キャッシングの返済日はいつがいいか ~初回支払日までの日数を伸ばす方法等~
キャッシングの返済日はいつにすればいいか―。これは主に下の2通りで決めます。
- 「初回の返済日」までの日数が一番長くなる日(お金がない時)
- 「給料日」の直後(残高が足りなくならないように)
この2通りです。二つ目はすぐわかるでしょう。ここでは一つ目について「プロミス」を例にとって説明します。
プロミスの返済日の選び方
プロミスの返済日は、下の4通りから選べます。
- 毎月5日
- 毎月15日
- 毎月25日
- 毎月末日
そして、決めた後は「毎月その日までに返済するだけ」です。ただ初回の返済日だけ少し複雑になります。たとえば、例を出すと下の通りです。
- 返済日を「毎月5日」に決めた
- しかし、初回の借り入れ日(審査した日)が「4日」だった
- これでは、たった1日で、返済日が来てしまう
このような問題があるんですね。「じゃあ、5日にしなければいいじゃん」と思う人もいるでしょうが給料日に近い日を指定したいという人もいるわけです。
だから、「初回の返済日」だけは配慮しなければいけない。ということで、下のようなルールになっています。
- それぞれの「返済期日」を選んだ場合―。
- 「初回の借入日」によって、「最初の返済までの日数」が、どれだけになるか
このような表ですね。
返済 期日 |
初回の 借入日 |
初回返済 までの日数 |
---|---|---|
5日 | 1日~19日 | 17日~34日 |
20日~末日 | 35日~45日 | |
15日 | 1日~末日 | 15日~44日 |
25日 | 1日~9日 | 16日~24日 |
10日~末日 | 25日~45日 | |
末日 | 1日~14日 | 16日~29日 |
15日~末日 | 30日~45日 |
そして、これを見ると初回の返済まで「最長45日」という部分が目につくでしょう。そこだけピックアップすると、下のようになります。
返済 期日 |
初回の 借入日 |
初回返済 までの日数 |
---|---|---|
5日 | 20日 | 45日 |
15日 | 1日 | 44日 |
25日 | 10日 | 45日 |
末日 | 15日 | 45日 |
で「実際に借りる日」に合わせて書くと、下のようになります。見方を解説すると、1行目の場合、下のようになります。
- 「1日~9日」に借りるなら、「毎月15日」に返済することにする
- そうすると、初回の返済までの日数は、36日~44日
- (1日に借りたら44日、9日に借りたら36日)
(以下、一覧です)
初回の 借入日 |
返済 期日 |
初回返済 までの日数 |
---|---|---|
1日~9日 | 15日 | 36日~44日 |
10日~14日 | 25日 | 41日~45日 |
15日~19日 | 末日 | 41日~45日 |
20日~末日 | 5日 | 35日~45日 |
このように「初回の借り入れ日」に合わせて、ベストの返済期日を選べば、初回の返済まで、35日~45日の余裕を持てるということです。現時点で資金の余裕がなく「初回の返済日を、できるだけ先延ばしにしたい」という人は、このように返済日の設定を工夫するといいでしょう。
その他の返済日の決め方
「給料日の直後」に設定する
「初回の返済日までの日数を長くする」ということにこだわらない場合「給料日の直後」に設定するのが一番いいでしょう。理由は下の通りです。
- 口座残高がなくて引き落とせない…ということがない
- 返済に優先的&自動的にお金が使われるので、自然と出費が減る
- ↑(こうして自動的に節約すると、節約生活もそれほど疲れない)
ほとんどの消費者金融や銀行カードローンは、プロミスのように1つ~複数の返済期日を用意しているので、その中で一番給料日に近いものを選びましょう。
(銀行カードローンなどは、月1回しか選べないということが多いですが)
忘れっぽい人の場合「覚えやすい日」にする
たとえば自営業・個人事業主の人の場合特に給料日が決まっていないということもあります。この場合、上に書いた決め方は関係ないわけです。
では何で決めるかというと、忘れっぽい人の場合は「覚えやすい日」にするのがいいでしょう。
- 毎月1日
- 毎月15日
- 毎月末日
などですね。プロミスの場合「1日」は選べませんが、選べる業者や銀行の場合、これが一番わかりやすいでしょう。あるいは末日だったら選べる消費者金融や銀行が多いので、これもおすすめです。
もっとも、多重債務者の方でない限り、キャッシングの返済日というのはそうそう忘れません。なので、この決め方はあまりこだわる必要はないかも知れませんが…。
返済期日の前後1週間程度、いつ返済してもいい
そもそも、キャッシングの返済日というのはそれほど厳密にこだわる必要はないのです。「銀行引き落としの場合、確かにその日に引き落とされる」わけですが、提携ATMでの返済の場合、自分で好きな時に返済していいんですね。
ルールは業者・銀行によって違いますが、前後1週間なら、いつ返済してもいいというルールのところはいくつかあります(少なくとも、前倒しの返済の場合は大体OKです)。
さらにプロミスの場合、「返済日以降の返済は、すべて次の返済日の分にカウントされる」というルールになっています。たとえば、例を出すと下の通りです。
- 返済期日は「毎月5日」
- これは普通に返済した
- 3日後の「8日」に臨時収入が入った
- それを全部返済に回した
- そうしたら、翌月の返済が、もう終わったことになった
- よって、次の返済日は「翌々月」
この場合、この人はあと57日、返済しなくてもいいということです。夏休みの宿題を前倒しでやったような感じですね。
このように、キャッシングの返済というのは「前倒しでどんどん進めていく分には、いつ返済してもまったく自由」なのです。つまり「返済日を覚えておく必要などない」んですね。
- とにかくガンガン稼ぐ(特に日払いで稼ぐ)
- 稼いだお金を、どんどん返済に回す
こういうだけでいいのです。返済日の設定だけでなく「低利息にする方法」も、結局のところこれが一番なのです(低金利の業者・銀行を探しまわるよりも)
銀行カードローンの場合「自動融資」もある
「自動融資」とは?
銀行カードローンの自動融資とは、下のように言えます。
- その銀行の口座から、何かの引き落としがあって、その残高が「足りなかった」時に、不足分を自動的に融資する
その銀行カードローンから借りられる枠が残っている限り、こうして一切、支払いの遅延・延滞なく済むということです。
これは、キャッシングやクレジットカードの返済でも使えますし―。
- 携帯料金の支払い
- 公共料金の支払い
など、何でも使えます。要は「銀行口座からの引き落とし」全部ということです。
消費者金融でなく銀行カードローンでお金を借りる場合、この自動融資を活用すれば、特に返済日にこだわる必要はありません。
- 給料日の直後
- 覚えやすい日
の、どちらも不要ということです。(足りない分はとりあえず融資してもらって、後日払えばいいわけですから)
自動融資を利用する時の注意点
読んでいて気づいたと思いますが、自動融資は便利な半面「いつの間にか借金が膨らんでいる」という怖さもあります。自動で融資されるから、自分で借り入れする時以上に「借金をしている」という自覚がなくなってしまうわけです。
クレジットカードを利用している人は、「クレカですら、いくら使っているか把握できなくなる」ことを知っているでしょう。「自分で実際に決済をする」クレカでもそうなのだから、「自分では何もしない」自動融資の場合、ますます借金が膨らんでいく危険がある…ということです。
もちろん、これは「自動融資が悪い」ということではありません。「諸刃の剣」という言葉もありますが便利なものは、危険性も高まるものです。
- 薬…治療もできるが、毒にもなる
- 車…早く移動できるが、事故も起きる
- ネット…情報収集をしやすいが、流出もする
このような風ですね。要は「ハイリスク・ハイリターン」のようなものですが、自動融資でも何でもすべてに置いて「一長一短がある」ということです。
とにかく早く稼いで、借金を卒業するのが一番
人間は、一時的にお金が足りなくなることは、どうしてもあります。偉人の例をあげると―。
- カーネル・サンダース…事業用の資金を、誰もが驚くような高利貸しから借りていた
- ユリウス・カエサル…小役人の時代から「国家予算レベル」の借金をしていた
- 永野重雄…新日鉄の設立者。戦後財界のドンと呼ばれる。若い頃、資金繰りに行き詰まり夜逃げした
このように、こうした偉大な人々でも借金はしているのです。なので、借金自体はまったく悪いことではありません。
ただ一方で、『ナニワ金融道』の著者の青木雄二氏はこう言っています。
僕は、借金する人間は信用せえへん。借金する言うのは「自分は力がありません。自分はマイナスの存在です」言うのを、自ら暴露しているようなもんやないか。何でそないな人間が信用できるんや。(『ゼニの人間学』)
細部の言い回しは少々違ったかも知れませんが、内容はこれで合っています。もちろん、この論理でいったら、カーネル・サンダースもカエサルもみんな「マイナスの存在だった」ことになってしまいますが、何にでも例外はあります。
「自分は、カーネルやカエサルに並ぶ器の持ち主だ」という自信があれば、借金してもいいということですね。そうでなければ「ただの浪費」なのだから、潔く「自分は間違っていた」と認めて―。
- 稼ぐこと
- 倹約すること
に邁進するべきなのです。厳しいことかも知れませんが、世の中は甘くないのです。シェークスピアの『ロミオとジュリエット』にも、下のようなセリフが登場します。
この世も、この世の法律も、君の味方ではないのです。
これは別に「世界を敵視しろ」ということではなく「もう大人なんだから、甘えは捨てて、覚悟を決めて生きていくように」ということです。
参考サイト・一覧
- プロミス「返済方法・期日」
- http://cyber.promise.co.jp/APE00037.html
- それぞれの返済期日と、初回借入日によって変わる最初の返済日を参考
- 「日本経営巨人伝⑮永野重雄ー夜逃げし、倒産会社を再建して「財界天皇」に上りつめた不屈の経営理念」
- http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/1999.html
- 名言③の部分で、永野重雄氏の夜逃げについて、詳しく書かれている
- 永野重雄(1979)『君は夜逃げしたことがあるか』にっかん書房
- 永野重雄氏の自伝。本のタイトルにもするくらい、彼にとって夜逃げは重大な経験であり、教訓だった
- カーネル・サンダース(2013)『カーネル・サンダース自伝』自分の収入がある女性と生活社(P.198~199)
- カーネル・サンダースが「金利を聞いたら誰もが驚くような高利貸し」からお金を借りていたことが、書かれている
- 新潮社「ローマ人の物語8─ユリウス・カエサル ルビコン以前〔上〕─
- http://www.shinchosha.co.jp/books/html/118158.html
- 塩野七生氏の大ベストセラー『ローマ人の物語』の8巻の内容紹介
- カエサルの天文学的な借金と、借金するに至った理由などが書かれている
- 青木雄二(2009)『ゼニの人間学』ロングセラーズ
- 青木雄二氏の「僕は借金をする人間を信用しない」というセリフを引用
- ナオロビンの.Review「ロミオとジュリエット Re:」
- http://ameblo.jp/naorovin/entry-11914611802.html
- 「この世も、この世の法律もお前の味方ではない」という名言が紹介されている