銀行カードローンの借入残高を一括返済する方法・注意点のまとめ
銀行カードローンを即日一括返済する方法―。これは基本的に消費者金融と同じです。まず返済方法を一覧にすると下の通りです。
- 口座引落…毎月決まった日に、自動的に
- 銀行振込…臨時返済。指定の口座に自分で振り込む
- 提携ATMでの返済…提携ATMでの臨時返済。支店名・口座番号などを入力しなくていい
- インターネット返済…銀行振込での返済を、オンラインバンキングでする
- 店舗窓口…銀行の支店で返済する
このような方法です。そして、キャッシング残高を一括返済したいという時には、口座引落以外のすべての方法がおすすめです。つまりどれでもOKです。
(口座引落は月1回しかタイミングがないので、全額返済はなかなか難しいですからね)
臨時返済するタイミングに注意
銀行カードローンで臨時返済をする時は、そのタイミングに注意する必要があります。理由は下の通りです。
- 所定の返済日より「早すぎる」場合―。
- それは「次の月の分」ではなく、「前月の分の、追加返済」とされる
- つまり、次の月も予定通り返済する必要がある
もちろん、翌月も予定通り返済すればいいのですが、「もう翌月は返済しなくてもいい」と油断していると、遅延・延滞してしまうこともあります。
任意返済が「早すぎる」というのはどういうことか?
そもそも、返済のタイミングが早過ぎるというのは、どういうことなのか?たとえば新生銀行カードローン レイクを例にとって、説明しましょう。新生銀行カードローン レイクの場合、下のようなルールになっています。
- 返済日から「14日前~返済日当日」までは、その返済日の分を返済した、とカウントされる
- しかし「それよりもっと早く」払った場合―。
- つまり「15日以上前」に払った場合―。
- それは「前月の追加返済」とカウントされる
そのため、この場合15日後に来る、新しい返済日については、予定通り返済しないといけない、ということですね。
もちろん、追加返済した分借入残高は減っていますし、臨時返済できるだけの経済的な余裕があるわけですから、次の返済日も特に問題なく返済できるでしょう。
ただ、あくまでこれで次の返済日に何もしなくていい、と勘違いしてしまうと危険ということですね。上に書いた通りですが、そうした事情で勘違いしたのであっても、これは返済の延滞・滞納として記録されるので、今後のクレジットライフで不利になります。
(新しいクレジットカードの審査に取らなくなるなど)
早すぎる場合は、少し待った方がいい?
上のようなケースでは、臨時返済を少し待って「14日以内」にした方がいいのか―。これはケースバイケースで、半月後の自分の資金繰りを、どう予想しているかによります。
- 半月後も、しっかりお金がある
- 半月後は、お金があるかわからない
このような2通りですね。お金があることがわかっていれば、2週間後もまた普通に返済すればいいのですから、特に問題ないでしょう。しかし2週間後にはお金がない、という事態が予測できる場合、14日以内になるのを待ってから追加返済をした方がいい…という考え方も成り立ちます。
実際、一番避けるべきことは「返済の遅延・延滞の記録が残ること」ですからね。数日程度でブラックリスト入りすることはありませんが、それでもその銀行カードローンの中で、ややクレジットスコアが下がるというのは間違いありません。
そうしたマイナスは、銀行カードローンでも消費者金融でも、どこで借りている場合でも共通することなので、借入先がどこであっても、こうしたうっかりミスによる返済の遅延・延滞はないようにして下さい。
返済に関する用語の説明・違い
キャッシングの返済に関しては、似たような用語・単語が多くあります。それらを一覧にして、違いを説明していきます。
- 約定返済…毎月の決まった返済。「やくじょう」と読む
- 定期返済…約定返済のこと。正式な用語ではないが、使う人もいる
- 臨時返済…約定返済以外のタイミングで返済することすべて
- 任意返済…臨時返済のこと。「自分で好きな時(任意の時)にする」という意味
- 繰り上げ返済…借入残高を全額返済すること
- 一括返済…繰り上げ返済と同じ
- 一部繰り上げ返済…臨時返済・任意返済のこと
- 追加返済…特殊な状況を除けば、臨時返済のこと
以下、一部補足していきます。
「繰り上げ返済」は「一括返済」のこと
多くの人が勘違いしているのは、「繰り上げ返済=臨時返済」ということでしょう。しかしこれは間違いで、繰り上げ返済=一括返済・全額返済のことなのです。
もし臨時返済・任意返済の意味で使う場合、上の一覧で書いた通り「一部繰り上げ返済」と呼ぶんですね。大した違いではないのですが、たとえばクレジット会社などに電話して「借入残高を繰り上げ返済したいのですが…」というと「わかりました。では借入残高は全部で50万4896円になります」というように「全額返済の案内」をされてしまいます。
実際、私はJCBの返済の時にそれをやり、初めて「繰り上げ返済」の意味を知りました。口頭で「いや、一部だけ返済したいです」といえばいいだけなので、まったく問題はないのですが、一応知っておいた方がいいでしょう。
事前に電話連絡して返済するケース
上に書いたように、事前に自分で電話連絡して追加返済する…というのはどういうケースか。これは、下の通りです。
- 通常の返済方法に「銀行振込」が入っていない借入先で、銀行振込によって返済する場合
大手の銀行カードローン・消費者金融の場合、最初から「銀行振込による返済」が通常の返済方法として設定されているので、このようなことをする必要はありません。
しかし、私が使っているJCBの「本家の」クレジットカードの場合など提携ATMでの返済は通常からできるが、銀行振込は通常の返済に入っていないというサービスの場合、銀行振込で返済しようとすると「事前に電話連絡」が必要なんですね。
「不便だな」と思われるかも知れませんが、その分消費者金融よりは低金利ですし、ショッピングにも使えるというメリットがあります。クレジットカードなので当たり前と言えば当たり前ですが、何にせよここで私が書いているのは「JCBやクレジットカードは不便」ということではありません。(一応、念のために補足しておきます)
このように、通常の返済手段の中に、銀行振込が含まれていないという場合には、こうして事前に電話連絡して振り込み、返済する…という方法が必要になります。しかし、そのような時でなければ「自分で勝手に」「好きな時に返済する」というやり方でOKです。
銀行振込と提携ATMでの返済の違い
銀行振込で返済する方法と、提携ATMで返済する方法は何が違うのか?と思う人も多いでしょう。ポイントをまとめると、下のようになります。
- 銀行振込…自分で返済先の「支店名・口座番号」などを入力する
- 提携ATMでの返済…何も入力しなくていい
「断然提携ATMでの返済の方がいいじゃん」と思うでしょう。その通りです。
では、銀行振込による返済は何のためにあるのかというと、下の通りです。
- 提携ATMでの返済は、その借入先の「ローンカード」がないと、利用できない
- しかし、銀行振込による返済は「何もなし」でOK
- 普通の預貯金で使うキャッシュカードがあればOK
つまり、ローンカードがまだ発行されていない時や、忘れてしまった時でも利用できるということなんですね。
ローンカードは、ATM・提携ATMに差し込むだけで借入・返済できる
ローンカードは、その借入先の借入・返済専用のカードなので、ATM・提携ATMに差し込むだけで、借入・返済のメニューが機能するようになっています。なので、いちいち「返済先の口座」の情報を、自分で入力しなくてもいい…ということなんですね。
(最初から、そのローンカードを差し込んだらその返済先に振り込まれるよう、設定されている、ということなのです)
そして、普通の銀行振込で返済する場合は、当然その設定がされていないので、自分で入力しないといけない…というわけですね。
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早めに全額返済するコツ・ポイント
キャッシングの全額返済を早めにするコツ・ポイント―。これは箇条書きすると下の通りです。
- できるだけ「日払いのアルバイト」などで臨時収入を得る
- 臨時収入が入る度に、すべて返済に回す
- 毎月の口座振替もできるだけ多めに設定しておく
特に重要なのは「臨時収入を得ること」と考えて下さい。
昔の貸金業者も、臨時収入がある人に融資していた
貸金業者は大体室町時代には、現在に近い形で定着していました。そして、その頃から「日銭が入る人間に対して融資する」というのが、貸金業の基本だったのです。
この理由は下の通りです。
- 日銭が入れば、早期返済できる
- 早期返済できれば、利息が膨らまない
- 貸し倒れにならない(実は、貸し倒れを恐れているのは、借りた側より貸し出した側である)
- 日銭が入る人なら、ひんぱんに督促できる
- 督促しながら「経済的に大丈夫かどうか」を確認できる
最後の相手の様子を確認できるということは、実は貸金業者にとって、非常に重要なことなんですね。
『ナニワ金融道』を読んでも、主人公の灰原が、大した用事もないのに、頻繁に融資した相手に電話をかける様子が描かれています。相手に用件を聞かれて「いえ、予定通り返済してくださいね、というだけです」「何や、それだけかいな」と言われたりしているのですが…。
実は、この電話は「プレッシャーをかけるため」ではないんですね。それも多少はありますが、灰原の狙いは電話応対の様子で、相手の状況を確かめるためなのです。相手のしゃべり方もありますし、背景から聞こえてくる音声、電話が取り次がれるまでのスピード、何回のコールで電話に出るか…などなど。
「一度督促電話をかける」というだけでも、これだけ相手の様子を知ることができるのです。そして、この時の灰原は相手がカップヌードルを食べながら電話に出たことで「緊張感をなくしている。これはやばいな」と感じ、接し方を変えたのです。
このように、金貸しにとって「毎日相手の様子を確認する」というのは、非常に重要なことだったんですね。かなり昔から。そして、それが現代の貸金業にも受け継がれ「日銭のある人に対して融資する」という方針が、初期の消費者金融(庶民金融)では受け継がれていたのです。
自分でも、ひんぱんに返済した方がいい
少々長い解説になりましたが、この「頻繁に様子を確かめる」というのは、下のように言えるからです。
- 業者・銀行→自分、というパターンだけではない
- 自分→自分、という意味でも大事
つまり、自分で自分の状況を、常に確かめるということですね。
これは、何らかの目標を持っていて、それに向かって努力しているという人なら、納得できるでしょう。というのは、スポーツでも何でも常に自分の状況を確かめるというのは、成果を出すための基本中の基本だからです。
実際、芸術でもスポーツの世界でも、成功する人というのは「練習日誌」「業務日誌」などをつけて、常に自分のトレーニングや仕事を反省しています。そうすることで「24時間、ずっと潜在意識のどこかに、その仕事や訓練のことがある」という状態が維持され、それがイメージトレーニングになる…ということなんですね。
ということで、「常にキャッシング残高の完済を意識する」という点でも「小まめに返済して、自分の借入状況を常に細かく把握する…ということは非常に重要なのです。
そういう意味でも、全額返済をできるだけ早くするためにも、下のようなことが必要なんですね。
- 臨時収入を得る
- 小まめに返済する
小まめに返済する時は、手数料に注意
消費者金融・銀行カードローン・クレジットカードのどこで借りている時でも、小まめに返済する時は、返済手数料に注意する必要があります。当然ですが、手数料がかかる方法で何度も返済していたら、その返済手数料の方が、利息より高くなる…ということがあるからです。
具体的に計算してみると、例えば消費者金融で「5万円」を借りていた場合、1ヶ月の利息は「750円」です。そして、提携ATMでの返済手数料は、(コンビニの提携ATM・提携銀行のATMの場合)100円~200円、という金額です。(税別)
ということは、もし「200円」の手数料がかかる提携ATMで「月4回」返済したら、それで「5万円の利息」を超えてしまうわけです。小まめに返済することを意識していると、月4回くらいは割と超えるので、これは注意してください。
消費者金融の自社ATM・専用ATMなら、手数料がかからない
消費者金融でお金を借りている場合、それぞれの消費者金融の専用ATM・自社ATMで返済するなら、返済手数料は一切かかりません。消費者金融の専用ATMというのは、街中で見かける「プロミス・SMBCモビット・アイフル」などの看板の建物です。あの看板の建物の中に、それぞれの消費者金融の専用ATMがある…ということですね。
(専用ATMだけでなく、自動契約機・無人契約機も一緒に設置されている、ということも多いです)
銀行カードローンの返済手数料は、あまりかからない
消費者金融に対して、銀行カードローンの返済手数料は、あまりかかりません。具体的にポイントをまとめると、下のようになります。
- コンビニの提携ATMはほとんど無料
- 提携銀行のATMも、その銀行の提携ATMなら無料
- その他の提携銀行のATMも、提携していれば無料
特にコンビニの提携ATMの「ほとんど」というのは、皆さんが普段使うコンビニの場合、全て無料と考えて下さい。名前も聞いたことがないようなマイナーなコンビニでも無料となっているので、コンビニの提携ATMの返済で手数料がかかることは、基本的にないと考えて下さい。
ネット専業銀行は、無料の提携ATMが多い
銀行カードローンの場合、他の銀行の無料の提携ATMはネット専業銀行ほど多いという特徴が見られます。ネット専業銀行というのは、三井住友銀行・みずほ銀行のような大手ではない―。
- オリックス銀行カードローン
- 楽天銀行スーパーローン(カードローン)
- じぶん銀行カードローン「じぶんローン」
こういった「店舗を持たないタイプ」の銀行ですね(これらも大手ですが、三菱UFJ銀行などのメガバンクではない、という意味です。
こうした「ネット専業銀行」は、もともと自行の店舗や提携ATMを持っていないというのが、逆に強みとなっています。このため―。
- 「キャッシング」だなく、「通常の預貯金」の時から、すでに「他行提携ATM」との提携が必要
- そうして「普段から提携」しているので、キャッシングでも「そのまま」、他行提携ATMが無料で使える
幸か不幸かもともと自行の専用ATMや店舗がないというのが、キャッシングの返済では強みになっている…ということですね。
もっとも、みずほ銀行・三菱UFJ銀行などのメガバンクの場合、自行ATM自体が多いので、他行提携ATMを使うまでもないという点は指摘できますが。
まとめ「銀行カードローンの一括返済」
以上、銀行カードローンで借入残高を一括返済する方法について、まとめてきました。最後に要点を整理すると、下のようになります。
- 銀行振込・提携ATMでの返済・インターネット返済などがある
- 一括返済ではなく「一部繰り上げ返済」の場合―。
- 返済のタイミングが早過ぎると、新生銀行カードローン レイクなどでは「前月の追加返済」とされる場合がある
- その場合、次の返済日は予定通り返済する必要がある
- これをうっかり忘れると大変なことになる(遅延・延滞の記録が残る)ので、返済のタイミングを、予定より14日前以内にする
何にせよ、臨時返済・早期返済をするのは良いことなので、ぜひどんどん進めてください。