入れるため「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」という条件が必要になるのです。
そもそも、貸金業法第13条の2第2項の規定とは?
そもそも、貸金業法第13条の2第2項の規定とはどういうルールなのか。これは年収の3分の1以上借りてはいけないというもの。
本当は、消費者金融・銀行カードローンなどの「融資する側」に対する規制なので「3分の1以上、融資してはいけない」となるのですが、何はともあれ、我々借りる側の利用者からしたら「年収の3分の1以上のキャッシングはできない」という意味になります。
そして、この規制がある以上、先に書いた―。
- 現時点で「合計100万円」ある借り入れ
- これを「全業者、個別返済するため」
- 追加で100万円借りる
ということが、できなくなるわけですね。今借りている100万円で、もう「年収の3分の1のラインに達してしまっている」からです。
もちろん、「達していない」なら問題ありません。まださらに100万円借りるだけの余裕があるということですね。その場合なら、貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)の返済計画支援のための融資でなくても―。
- 普通のキャッシングで、普通に100万円借りて、それを今の複数ローンの返済に回す
このような方法でOKなのです。しかし、実際にはそんな余裕がある人はいないので、返済計画の再編をする時には「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)の返済計画支援のための融資」が必要になるわけです。
なぜ、銀行カードローンは貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)なのか?
消費者金融と違い、銀行カードローンはすべて「最初から貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)」となっています。この理由をまとめると、下のようになります。
- 貸金業法第13条の2第2項の規定は「貸金業法」の中のルールである
- 貸金業法は「消費者金融・クレカのキャッシング」を規制する法律である
- 銀行を規制するのは「銀行法」である
- 銀行法の中には「貸金業法第13条の2第2項の規定」のルールはない
- だから、銀行カードローンに貸金業法第13条の2第2項の規定はない
これが法的な説明ですが、なんで、銀行法だけ貸金業法第13条の2第2項の規定がないのか?という疑問もあるでしょう。これについて説明します。
銀行法だけ貸金業法第13条の2第2項の規定が書かれていない理由
これは、金融の世界でいう「銀行性善説」というもの。つまり、消費者金融のような問題を、銀行は起こさないという前提に、金融庁が立っているわけですね。
もちろん、それが正しいかどうかはわかりません。あくまで「金融庁はそう思っている」というだけであり、銀行でも過ちを犯すことはあります。
特にバブル期には「本当に儲かるかどうかわからない不動産投資」を、一般の人々に積極的に持ちかけ、一部の人は破産してしまった…という事実もあります(もちろん、バブル崩壊で破産したのは、企業でも大量にあるので、この時期は日本人の大部分がこうしたミスをしていた…ということなのですが)。
なので、常に銀行が聖人君子というわけではないのですが少なくとも、消費者金融ほど表立った問題を、ここまでは起こしてこなかったということで、規制がゆるくなっているわけですね。
利用者・消費者の方々にとっては、直接は関係ないことですが、こうした理由があって、下のようになります。
- 消費者金融…貸金業法第13条の2第2項の規定の対象
- 銀行カードローン…貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)
このような区別になっているのです。なので、当然三菱UFJ銀行・バンクイックも貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外(例外・除外含む)で、通常の借り入れで、そのまま返済計画の再編もできるというルールになっています。
バンクイックでの返済計画の再編は、低金利になる?
バンクイックで返済計画の再編をすると、低金利になるか―。これは、下のような条件の時なら、なるといえます。
- 多重債務の総額が「100万円」を超える場合
- 100万円以下でも「すべて消費者金融から借りている」場合
- 消費者金融でなくても「高金利な銀行カードローン」で借りている場合
以下、詳しくまとめていきます。
複数の借り入れの総額が、100万円以上の場合
現時点の多重債務の金額を合計してそれが100万円を超える場合は、バンクイックでまとめると低金利になります。理由は下の通りです。
- キャッシングの適用金利は、「100万円を境目」に変わる(ことが多い)
- だから、今の借入先が「全部消費者金融」の時はもちろん、「全部銀行カードローン」だったとしても、「バンクイック一ヶ所」でまとめることで、低金利になる
このようになるわけです。
すべて消費者金融から借りている場合
これも確実に低金利になります。これは三菱UFJ銀行・バンクイックだけではなくどの銀行カードローンでまとめた時も、基本的に低金利になるという仕組みです。というのは、基本的な金利が―。
- 消費者金融…18.0%(実質年率)
- 銀行カードローン…14.5%(実質年率)
このようになっているからですね。一部の、消費者金融に近いレベルに高金利な銀行カードローンを除外すれば「消費者金融での借り入れを銀行カードローンでまとめる」というだけで、必ず低金利になるのです。
消費者金融並に金利が高い銀行カードローンとは?
ではそうした返済計画の再編の効果があまりない、「消費者金融に近いレベルに高金利な銀行カードローン」というのはどこか。一覧にすると下の通りです。
オリックス銀行カードローン | 17.8%(実質年率) |
---|---|
ジャパンネット銀行「ネットキャッシング」 | 18.0%(実質年率) |
新生銀行カードローン レイク | 18.0%(実質年率) |
新生銀行カードローン レイク・ジャパンネット銀行については、消費者金融とまったく同じ金利ということで、特にコメントする必要はないでしょう。
そして、オリックス銀行の「17.8%」(実質年率 *上限金利のみ記載)ですが、これはプロミスと同じ実質年率(金利)です。なので、やはり「消費者金融並」と言えるわけですね。
もう一つ「じぶん銀行カードローン」の上限金利は「17.5%」ということで、これも「消費者金融に近いレベルの金利」となっています。ただ「0.3%」ではありますが、一応プロミス(消費者金融)よりは安いので、じぶん銀行カードローンだったら、「まとめることで、多少低金利になる」とはいえます。(あくまで0.3%ですが)
高金利な銀行カードローンからまとめる時
これはめったにないケースですが、バンクイックよりも高金利な銀行カードローンでの借り入れをまとめる場合は、これも当然低利息になります。
ただ、消費者金融と違い「銀行カードローンで多重債務になる」というのは、めったにないケースなので、これは少々少ないパターンかも知れません。具体的にバンクイックより金利が高い銀行カードローンとはどこかというと、下の通りです。
じぶん銀行カードローン「じぶんローン」 | 17.5%(実質年率) |
---|---|
オリックス銀行カードローン | 17.8%(実質年率) |
新生銀行カードローン レイク | 18.0%(実質年率) |
ジャパンネット銀行「ネットキャッシング」 | 18.0%(実質年率) |
…の4つの銀行カードローンとなっています。先に書いた「消費者金融に近いレベルに金利が高い銀行カードローン」ですね。
これらの銀行カードローン以外では、大手では三菱UFJ銀行・バンクイックより金利が高い銀行カードローンというのは存在しません。なので、
- 「銀行カードローンでの借り入れをまとめる」というパターンでは、「バンクイックで返済計画を再編した時、低金利になる」のは、上の4つの銀行カードローンで借りていた時のみ、となる
このようになるわけです。
銀行カードローンでの多重債務は、めったにない
一応、上のように書いたものの、銀行カードローンでの借り入れで多重債務になる…ということはめったにありません。というのは、下のように言えるからです。
- 銀行カードローンは審査が厳しい
- それぞれの金額が少額だったとしても、少なくとも3件目からは、ほとんどが審査に通らない
普通に考えて3件の銀行カードローンから借りるというのはめったにないですからね。実は消費者金融でも「3件目」まではギリギリ大丈夫ですが、「4件目」からは審査に通らないようになっています。
これは返済計画支援のための融資と直接関わる「多重債務」の話なので、バンクイックの返済計画支援のための融資にも必要な知識として、少し解説しましょう。
消費者金融の「3件ルール」とは?
3件ルール(3件規制)とは、下のように言えます。
- 借入件数「3件」まではOK
- 「4件目」からは審査に通らない
このようなもの。基本的にすべて消費者金融の場合、カウントするというルールです(つまり、銀行カードローンは件数から除外されることが多いわけですね)。
銀行カードローンもカウントするかどうかは、微妙なところです。除外されることが主流ですが、それでも上に書いた―。
- 新生銀行カードローン レイク
- オリックス銀行カードローン
- じぶん銀行カードローン「じぶんローン」
- ジャパンネット銀行「ネットキャッシング」
…のような上限金利が消費者金融に近いレベルに高いという銀行カードローンの場合、申し込んだ業者・銀行の側の判断で「借入件数にカウントする」ということもあります。要は「返済不能になりそうな人には融資したくない」ということですからね。
消費者金融に近いレベル高金利の銀行カードローンで借りている場合、普通の銀行カードローンでキャッシングしている時よりも、当選「貸し倒れのリスク」は高いわけです。なので、このような場合は、カウントされることもあります。
(なお、借入件数に含むかどうかは、返済などの利用状況にもよります。要はケースバイケースということです)
バンクイックで返済計画の再編をするメリット
正確に言うと「バンクイックで」というより返済計画の再編をすることのメリットですが、これについても書いてきます。まず一覧にすると下の通りです。
- 状況・条件によっては低金利になる
- 現時点の正確な借入残高がわかる
- 返済手数料がかからなくなる(減る)
- 返済にかかる手間・時間がなくなる(減る)
以下、詳しくまとめていきます。
状況・条件によっては低金利になる
「返済計画支援のための融資だと、無条件に低金利になる」と思っている人も多いですが、それは少々間違っています。たとえば三菱UFJ銀行・バンクイックの場合は、先に書いたようなケースでのみ、低金利になります。
- 借入総額100万円以上
- 消費者金融からの返済計画の再編
- 高金利な銀行カードローンからの返済計画の再編
…のどれかですね(あるいは、重複することもありますが)。
たとえば、バンクイックより低金利な銀行カードローンからの借り入れをまとめるという場合は、「100万円を超える」というケースでなければ、逆に高金利になることもあるわけです。
バンクイックより低金利な銀行カードローンとは?
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」より低金利な銀行を一覧にすると下の通りです。
イオン銀行カードローンBIG | 13.8%(実質年率) |
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ソニー銀行カードローン | 13.8%(実質年率) |
みずほ銀行カードローン | 14.0%(実質年率) |
このようになっています。バンクイックは「14.6%」なので、「14.5%」である―。
三井住友銀行カードローン | 14.5%(実質年率) |
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静岡銀行カードローン「セレカ」 | 14.5%(実質年率) |
楽天銀行スーパーローン(カードローン) | 14.5%(実質年率) |
などもギリギリで、バンクイックより低金利といえますが、これは大した違いではないので、除外していいでしょう。
なので、たとえばイオン銀行・ソニー銀行・みずほ銀行での借り入れを、バンクイックでまとめるという場合には「逆に高金利」となることもあるわけです。もっとも、そんなことは基本的にないのであくまで「理論的には」ということですが。
こういうケースも物理的にはあり得るので返済計画の再編をしたら、絶対に低金利になるとは限らないということですね。キャッシングの知識の一部として、参考にしていただけたら幸いです。
正確な借入残高を把握できる
これも、多重債務者の方々にとって、かなり重要なメリットです。というのは、借金返済に限らず、人間は自分の状況を、想像以上にしっかり把握して伊那異のです。
たとえば、私事ですが、私は今日歯医者さんで「歯の磨き残しが、ピンク色に染まる」という薬品を使って、歯磨きができているかどうかのチェックをしてもらいました。この1週間は「完璧な歯磨きをしてきた」と自負していたのですが、それでも、半分くらいの面積で、磨き残しがあったんですね。
これはほんの一例ですが、人間は―。
- 自分の能力はこのくらいである
- 今の状況はこうである
このように思っていても、それが思いの他間違っているということが、よくあります。そして、それはキャッシングで多重債務になる方でも同じです。
多重債務者のほとんどは、借入残高を把握していない
実は、多重債務者の方々のほとんどは、自分の正確な借入残高を把握していないのです。それは、『闇金ウシジマくん』や『ナニワ金融道』などの漫画を読むと、よくわかります。
これは、下のような理由によるものです。
- もともとノーテンキで、借金を気にしていない
- 性格は特に楽天的ではないが、知能に問題がある
- 逆に悲観的すぎて、少し借金が増えた頃から、自暴自棄になっている
このようなもの。基本的に普通の人で多重債務者になるケースで多いのは「現状を確認するのが怖くなり、把握していない」というものです。これは何となく、気持ちがわかる人が多いでしょう。
オーストラリアのある種類のダチョウは、外敵などのストレス源に遭遇すると、それを見なかったことにするため、穴を掘り、その中に顔をうずめるという習性を持っています。動物なんだから、生きる本能で「逃げるか、戦う」のどちらかを選ぶような気がしますが、その動物ですら、こうやって「現実逃避」をするんですね。
つまり、「現実逃避は人間だけがする、頭脳的な行為」ではなく、実は「動物もするような、情動的な行動」なのです。なので、多重債務者の方々が「自分の正確な借入残高を把握しようとしない」というのは、動物としては、むしろ自然なことなんですね。
このような理由もあり、多重債務者の方々は大部分が「自分のキャッシング状況を正確に知らない」のですが、そういう状況を脱するためにも、返済計画支援のための融資で返済計画を再編するメリットは、かなりあります。
返済手数料の負担が減る
これもなかなか大きなもの。たとえば消費者金融でお金を借りている場合、提携ATMでの返済を、コンビニ・銀行の提携ATMでする場合は、手数料がかかるというルールになっています。「プロミス・SMBCモビットでの三井住友銀行」のように、一部の例外もありますが、基本的には、コンビニ・提携銀行のATMの場合は、返済手数料がかかります。
(提携ATMでの返済で返済手数料が不要になるのは、それぞれの専用ATM・自社ATMです)
そして、こうした返済手数料は「1回当たり110~220円」なのですが、多重債務者の方々は、大体平均して「毎月600円」ほど、返済手数料に使っています。
毎月600円というのは、年間に換算すると「7200円」。1ヶ月だとそれほど多く感じないかも知れませんが、年間に換算すると、かなりの金額になる…ということがわかるでしょう。(この返済手数料に限らず、どんな出費でも「年間に換算する」ということをおすすめします。想像以上の金額を使っていると気づくはずなので)
そして、返済計画の再編をして、こういうそれぞれの業者・銀行に対する返済手数料がかからなくなったら、それだけでも、金銭的な負担がかなり減るわけです。なので、これもバンクイックやその他の銀行カードローン・消費者金融で返済計画の再編をする、重要なメリットの一つといえます。
返済にかかる手間・時間が減る
これも返済手数料と並んで重要なもの。基本的にキャッシングをする人…特に多重債務になるような人は時間=お金という感覚が欠如しています。この意識を持たない限り、低所得な状態から抜け出すのは難しいでしょう。
経済的に裕福な方々は、時間を非常に大事にします。「時は金なり」という思想が、骨の髄まで染み付いている…というくらいです。
これはお金持ちになったから、時間を大切にするようになったというのもあるのですがもともと時間を大切にする人だったから、お金持ちになれたという逆の考え方も成り立ちます。というより、むしろほとんどはこっちだと思ってください。
そして、多重債務者の方々も、あちこちで毎月返済をしていると、それにかかる手間・時間だけでも、かなりのものになります。上の返済手数料の話で自社ATM・専用ATMで返済すれば、手数料がかからないと書きましたが、これにしても「それぞれの専用ATMがある場所まで出向くのは、その分の時給を考えたら、むしろマイナス」という方々もできるのです。
ということで、多重債務者の方々が今後金銭的に豊かな生活を送るためにはムダな時間・労力を使わなくていい状態を整えるということも大事なんですね。そして、返済計画の再編にはそれを実現するというメリットもあります。
新規の借入審査に通りやすくなる
あまり言われないものですが、これも返済計画支援のための融資のメリットの一つです。なんで、返済計画の再編をしてさらにまた、キャッシングをするんだ?と思う人もいるでしょう。これは、下の通りです。
- 何らかの事情で、またお金が必要になった
- 借金ではなく「高還元率のクレジットカード」などに申し込む
- 住宅ローン・自動車ローンなど「真面目なローン」に申し込む
などの理由があります。1つ目については、特に説明は必要ないでしょう。ここでは、後半2つの理由について書いていきます。
高還元率のクレジットカードなどに申し込む
これはいわゆる「前向きな借入審査」ですね。つまり「タダの借金ではない」ということ。
高還元率のクレジットカードとは何かとまとめると、下のようになります。
- クレジットカードを利用するとマイル・ポイントがたまる
- それは「10万円で2000円分」などのように「還元率」が設定されている
- その還元率が高い方が、同じように買い物するだけでも得する
そのため、同じクレジットカードを発行するという行為でも、これは「借金」ではなく「節約のテク」なんですね。実際、年間の買い物・支出をすべて高還元率のクレジットカードに集中させると、年間3万円~4万円程度のポイント・マイルがたまります。
(もちろん、そのクレジットカードの還元率にもよりますし、その人が使う金額にもよりますが)
というような前向きなクレジットカードの審査に申し込む時でも―。
- 「多重債務のまま」だと落ちやすいが、「返済計画の再編をした後」だと通りやすくなる
そのため、こうした理由で「新規の借入審査に通りやすくする」ために、返済計画の再編をする…という使い方もあるんですね、返済計画支援のための融資には。
自動車ローン・住宅ローンなどの、真面目な借入審査
これも簡単に想像がつくと思いますが、下のようになります。
- 住宅ローン
- 教育ローン
- 自動車ローン
- 旅行ローン
- リフォームローン
こういった「真面目な銀行の目的別ローン」を借りる場合も、やはり返済計画の再編をしておいた方が、審査に通りやすくなるというルールがあります。なので、こうした借入審査にパスしやすくするために(審査通過率を上げるために)、現時点の複数ローンを、返済計画を再編する…という人もいるわけですね。
今の借り入れを返済してからの方がいい
ただ、これを読んで感じた人もいると思いますが、新たに借金をするのは、今の借り入れを全額返済してからの方がいいというのは、確かに一理あります。もちろん、これを言っていたら―。
- いつまでも、住宅ローンで自宅を買うことができない
- 日本経済が回らない
などのデメリットもあるのですが、1つの考え方としては、正しいです。実際、しなくても済むなら、できるだけ借金はしない方がいいと、誰もが考えているでしょう。
ただ、やはり必要な場面もありますし、特にこうした新規のキャッシング審査に申し込むにしても、しないにしても返済計画の再編をしておいた方がいい問のは確か。なので、返済計画支援のための融資自体には、なんのデメリットもないといえます。
返済計画支援のための融資を利用する時の注意点
これもバンクイックだけではなく、どの銀行カードローンで返済計画の再編をする時でも共通して言えることなので、ぜひ覚えておいてください。返済計画支援のための融資の最大の注意点(デメリット)は―。
- 過払い金が発生していた場合―。
- その返還請求ができなくなる
このようなことにあります。つまり、本来もらえたはずのお金が、もらえなくなるということです。理由をまとめていきます。
なぜ、返済計画の再編で過払い請求ができなくなるのか
返済計画支援のための融資によって、過払い請求ができなくなる理由。これを箇条書きすると下のようになります。
- 過払い請求は「今、契約している業者」にしかできない
- つまり、「解約した業者」に対してはできない
- しかし、返済計画の再編では「解約」をしなくてはいけない
- だから、過払い請求ができなくなる
これを読んでなんで解約しなければいけないのか?全額返済するだけではいけないのか?と思う人もいるでしょう。これは、下のような理由です。
解約しない限り、その業者から借りていることになる
たとえば三菱UFJ銀行・バンクイックで返済計画の再編をするとします。(バンクイックの返済計画支援のための融資を利用します)
そして、当然三菱UFJ銀行としては、下の通りです。
- うちで返済計画を再編した以上、もう、他で借金をしないでほしい
と思うわけです。そういう条件で、多重債務者という、リスクのある人に対して融資するわけですから。リスクがあるだけではなく、金額も100万円以上(大体)と多いですしね。
なので「返済計画の再編をした以上、他から借りてはいけない」というのはわかるでしょう。また「借りたままでもいけない」というのも当然です。
そして、「今借りている業者で、全額返済だけして解約しない」というのは借りたままというのと、同じ扱いになるのです。
解約しないと「借り入れ中」としてカウントされる理由
なぜ、今借りている業者・銀行を解約しないと「その融資枠を借りている」ことになるのか。ポイントをまとめると、下のようになります。
- 業者・銀行は、一度与えた融資枠を「取り上げる」ことができない
- たとえばSMBCモビットで「30万円」の融資枠をもらったら、よほどのことがない限り、その融資枠は維持される
- つまりこの人(たとえば瑞穂さん)は、SMBCモビットからいつでも「30万円借りられる」という状態である
そして、あなたが「返済計画支援のための融資を提供する側」=バンクイックだったらどう思うか。下のように思うはずです。
- 瑞穂さんは、うちの返済計画支援のための融資を利用した
- そして、確かに多重債務をすべて返済した
- そして、SMBCモビットも確かに全額返済している
- しかし、解約はしていない
- 「30万円」の融資枠は残ったままだ
そして、さらにこう考えるはずです。
- 瑞穂さんは、借りようと思えば、この30万円をいつでも借りられる
- つまり、これを解約させなかったら、瑞穂さんは追加でまた、SMBCモビットから借金する可能性がある
- そうなったら、うちの返済計画支援のための融資の返済も延滞・滞納するかも知れない
- よし、瑞穂さんにSMBCモビットを解約させよう
「よし」なんていうものではなく、基本的には「なんで解約しないんだよ、この人は」というくらいに、思われると考えてください。
と、このような理由から、返済計画支援のための融資を利用する時は、これまで借りていた業者・銀行を、すべて解約しなくてはいけないというルールになっているんですね。
解約したキャッシング業者からは、過払い請求できない
そして、一度解約してしまったキャッシング業者からは、過払い金の返還を請求することができません。理由は、解約するときに、「お互い、これまでの契約に関して、問題点は一切ありません」というような内容の書類にサインをするからです。
(書類の内容はキャッシング業者によって多少違うのですが、大体このようなことは、どこでも書いてあります)
で「これまでの契約に、問題は一切ない」と宣言した以上、もう過払い金の返還の請求もできない、ということです。なので、過払い金が現時点で発生している人の場合、返済計画支援のための融資によって、それが戻ってこなくなる…というリスク・デメリットもあるわけですね。
いつからの借り入れで、過払い金が発生しているのか?
いつから…というより「いつまで」ですが、2010年以前から、ずっと借り入れをしているという人は、過払い金が発生している可能性があります。ポイントをまとめると、下のようになります。
- 「グレーゾーン金利の撤廃」が決まったのが、2006年の6月である
- この時点では「2010年の6月から、完全に撤廃する」と決まっただけ
- なので、この時点ではまだグレーゾーン金利は違法ではない
- しかし、アコムなどはすぐに金利を引き下げた
- 資本力のない中小業者などは、ギリギリの2010年まで、グレーゾーン金利(つまり過払い金の金利)でやっていた
そのため、下のように言えます。
- アコムなどの大手…2006年以前から
- 中小消費者金融…2010年以前から
ただ、中小の消費者金融でも、アコムのように早くから金利引き下げをしたという所もあるので、一概にこの通りにはなりません。
何にしても「かなりの長期間、借り入れをしてきた」「今も、そのキャッシング業者との契約が残っている(解約していない)という人は、過払い金を返還してもらえる可能性が高い、と考えてください。
最近はもう、過払い請求もなくなりつつある
キャッシングの知識がない人でも、大体想像がつくと思いますが、最近では、過払い請求もだいぶ下火になっています。もうグレーゾーン金利が消滅してからかなり経過しているので、過払い金がある人がいないわけですね。返還請求の権利がある人自体が、もうほとんど減っているわけです。
なので、この返済計画支援のための融資のデメリットについては、さほど気にしなくても良いかもしれません。相当昔から借り入れしているという記憶がある方は、注意してください。
まとめ「バンクイックの返済計画支援のための融資」
以上、三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」での返済計画支援のための融資、返済計画の再編についてまとめてきました。最後に再度要点を整理すると、下のようになります。
- バンクイックに返済計画の再編専用のコース・プランはない
- 他の銀行カードローンと同様に、普通のキャッシングでまとめる
- 消費者金融での借り入れをまとめるか、ジャパンネット銀行などの「高金利な銀行カードローン」をまとめる、もしくは「キャッシング総額が100万円以上」の時などは、バンクイックでまとめることで、低金利になる
現時点で多重債務を抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。